シキノハイテック<6614> 車載用半導体の設備投資の拡大等により、中期的な成長継続を予想

2022/08/03

半導体検査装置、画像関連機器の製造販売や半導体の回路設計等を手掛ける
車載用半導体の設備投資の拡大等により、中期的な成長継続を予想

業種: 電気機器
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・シキノハイテック(以下、同社)は、半導体検査装置等を製造販売する電子システム事業(22/3期売上高構成比38.1%)、半導体の回路設計等を行うマイクロエレクトロニクス事業(同37.1%)、画像処理関連機器等を製造販売する製品開発事業(同24.8%)を展開している。各事業共に、自社製品だけでなく、受託開発も手掛けている。
・材料費の負担がないマイクロエレクトロニクス事業が収益源となっている一方、研究開発等の先行投資段階にある製品開発事業はセグメント損失が継続している。

2.財務面の分析
・16/3期~22/3期の期間では、シリコンサイクルや顧客の設備投資の変動の影響を受けつつも、売上高は年平均4.7%、経常利益は同68.7%増加した。
・今回選定した類似企業と比べると、財務の安定性や規模では見劣りするものの、収益性や成長性は良好と言える。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、様々な顧客ニーズに対応できる技術力にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、1)中核事業の競争力強化、2)新技術・新製品の創出早期化、事業化推進、3)新市場、グローバル戦略の拡大により、継続的な成長の実現を目指している。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/3期の業績について、パワー半導体等の車載用半導体の設備投資の拡大に伴う電子システム事業の拡大や、製品開発事業の黒字転換等を想定し、前期比9.9%増収、10.2%営業増益と予想した。
・当センターでは、中期的にも3事業において成長の継続を見込んでおり、24/3期は前期比7.7%増収9.2%営業増益、25/3期は同7.5%増収8.6%営業増益と予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。