イノベーション<3970> 新型コロナウイルス禍が追い風となり、21年3月期は業績回復が加速する見込み

2021/02/04

法人営業プロセスの非効率をなくすためのソリューションを提供
新型コロナウイルス禍が追い風となり、21年3月期は業績回復が加速する見込み

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・イノベーション(以下、同社)は、法人営業プロセスの非効率をなくすソリューションを提供している。同社の事業は、見込み顧客獲得のオンラインメディア事業と、見込み顧客を購入につなげるまでのITソリューション事業で構成されている。

◆ 21年3月期第2四半期累計期間決算
・21/3期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高1,361百万円(前年同期比46.0%増)、営業利益184百万円(同263.7%増)となった。主力のオンラインメディア事業で新型コロナウイルス禍の影響で同社サイトの検索数が急増したこと、ITソリューション事業で収益性の改善が進んだことにより、大幅増益となった。

◆ 21年3月期業績予想
・21/3期業績について、同社は売上高2,495百万円(前期比23.4%増)、営業利益270百万円(同54.6%増)を予想している。新型コロナウイルス禍の影響を考慮して期初計画はレンジ開示だったが、レンジ上限を超える水準へ上方修正された。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/3期について、売上高2,689百万円(前期比33.0%増)、営業利益306百万円(同75.7%増)と、会社計画を上回る水準を予想した。オンラインメディア事業での集客の増加が下期にも続くことと、ITソリューション事業において、ウェブセミナーツールである「コクリポウェビナー」の収益貢献が始まったことを織り込んだ。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/3期は前期比10.3%増収、23/3期は同8.4%増収となり、売上高営業利益率は、23/3期には14.4%まで上昇していく展開を予想した。増収ペースは緩やかになるが、18/3期~19/3期の業績悪化を経て、既存のオンラインメディア事業の事業基盤が強化されたことを評価している。また、「コクリポウェビナー」等の新規サービスの開発、浸透も進みつつあり、その進捗にも注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。