交換できるくん<7695> EC化率の上昇等を想定し、中長期的な業績拡大を予想

2022/02/07

住宅設備機器と交換工事をセットで販売するeコマース事業を展開
EC化率の上昇等を想定し、中長期的な業績拡大を予想

業種: ⼩売業
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・交換できるくん(以下、同社)は、住宅オーナーによる住宅設備機器の故障や劣化等に伴う機器交換ニーズに対して、機器と工事をセットで販売するeコマース事業を展開している。
・01年のサイト開設以来の顧客数は延べ30 万人を超えており、21/3期の工事件数は前期比15.2%増の34,623 件に達している。集客効率の高さにより、低価格戦略ながら適正利益を確保している。

2.財務面の分析
・16/3 期から21/3期までの期間では、住宅リフォーム市場におけるEC化率の上昇等により、売上高は年平均10.2%増加した。一方、人件費や経費の増加等により、経常利益は同7.5%の増加にとどまった。
・財務の安全性、成長性、収益性の面で類似企業に比べ魅力的である。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、住宅設備機器の交換領域への特化と自社完結型の業務プロセスにある。

4.経営戦略の分析
・同社は、事業エリアの拡大、新規商材の追加、BtoB領域の強化、テクノロジー投資の積極化を成長戦略としている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/3期の業績について、半導体不足や住宅設備機器の部材メーカーの生産拠点がある東南アジアでの新型コロナ感染症拡大の影響による一部商品の供給遅延を踏まえて、売上高、営業利益共に、会社計画をやや下回ると予想した。
・当センターでは、住宅設備機器の交換市場におけるEC化率の上昇や、知名度の向上による市場シェアの上昇、スケールメリットによる売上総利益率の改善等を想定し、23/3期は前期比16.3%増収、24.4%営業増益、24/3期は同14.3%増収、24.3%営業増益を予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。