ABEJA(5574)顧客基盤の拡大と深耕、ABEJA Platformの拡充により業績拡大を目指す

2024/06/07

AIを活用して顧客のDXを支援するデジタルプラットフォーム事業を手掛ける
顧客基盤の拡大と深耕、ABEJA Platformの拡充により業績拡大を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:佐々木加奈

1.会社概要
・ABEJA(以下、同社)は、「テクノロジーの力で産業構造を変革する」というミッションを掲げ、自社開発したABEJA Platformを活用して顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を支援するデジタルプラットフォーム事業を行っている。ABEJA Platformは、DXの実行に必要なデータの生成から収集・加工、AIモデリングまでのプロセスを提供し、継続的・安定的な運用を行うソフトウェア群である。

2.財務面の分析
・売上高は、案件数の増加に伴い着実に拡大しており、18/8期から23/8期の年平均成長率は32.4%である。一方、ABEJA Platformの開発費負担により22/8期まで経常損失が続いたが、23/8期には大幅な増収に伴い黒字化している。
・同社は、比較対象としたAIを活用したサービスの提供を行う他社との比較において収益性が優位にある。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、同社が創業以来蓄積してきたAIを活用した顧客企業のDX推進に関するノウハウや、ABEJA Platformに蓄積したデータなどにあると考えられる。

4.経営戦略の分析
・同社は、国内DX市場の拡大が続くなか、持続的な事業規模拡大のために、顧客基盤の拡大と深耕、ABEJA Platformの拡充などを事業戦略として掲げている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、ビジネスプロセスの効率化に関するニーズを持つ国内企業は数多く、同社が顧客基盤の拡大と深耕、ABEJA Platformの拡充などに注力し、事業規模を拡大していくことは可能と考えている。
・業績については、24/8期は会社計画並みの水準を予想し、25/8期以降は採用した従業員のスキル向上により1人当たりの売上高が増加して増収増益に転じると予想した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。