GRCS<9250> 22年11月期は金融業向け新サービス提供に伴い、一時的な営業損失を予想

2022/10/06

GRCとセキュリティ領域で各種ソリューションと製商品を提供するサービス会社
22年11月期は金融業向け新サービス提供に伴い、一時的な営業損失を予想

業種: サービス業
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・GRCS(以下、同社)は、企業の経営課題となっているG:ガバナンス、R:リスク、C:コンプライアンス(以下、GRC)及びS:セキュリティの視点に着目し、各領域に精通したコンサルタントやエンジニア等の専門人材による各種ソリューション(ソリューション部門)や、GRCとセキュリティ領域の専門業務ツール(プロダクト部門)を提供している。
・同社は、主要顧客業界である金融業に対し、トレーディングシステム等の新サービスを提供するフィナンシャルテクノロジー領域への投資を強化しており、22/11期は営業損失が予想されている。

2.財務面の分析
・16/11期~21/11期では、顧客数の拡大や平均顧客単価の上昇、提供サービスの拡大等を背景に、売上高は年平均22.8%、営業利益は同37.5%増加した。
・財務の安全性と成長性の観点で類似企業に比べ魅力的である。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、GRC領域の専門人材、実績、ノウハウにある。

4.経営戦略の分析
・同社は、提供サービスの拡大、プロダクトの拡充、フィナンシャルテクノロジーへの投資を成長戦略としている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/11期の業績について、GRCS領域を中心としたソリューション部門とプロダクト部門の需要の拡大を見込む一方、フィナンシャルテクノロジー領域の技術者の増員等により、大幅増収ながら、営業損失を予想した。
・当センターでは、フィナンシャルテクノロジー領域の売上貢献や、売上高労務費率の改善等を想定し、23/11期は前期比30.0%増収、営業黒字転換、24/11期は同25.4%増収、166.9%営業増益を予想している。

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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