FIXER(5129)プロジェクト型サービスの端境期により、24年8月期は減収減益を予想
Microsoft Azureを用いた基幹システム構築に強みを持つクラウドインテグレーター
プロジェクト型サービスの端境期により、24年8月期は減収減益を予想
業種:情報・通信業
アナリスト:大間知淳
◆ Microsoft Azureを中心に手掛けるクラウドインテグレーター
・FIXER(フィクサー、以下、同社)は、Microsoft Azureを用いた基幹システムの構築に強みを持つクラウドインテグレーターである。クラウドに特化した新規システムの開発や、既存システムのクラウド移行を行う「プロジェクト型サービス」、クラウドサービス等のライセンスを仕入販売する「リセール」、保守・運用等を行う「マネージドサービス」、自動架電サービス等の「SaaS」に事業を分類している。
・23/8期においては、HER-SYS関連等の厚生労働省を中心とした取引先上位2顧客向けが売上高の77.4%を占めている。
◆ 23年8月期決算は3%減収、12%営業減益
・23/8期決算は、前期比2.7%減収、11.9%営業減益であった。自動架電サービスの売上高の減少や、人件費や外注費の増加等により、減益を余儀なくされた。
◆ 24年8月期上期の会社計画は42%減収、89%営業減益
・同社は、現時点で24/8期通期の合理的な業績予想の算定が困難であるとし、24/8期第2四半期累計期間のみの計画(前年同期比41.8%減収、88.9%営業減益)を開示している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、プロジェクト型サービスの売上高を中心に業績予想を引下げたため、24/8期の業績予想について、売上高を9,628百万円→8,477百万円(前期比23.3%減)、営業利益を1,347百万円→487百万円(同76.9%減)に下方修正した。
◆ プロジェクト型サービスの拡大により、25年8月期は回復予想
・当センターでは、プロジェクト型サービスの売上高等の予想を引下げたため、25/8期の利益予想も下方修正した。
・案件獲得活動の強化に伴うプロジェクト型サービスの拡大等を見込み、25/8期は11.9%増収、94.6%営業増益、26/8期は11.5%増収、52.4%営業増益を予想した。