ドラフト<5070> 22年12月期は中期計画の達成に向けた積極投資の負担増で利益はほぼ横ばい

2022/07/06

オフィスや店舗の設計、商業施設やビルの環境設計等を手掛けるデザイン会社
22年12月期は中期計画の達成に向けた積極投資の負担増で利益はほぼ横ばい

業種: 建設業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ドラフト(以下、同社)は、オフィスや店舗の設計、ビルの環境設計等を手掛けるデザイン会社である。特にオフィスデザインは同社が開拓してきた領域であり、業界内では当該領域での先駆者と評価されている。

◆ 21年12月期決算
・21/12期は、売上高8,032百万円(前期比12.9%増)、営業利益955百万円(同19.4%増)となった(前期比は20/3期第4四半期と決算期変更のため9カ月決算であった20/12期の合計額との比較)。主力のオフィス領域でプロジェクトの大型化が進み、同社がKPIとする直接利益の改善もあったことから、売上高営業利益率は計画を上回る11.9%まで上昇した。

◆ 22年12月期業績予想
・22/12期業績について、同社は、売上高10,000百万円(前期比24.5%増)、営業利益960百万円(同0.5%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/12期について、売上高は会社計画をやや下回る9,808百万円(前期比22.1%増)、営業利益は会社計画とほぼ同水準の958百万円(同0.3%増)と予想した。第1四半期の進捗の低さは気がかりだが、堅調な需要環境を背景にキャッチアップは可能と考える。その上で、先行投資の意味合いが強い費用を積極的に使っていくものとした。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、23/12期は前期比18.5%増収、24/12期は同16.9%増収となり、売上高営業利益率は23/12期9.8%、24/12期10.1%と予想した。
・同社は年15~20%成長を続け、28/12期を目途に売上高300億円を目指すとしている。従来からの受注型プロジェクトで収益を確保し、先鋭的なプロジェクトを手掛けることで業界を牽引していく方針である。この過程でプロジェクトの大型化がさらに進むことが想定されるが、大型化に伴う業績変動リスクには注意を払っておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。