新日本製薬<4931> 21年9月期上期の利益は大きく上振れたが、21年9月期会社計画は据え置き

2021/06/21

オールインワン化粧品でトップシェアのブランドを持つファブレスメーカー
21年9月期上期の利益は大きく上振れたが、21年9月期会社計画は据え置き

業種: 化学
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・新日本製薬(以下、同社)は、オールインワン基礎化粧品やヘルスケア商品のファブレスメーカーで、「パーフェクトワン」はオールインワンスキンケア化粧品の分野でトップシェアを獲得している旗艦ブランドである。

◆ 21年9月期第2四半期累計期間決算
・21/9期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高16,575百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益1,398百万円(同27.3%増)となった。新製品が好調な通信販売が計画ほどの減収とならず、新型コロナウイルス禍の影響を受けた直営店舗販売・卸売販売の減少をカバーした。また、発送配達費や外注委託費等の効率化、入電数の減少によるコールセンターコスト減少により販管費が減少し、期初計画を上回る増益となった。

◆ 21年9月期業績予想
・21/9期業績について、同社は、売上高35,000百万円(前期比3.8%増)、営業利益3,500百万円(同5.1%増)という期初計画を据え置いている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/9期の業績予想を、売上高35,304百万円(前期比4.7%増)、営業利益3,576百万円(同7.4%増)へ修正した。売上高は前回予想より若干増額したが、下期にコストをかけていく想定から利益は据え置いた。売上高営業利益率も10.1%まで上昇すると予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/9期は前期比6.9%増収、23/9期は同6.4%増収となり、売上高営業利益率は22/9期、23/9期とも10.2%と、21/9期とほぼ同水準で推移すると予想した。
・売上高400億円を視野に入れる成長戦略での複数の施策につき、既存のシニア世代向けの戦略は、新製品投入で効果が出始めていることが確認できた。今後はミドル世代向けの戦略としての「パーフェクトワン」のリブランディング、20~30代向けの新ブランドの立ち上げを準備しており、それらの施策の進捗に焦点が移っていこう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。