AHCグループ (7083) 23年11月期は新型コロナ禍が長引いた前期に果たせなかった営業黒字を目指す

2023/05/19

障害者向けの福祉事業を中心に介護事業や外食事業を展開
23年11月期は新型コロナ禍が長引いた前期に果たせなかった営業黒字を目指す

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・AHCグループ(以下、同社)は、首都圏を中心に、福祉、介護、外食の3事業を展開している。福祉事業は、障害を持つ幼年から成人までをワンストップでカバーできるサービスラインナップが特徴である。

◆ 22年11月期決算
・22/11期決算は、売上高4,904百万円(前期比19.2%増)、営業損失215百万円(前期は234百万円の損失)となった。主力の福祉事業では積極的な事業所開設で増収を牽引したが、新型コロナウイルスの感染拡大による利用キャンセルが予想より増加したことから、下方修正後計画の売上高を下回り、営業損失となった。

◆ 23年11月期業績予想
・23/11期業績について、同社は、売上高6,168百万円(前期比25.8%増)、営業利益61百万円(前期は215百万円の損失)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/11期について売上高6,177百万円(前期比26.0%増)、営業利益39百万円(前期は215百万円の損失)と予想した。福祉事業の増益と、介護事業及び外食事業の黒字回復で、営業黒字回復を想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/11期は前期比11.8%増収、25/11期は同11.2%増収となり、売上高営業利益率は25/11期に3.3%まで回復すると予想した。
・22/11期は新型コロナウイルス禍の影響で、2期連続となる営業損失及び営業キャッシュ・フローの赤字を記録した。23/11期は営業利益及び営業キャッシュ・フローの黒字化が喫緊の課題である。一方、主力の福祉事業においては苦しい状況下でも事業所を増やし続けてきた。同社は、成長戦略にのっとり共同生活援助(グループホーム)でのトップシェアを目指す方針であり、事業所開設の進捗にも注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。