KLASS(6233)「2.4次産業型企業」を目指す中期ビジョンにおける牽引セグメントの進捗に注目

2024/03/25

職人の技術の自動化・省力化のノウハウを競争力の源泉とするFA機器メーカー
「2.4次産業型企業」を目指す中期ビジョンにおける牽引セグメントの進捗に注目

業種:機械
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・KLASS(以下、同社)は、機械化が困難とされる職人技術の自動化・省力化を実現するFA機器のメーカーである。畳製造装置や自動壁紙糊付機が主力製品だが、これらの開発で培われたコア技術を活かし、二次電池製造装置等のハイテク機器や食品機器も展開している。
・同社は23年10月に「2.4次型産業企業」を目指すという想いを込めて、社名を極東産機からKLASSに変更した。

◆ 23年9月期決算
・23/9期決算は、売上高9,888百万円(前期比2.4%増)、営業利益314百万円(同52.1%増)となった。二次電池製造装置の需要増と工場増設による生産能力拡大により、売上高、利益ともインダストリーセグメントが貢献した。一方、主力のプロフェッショナルセグメントは売上高が伸びずに減益となり、コンシューマセグメントは赤字が残った。

◆ 24年9月期業績予想
・24/9期業績について、同社は、売上高11,000百万円(前期比11.2%増)、営業利益370百万円(同17.8%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/9期の売上高を10,753百万円(前期比8.8%増)、営業利益を388百万円(同23.6%増)と予想した。インダストリーセグメントの増収増益が全体を牽引すると予想するものの、売上高が会社計画を若干下回るのは、プロフェッショナル、コンシューマの両セグメントの業績を保守的に予想したためである。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、25/9期は前期比7.2%増収、26/9期は同7.0%増収となり、売上高営業利益率は26/9期には5.1%まで上昇すると予想した。
・28/9期に向けた中期ビジョンでは、ハードだけでなくソフトやサービスも提供する「2.4次産業型企業」を目指すとしている。戦略的領域であるインダストリー、コンシューマの両セグメントの動向に注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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