エルテス<3967> 中期経営計画1年目の22年2月期会社計画は営業黒字回復を想定

2021/06/11

ソーシャルリスク等のデジタルリスクに対峙するソリューションを提供する会社
中期経営計画1年目の22年2月期会社計画は営業黒字回復を想定

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・エルテス(以下、同社)は、リスク検知に特化したビッグデータ解析ソリューションをはじめ、デジタルリスク対策のためのソリューションを提供する会社である。ソーシャルメディアの利用に起因するリスクに対峙するソーシャルリスク関連サービスを中心に成長してきた。

◆ 21年2月期決算
・21/2期の業績は、売上高1,989百万円(前期比1.3%増)、営業損失333百万円(前期は186百万円の利益)となった。新型コロナウイルス禍の影響を受け、主力のデジタルリスク事業で大幅減益となったことに加え、新規事業の開発等の先行投資を続けたことにより、営業損失となった。

◆ 22年2月期業績予想
・22/2期業績について、同社は、売上高3,000百万円(前期比50.8%増)、営業利益100百万円(前期は333百万円の損失)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/2期の業績を、売上高2,960百万円(前期比48.8%増)、営業利益95百万円(前期は333百万円の損失)と予想した。主力のデジタルリスク事業については新型コロナウイルス禍の影響からの回復を見込んでいるが、会社計画より若干慎重な水準で予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、23/2期は前期比41.9%増収、24/2期は同39.3%増収を見込み、増収による売上高販管費率の低下を想定し、売上高営業利益率は24/2期には13.1%まで上昇するものと予想した。
・同社は22/2期~24/2期の中期経営計画を公表した。達成に向けては、従来からの主力であるデジタルリスク事業が重要な役割を果たすことには変わりないが、警備業界に特化したAIセキュリティ事業と、電子政府等の行政・公共分野向けのDX推進事業がどこまで本格化していくかが鍵を握る。そのため、これらの新規2事業の進捗に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。