レオクラン<7681> 業績端境期の20年9月期を経過し、21年9月期は増収増益の会社計画

2021/02/15

医療施設や介護・福祉施設の新増改築案件を得意とする「狩猟型」医療機器商社
業績端境期の20年9月期を経過し、21年9月期は増収増益の会社計画

業種: 卸売業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・レオクラン(以下、同社)は、医療施設や介護・福祉施設の新増改築案件の支援を得意とする「狩猟型」スタイルの医療機器商社である。新増改築時の基本計画提案、設計、設備工事等をワンストップで手掛けている。

◆ 20年9月期決算
・20/9期決算は、売上高21,996百万円(前期比39.1%減)、営業利益204百万円(同82.8%減)となった。メディカルトータルソリューション事業の一括販売案件について、当初より大型案件が集中した19/9期からの大幅反動減を見込んでいたが、新型コロナウイルス禍に伴う工事遅延等による期ずれ等が発生し、上場時公表の会社計画を下回った。

◆ 21年9月期業績予想
・21/9期業績について、同社は、売上高24,593百万円(前期比11.8%増)、営業利益352百万円(同72.6%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/9期の業績予想を、売上高24,392百万円(前期比10.9%増)、営業利益343百万円(同67.9%増)と、会社計画よりやや慎重な予想とした。メディカルトータルソリューション事業の一括販売案件の件数増加等による増収が、全体の利益率の改善を伴う形で大幅増益を牽引するものと予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、一括販売案件の件数増を中心に、22/9期は前期比17.9%増収、23/9期は同8.5%増収となり、売上高営業利益率は23/9期に1.9%まで上昇すると予想した。
・同社の「狩猟型」ビジネスモデルは、病院との中長期的な関係性を前提としたもので、一括販売案件の売上計上次第で業績変動が大きくなる。当センターでは、変動の平準化よりも、短期業績の変動に耐えられる体制を構築できるかが鍵を握るという見方を継続している。19/9期からの大幅反動減を受けて業績の端境期となった20/9期が過ぎ、今後、一括販売案件の件数をどのように増やしていけるかに注目している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。