ジェイフロンティア(2934) 将来の成長加速に向けた戦略投資により23年5月期は大幅営業損失を見込む
健康食品・医薬品の通販から医療プラットフォーム「SOKUYAKU」へ事業領域拡大
将来の成長加速に向けた戦略投資により23年5月期は大幅営業損失を見込む
業種: 食料品
アナリスト: 藤野 敬太
1.会社概要
・ジェイフロンティア(以下、同社)は、自社ブランドの健康食品と医薬品の通信販売を主力としてきたが、オンライン診療、オンライン服薬指導、処方薬の宅配サービスをワンストップで提供する医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU(ソクヤク)」が本格化な拡大局面を迎えつつある。
2.財務面の分析
・17/5期以降22/5期まで増収が続いたが、19/5期は新商品立ち上げの費用増で、20/5期はのれん償却費増と新型コロナウイルス禍対応の費用増で、2期連続で減益となった。
・同社の自己資本利益率(ROE)は、高水準な健康食品や化粧品等の通信販売企業と、投資フェーズにある医療関連のプラットフォーム運営企業の両方の特徴を持っているため、両者の中間あたりの水準にある。
3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、BtoCのEC通販の経験とノウハウの蓄積にある。EC通販においては、経験とノウハウの蓄積が顧客増につながり、顧客増がさらなる経験とノウハウの蓄積につながったが、「SOKUYAKU」についても、同様の好循環を描くことによる成長が期待されている。
4.経営戦略の分析
・対処すべき課題は「SOKUYAKU」の拡大、広告投資の費用対効果の引き上げ、子会社化した企業への適切な統合マネジメントの実施である。
・長期的には「SOKUYAKUヘルスケア経済圏」の創造を目指している。「SOKUYAKU」は拡大期を迎えたと同社は判断しており、プラットフォームの一層の拡大に向けて、23/5期は大幅営業損失を覚悟の上で、戦略投資を実行していく方針である。
5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、その開発の経緯から、「SOKUYAKU」は競争力のあるプラットフォームと認識している。一段高い成長を目指しての23/5期の戦略投資の成果に注目したい。
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