HPC システムズ<6597> 受注環境が好転したHPC事業の引上げにより、21/6期以降の業績予想を増額した

2021/04/22

科学技術計算分野のソリューション提供と産業用コンピュータの製造販売を手掛ける
受注環境が好転したHPC事業の引上げにより、21/6期以降の業績予想を増額した

業種: 電気機器
アナリスト: 大間知 淳

◆ 科学技術計算分野のソリューション提供等を手掛ける
・HPC システムズ(以下、同社)は、High Performance Computing(高性能 コンピューティング、以下、HPC)という科学技術研究における高性能計 算処理をトータルにサポートする HPC 事業と、産業用コンピュータを Configure To Order(注文仕様生産方式、以下、CTO)形態で提供する CTO 事業を兼営する独立系のエレクトロニクス企業である。
・売上高の約 7 割を占める HPC 事業では、システムの構築を中心に、コン ピュータやソフトウェアの販売、クラウドサービス等を手掛けている。

◆ 21年6月期上期決算は 1%減収、21%営業減益
・21/6 期第 2 四半期累計期間(以下、上期)の決算は、前年同期比 1.4% 減収、20.8%営業減益であった。新型コロナウイルス問題の影響を受け た第1四半期業績が大幅な減収減益となったものの、第2四半期業績は 急回復しており、上期業績はほぼ会社想定通りであった。

◆ 21年6月期の会社計画は 10%増収、6%営業増益を維持
・売上高及び営業利益が第 3 四半期に偏重する季節性があることや、上 期の受注高が前年同期を大幅に上回ったことから、同社は 10.1%増収、 5.7%営業増益としている 21/6 期計画を据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、利益率が悪化している CTO 事業の利益を下方修正する一方、受注環境が好転した HPC 事業 の売上高と利益を上方修正する等、21/6 期の業績予想を見直した結果、 売上高を 5,020 百万円→5,190 百万円、営業利益を 493 百万円→507 百万円に小幅増額した。

◆ HPC 事業の予想の上方修正により、中期予想もやや増額した
・当センターでは、22/6 期以降の業績予想についても、CTO 事業を若干 下方修正する一方、HPC 事業を上方修正し、全社の数値をやや増額し た。前期比では、22/6 期は 5.8%増収、17.6%営業増益、23/6 期は 8.8% 増収、16.9%営業増益を予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。