ゼネテック<4492> 22年3月期は減益が見込まれるが、23年3月期以降は業績回復を予想

2022/03/07

製造業の顧客に組込みシステムの設計開発サービスやCAD ソフト等を提供
22年3月期は減益が見込まれるが、23年3月期以降は業績回復を予想

業種: 情報・通信業
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・ゼネテック(以下、同社)は、主として製造業に、組込みシステムの設計開発サービス(デジタルソリューション事業)や、CAD ソフト等の販売と関連サービス(エンジニアリングソリューション事業)を提供している。
・新規事業として、災害時位置情報自動通知システム「ココダヨ」を使ったサービス(ココダヨ事業)を個人向け中心に展開しており、21/3 期には事業の損益が黒字に転換した。

2.財務面の分析
・15/3 期~21/3 期の期間では、売上高は年平均6.2%、経常利益は同22.1%増加した。ココダヨ事業の収益化に加え、デジタルソリューション事業の拡大が成長の牽引役であったと推測される。
・収益性や財務の安定性の絶対的な水準は良好であるものの、今回選定した類似企業と比べると、成長性等でやや見劣りする結果となった。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、製造業向けソフトウェアとハードウェアに関するノウハウの蓄積にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、デジタルソリューション事業における品質と顧客満足度の向上、エンジニアリングソリューション事業の販売力の強化、ココダヨ事業の国内外での成長等により、売上高と営業利益の拡大を目指している。

5.アナリストの評価
・第3 四半期累計期間の業績は増収増益であったものの、証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/3 期の業績について、ココダヨ事業における広告宣伝費の積み増し等を踏まえ、前期比14.0%増収、49.6%営業減益と予想した。
・当センターでは、中期的には、3 事業全てにおいて成長を見込んでおり、23/3 期は前期比12.8%増収、営業利益は前期比2.3 倍の大幅な増益、24/3 期は同7.9%増収18.3%営業増益と予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。