GRCS(9250) 先行投資等で営業損失を計上したが、23年11月期以降は高成長を予想
GRC とセキュリティ領域で各種ソリューションと製商品を提供するサービス会社
先行投資等で営業損失を計上したが、23年11月期以降は高成長を予想
業種: サービス業
アナリスト:大間知淳
◆ GRCとセキュリティ領域でソリューションと製商品を提供
・GRCS(以下、同社)は、企業の経営課題となっているG:ガバナンス、R:リスク、C:コンプライアンス(以下、GRC)及びS:セキュリティの視点に着目し、各領域に精通したコンサルタントやエンジニア等の専門人材による各種ソリューションや、GRCとセキュリティ領域の専門業務ツール(プロダクト)を提供している。
・同社は、21/11期より、金融機関のトレーディングシステム等の開発、運用、保守等を対象とするフィナンシャルテクノロジー事業に注力している。22/11期の事業別売上高は、GRCソリューション・プロダクト事業1,866百万円、フィナンシャルテクノロジー事業531百万円であった。
◆ 22年11月期決算は大幅増収ながら営業損失を計上
・22/11期連結決算は、前期単体数値比36.4%増収ながら、営業損益は187百万円の損失を計上した(前期単体は123百万円の利益)。フィナンシャルテクノロジー事業の先行投資の影響に加え、GRCソリューションや管理部門での大幅増員等が大幅な損益悪化の要因であった。
◆ 23年11月期について同社は37%増収、営業黒字への転換を計画
・23/11期業績について同社は、GRCソリューション・プロダクト事業とフィナンシャルテクノロジー事業の拡大や、事業譲受によるフィナンシャルテクノロジー事業の利益率の改善等により、36.6%増収、192百万円の営業利益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、22/11期実績や同社の施策等を踏まえて、23/11期の売上高を3,135百万円→3,250百万円(前期比35.5%増)、営業利益を88百万円→143百万円に上方修正した。
◆ 両事業の拡大等により、24年11月期以降も高成長を予想
・当センターでは、GRC市場の拡大や人員増強等に伴うGRCソリューション・プロダクト事業の拡大と、フィナンシャルテクノロジー事業の収益化を想定しており、24/11期は24.0%増収、95.0%営業増益、25/11期は21.1%増収、64.9%営業増益と高成長を予想した。