ＡＲアドバンストテクノロジ(5578) 上流工程のコンサルティングからのワンストップでのソリューション提供が特徴

◆ 顧客企業のDX実現のためのクラウドインテグレーションが中心
ＡＲアドバンストテクノロジ（以下、同社）は、顧客企業のデジタルトランスフォーメーション（以下、DX）を実現するためのソリューションを提供する企業である。IT業界と人材業界を経験した現代表取締役社長の武内寿憲氏により10年1月に設立された。17年9月に、NEDO公募事業において、島津製作所（7701東証プライム）との共同研究である「人工知能による診療科推論等の調査研究」が優秀賞及び審査員特別賞を受賞したことで技術力が評価され、業績拡大につなげていった。

同社の事業はDXソリューション事業の単一セグメントだが、同社が提供するサービスは、（1）クラウドインテグレーションの提供、（2）プロダクトの開発及び販売、（3）DX人材の提供の3つに分類される。サービス別売上高の開示はないが、連結売上高に占める割合は、クラウドインテグレーションの提供が約8割、プロダクトの開発及び販売、DX人材の提供がそれぞれ約1割ずつとなっている模様である。

◆ 3つのサービス（1）: クラウドインテグレーションの提供
Amazon Web Services（以下、AWS）やMicrosoft Azure等のクラウドネイティブ注技術を活用したシステム開発（クラウドインテグレーション）を中心したサービスである。デジタルシフトやクラウドシフトを実現する各種コンサルティングを行うのが特徴である。通常のシステム開発のほか、蓄積されてきたクラウドインテグレーションに関するノウハウを標準化、自動化して集約した、以下の2つの領域特化型サービスパッケージの提供も含まれる。

（1）クラウド活用総合支援のサービスブランド「cnaris（クナリス）」
（2）データ・AI活用総合支援のサービスブランド「detaris（デタリス）」

◆ 3つのサービス（2）: プロダクトの開発及び販売
プロダクトの開発及び販売に含まれるのは、自社プロダクトの開発と販売、他社サービスの再販及び保守である。自社プロダクトは以下の3つがあり、クラウドインテグレーションの提供を通じて得たノウハウを詰め込んだ、AIを主軸としたプロダクトとなっている。

（1）業務自律化、可視化のためのAIマルチエンジン「LOOGUE（ローグ）」
（2）ビッグデータを適正に管理するためのファイルサーバ統合管理ソリューション「ZiDOMA（ジドーマ）」
（3）コンタクトセンターにおける様々なデータを一画面で分析、可視化するクラウドコンタクトセンター分析管理サービス「Mieta（ミエタ）」

◆ 3つのサービス（3）: DX人材の提供
連結子会社のエーティーエスが、DX人材獲得のためのマッチングプラットフォーム「テクパス」を主軸に人材派遣･人材紹介サービスを行っている。「テクパス」にアクセスしてくる求職者は、顧客企業または同社を紹介される。

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