ワンキャリア (4377) 運営メディアの会員数、提供サービスの取引社数ともに増加し業績拡大に寄与
採用活動・業務のDX化を支援するキャリアデータプラットフォーム事業を展開
運営メディアの会員数、提供サービスの取引社数ともに増加し業績拡大に寄与
業種:情報・通信業
アナリスト:佐々木加奈
1.会社概要
・ワンキャリア(以下、同社)は、求職者には新卒採用支援メディア「ONE CAREER」及び中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」によって就職活動の体験情報、企業の求人広告やインターンシップの募集など多様な情報を提供して就職活動を支援している。採用する企業には「ONE CAREER」への求人広告掲載、オンライン説明会の配信、応募者の採用管理などが可能となるクラウド型サービスのワンキャリアクラウドを提供している。
2.財務面の分析
・取引社数の増加とともに増収が続き、固定費負担の軽減により21/12期の営業利益は前期比5.2倍、22/12期は同46.6%増となった。23/12期の会社計画は、売上高が前期比41.9%増の4,030百万円、営業利益が同31.5%増の814百万円である。
・他社との財務指標比較では、売上高及び経常利益の成長率が比較対象の4社より高い水準となっている。
3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、「ONE CAREER」及び「ONE CAREER PLUS」の会員、ワンキャリアクラウド利用企業といった関係資本や、蓄積してきたキャリアデータなどにあると考えられる。
4.経営戦略の分析
・対処すべき課題として、認知度の向上や人材の確保及び育成体制の強化などが挙げられる。
・同社は、営業活動や広告宣伝の強化、ワンキャリアクラウドの機能拡張、中途採用サービスの効率的な拡大などに注力し、持続的な事業規模拡大を目指す考えを示している。
5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、同社が営業人員の拡充による営業活動の強化や広告宣伝の実施、ワンキャリアクラウドの機能拡張により取引社数を増加していくことは可能と考えている。
・業績については、23/12期は会社計画を若干上回る水準を予想し、その後も増収増益が続くと予想した。