ラバブルマーケティンググループ<9254> 愛されるマーケティング＝Lovable Marketing を推進する企業グループ

◆ SNSマーケティングをサポート
ラバブルマーケティンググループ（以下、同社）は持株会社であり、傘下に株式会社コムニコ、株式会社24-7（トゥエンティフォーセブン）、一般社団法人SNSエキスパート協会を擁している。

同社グループの事業は、企業やブランドのSNS注1マーケティングのサポートやSNS運用支援ツールの開発・提供及びSNS検定講座の開発・提供を行う「SNSマーケティング事業」とマーケティングオートメーションツール注2などの導入・サポートを行う「マーケティングオートメーション事業」で構成されている（図表1）。同社はSNSマーケティング事業を基幹事業、マーケティングオートメーション事業を育成事業と位置付けている。

人材教育サービスを除くサービスに対しては委託料、サービス利用料といったかたちで対価を受け取っており、月額型の報酬が多い。

◆ SNSマーケティング事業
同事業を構成する「運用の支援」、「運用支援ツールの提供」、「教育」の3つのソリューションは相互補完をしながら循環成長するもので、同社はこれらのソリューションを「MOS（Marketing Operating Service）」と総称している。

具体的には、運用の支援で蓄積したノウハウや利用者の要望を運用支援ツールの改良につなげている。改良された運用支援ツールは、運用支援の効率化につながることになる。また、運用の支援で得たノウハウを体系化することにより、人材教育サービスで提供される教育講座の開発につなげ、教育を通してオペレーション人材が増加することは、より良いSNSマーケティング活動につながるというビジネスモデルである。

SNSアカウント運用支援サービスとSaaS型SNS運用支援ツールの開発・提供はコムニコが担当し、人材教育サービスはSNSエキスパート協会が提供している（図表1）。21/3期のSNSマーケティング事業の売上構成比はSNSアカウント運用支援サービスが75.5%、SaaS型SNS運用支援ツールの提供が21.9%、人材教育サービスが2.6%となっている。

（1）SNSアカウント運用支援サービス
企業のSNSアカウントの戦略策定からアカウント開設、運用代行、コンテンツ制作、キャンペーンの企画・運用、広告出稿、レポート作成、効果検証までワンストップで支援している。スマートフォンが登場し、日本においてSNSが立ち上がり始めた08年にコムニコが設立されており、アカウント運用支援の長い経験とそれに伴い蓄積したノウハウを持っている。

21年9月末時点で累計1,250社への支援実績がある。多くの大手 BtoC企業のSNSアカウントを支援している。顧客業種については特定の業種への偏りはなく、約7割の取引先が売上高1,000億円以上の大手企業となっている。

（2）SaaS型SNS運用支援ツールの開発・提供
自社のノウハウを活かしてSaaS注3型クラウドツールを開発・提供している。SNSアカウントの投稿・分析ツールである「comnico Marketing Suite（コムニコマーケティングスイート）」とSNSキャンペーンで必要な応募者リストの作成、抽選、当選通知の自動配信といった機能を備えたSNSキャンペーンツールである「ATELU（アテル）」を提供している。

これらのSaaS型クラウドツールの合計の累計契約件数は19/3期末225件、20/3期末267件、21/3期末308件、22/3期上期末には365件に達しており、22/3期に入ってからは増加ペースに勢いがついている。365件のうち、凡そ4分の3がcomnico Marketing Suiteと推定される。なお、comnico Marketing Suiteに関しては9月末時点で累計4,552アカウントの導入実績、ATELUについては21/3期に1,155回のキャンペーン実施実績がある。

（3）人材教育サービス
SNSアカウントの開設・運用ノウハウや炎上などのSNSに潜むリスクに関する内容を体系化した検定講座を開発・提供している。検定講座の受講者数は21年9月末時点で累計3,700人となった。

◆ マーケティングオートメーション事業
24-7が担当しており、マーケティングオートメーションツール、営業支援システム、顧客管理システムの3つのクラウドサービスを使って顧客の戦略策定やプロセスの設計、最適なテクノロジーの選定、運用サポートまでをワンストップで支援している。

米国のHubSpot社やsalesforce社のパートナーとして顧客企業へクラウドサービスの導入コンサルティング、活用支援を行い顧客企業やパートナー企業から報酬を得ている。特に20年1月にSalesforceコンサルティングパートナーに認定され、Pardot注4（パードット）の取り扱いを開始したことが貢献し、マーケティングオートメーションツールの導入支援や運用実績を強みとして110を超える先への納入実績がある。

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