リベルタ<4935> 過去のヒット商品を分析してオリジナリティ高い商品を企画・開発

2020/12/22

美容商品、トイレタリー商品、機能衣料等を国内外の多様な販路で販売
過去のヒット商品を分析してオリジナリティ高い商品を企画・開発

業種: 化学
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ オリジナル商品等の企画販売を行う事業の単一セグメント
リベルタ(以下、同社)グループは、「喜びを企画して世の中を面白くする」を経営理念とし、人々の様々なニーズに沿った自社ブランド及び他社ブランド商品を国内外に提供している。

同社は97年2月に中高年男性向け通信販売が主力事業である夢みつけ隊(2673東証JQS)の100%出資により、通販会社向け商品の企画を行う目的で設立された。同年4月にオリジナル美容商品「はいてみたら」(現在の代表的な商品である「ベビーフット」の前身)の販売を開始した。04年5月に現社長である佐藤氏がリベルタホールディングスを設立し、同年8月にリベルタホールディングスが夢みつけ隊から全株式を取得して子会社化した。07年4月に同社がリベルタホールディングスを吸収合併している。

同社の連結子会社は、同社の商品を中国で販売する上海季瑠多貿易有限公司、機能衣料などをスポーツ団体向けに販売するVIVAネットワークの2社である。

同社グループは、各種オリジナル商品等の企画販売を行う事業の単一セグメントであるが、売上高は化粧品、医薬部外品等で構成されるコスメ(ピーリングフットケア、その他)、家庭用洗剤類で構成されるトイレタリー、高い機能性を持つ衣料で構成される機能衣料、スイス製ミリタリーウォッチなどで構成されるWatch、健康美容の悩みの解決や生活に役立つ雑貨類で構成される健康美容雑貨、アスリート向け加工食品で構成される加工食品、他社からの仕入商品等のその他に区分されている(図表1、図表2)。

19/12期における売上高の10%を超える販売先は井田両国堂(東京都千代田区)、あらた(2733東証一部)で、両社ともに化粧品や日用品の卸売業者である。地域別売上高は、日本が84.0%、海外が16.0%となっている。

尚、同社のEC販売の金額や売上高構成比については開示されていないが、現状では数億円程度の模様である(同社の販売先である通販会社や小売店がEC販売している分を除いた自社EC分)。

◆ 自社ブランドと契約ブランドを展開
同社は、蓄積された過去のヒット商品情報や、同社商品を愛用する顧客のデータベースを分析して、特徴のある自社ブランド商品を企画・開発している。代表的な自社ブランド商品には、05年に発売を開始したコスメ(ピーリングフットケア)ジャンルの「ベビーフット」がある(図表3)。「ベビーフット」は、累計2,200万個以上の販売実績を持つヒット商品で、世界60カ国以上で販売されている(20年10月末時点)。

自社ブランド商品は、国内及び海外の協力工場に委託して生産を行っている。生産に関しては、12年10月に医薬部外品並びに化粧品製造販売業許可を取得しており、協力工場における生産管理や生産された商品の品質管理を同社が行っている。

国内外の商品のなかから発掘した商材は、同社が独占販売契約を結び契約ブランドとして販売している。契約ブランドの代表的なものには、06年3月に販売を開始したコスメ(その他)ジャンルの口臭予防ハミガキ「デンティス」などがある。

同社は、自社ブランド商品、契約ブランド商品ともに、パッケージデザインや販促物の制作、プロモーション企画、各種メディアへのPRまでを一貫して行っている。また、顧客とのコミュニケーションを行う専門部署を設置して、商品に対する意見の聞き取りや商品情報の発信などを行い、顧客満足度とリピート率の向上を図っている。

◆ 多様な販路で商品を販売
自社ブランド商品、契約ブランド商品は、国内では卸売業者を通して、百貨店、量販店、ドラッグストア、ホームセンター、雑貨店など約20,500店で販売されている。Watchジャンルでは、「Luminox TOKYO」をはじめとする直営店4店で販売を行っている。機能衣料、加工食品ジャンルでは、子会社を通じてサッカースクールなど約500のスポーツ団体への販売も行っている。また、自社EC(リベルタオンラインストア)や大手ECモール内でも商品を販売して いる。

海外では、コスメ(ピーリングフットケア)ジャンルの商品を中心に、北米、欧州、中南米、アジアなど60 カ国以上の量販店やドラッグストアで販売しており、同社は現地代理店との直接取引を行っている。10 年2 月に設立した中国の子会社は、日本から商品を輸入して中国の百貨店等へ販売している。

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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