ALiNKインターネット(7077)24年2月期は売上高が下方修正されたが利益据え置きで減収減益の会社計画

2023/12/27

天気予報専門の大手メディア「tenki.jp」を運営
24年2月期は売上高が下方修正されたが利益据え置きで減収減益の会社計画

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ALiNKインターネット(以下、同社)は、「気象情報×インターネット」を事業領域とする企業で、天気予報専門メディアである「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」を運営している。インターネットで情報を提供する天気予報専門メディア大手は3サービスあるが、「tenki.jp」はそのひとつである。

◆ 24年2月期第2四半期累計期間決算
・24/2期第2四半期累計期間の売上高は318百万円(前年同期比13.0%減)、営業利益は56百万円(同56.1%減)となった。天候要因による「tenki.jp」のPV数の伸び悩みと広告単価の下落で売上高は期初計画を下回ったが、費用の増加の抑制で、利益は期初計画を上回った。

◆ 24年2月期業績予想
・24/2期業績について、同社は、売上高620百万円(前期比9.6%減)、営業利益100百万円(同50.4%減)と減収減益を想定している。第2四半期までのPV数の伸び悩みと、広告単価の低迷の継続により、売上高は下方修正されたが、費用のコントロールにより利益計画は据え置かれた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/2期の売上高を644百万円(前期比5.9%減)、営業利益を105百万円(同48.1%減)と会社計画を若干上回る水準で予想した。取得方法の変更を考慮した「tenki.jp」のPV数は実質的に増加し、広告単価は実質的に低下するものと想定した。一方、新規事業開発のため人件費等の増加は続くものの、その伸びは抑制されるものとした。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、25/2期、26/2期とも前期比5.9%増収となり、売上高営業利益率は26/2期には20.8%まで回復すると予想した。
・PV数の取得方法の変更が続いて分かりにくくなっているが、「tenki.jp」に関しては、広告単価の下げ止まりを確認する局面が続くと考えられる。一方、積極的な新規事業の開発に伴う費用増が続くことから、今後の費用のかけ方と新規事業開発の進捗に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。