バルテス(4442) 23年3月期会社計画は既に2度上方修正され、好調の持続性が当面の焦点

2023/01/18

品質向上のトータルサポートを標榜するソフトウェアテストサービス大手
23年3月期会社計画は既に2度上方修正され、好調の持続性が当面の焦点

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・バルテス(以下、同社)は、「品質向上のトータルサポート企業」として、ソフトウェアテストを中心としたサービスを提供する企業である。

◆ 23年3月期第2四半期累計期間決算
・23/3期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高4,169百万円(前期比38.7%増)、営業利益478百万円(同912.2%増)となった。期初会社計画に対する達成率は売上高111.7%、営業利益373.7%となり、計画を大きく上回った。主力のソフトウェアテストサービスでエンタープライズ領域の案件増により、単価、稼働エンジニア数、案件数が過去最高になり、全体を牽引した。

◆ 23年3月期業績予想
・23/3期業績について、同社は、売上高8,847百万円(前期比31.9%増)、営業利益962百万円(同68.8%増)を計画している。第1四半期、第2四半期の両決算公表時に、それぞれ上方修正をしている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/3期の業績予想を、売上高8,923百万円(前期比33.0%増)、営業利益1,027百万円(同80.2%増)とし、会社計画を上回ると予想した。主力のソフトウェアテストサービス事業において、エンジニアの増加とエンタープライズ領域での案件増加によるエンジニア単価の上昇が業績を牽引する展開を予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/3期は前期比16.0%増収、25/3期は同14.5%増収となり、売上高営業利益率は25/3期に12.3%まで上昇すると予想した。
・足元は、エンジニアの増員、エンジニア単価の上昇、案件数の増加が相まって業績が好調だが、その持続性が当面の焦点となろう。中期的にもエンジニアをどれだけ確保できるかが、事業拡大ペースを決める状況は変わらないと考えられるため、採用や研修等のエンジニア戦力化のための諸施策の動向には注目していきたい。

>>続きはこちら(2MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。