セルソース<4880> 変形性膝関節症治療向け加工受託サービスが業績拡大を牽引している

2020/12/07

細胞加工受託等の再生医療関連事業と化粧品等のコンシューマー事業を展開
変形性膝関節症治療向け加工受託サービスが業績拡大を牽引している

業種: 医薬品
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・セルソース(以下、同社)は、医療機関に対する膝疾患治療向け等の細胞加工受託等を手掛ける再生医療関連事業と、一般消費者向けに化粧品等の製造販売等を行うコンシューマー事業を兼営する独立系の再生医療支援企業である。
・売上高の7割強を占める再生医療関連事業が収益の柱であり、黒字確保に苦しむバイオベンチャーが多い中、同社は創業来黒字経営を続けている。再生医療関連の中では、変形性膝関節症の治療に用いられる脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービスを収益源としている。

2.財務面の分析
・17/10期~19/10期の期間では、加工受託件数の拡大等を背景に、売上高は年平均76.2%、営業利益は同43.3%増加した。
・類似企業と比べ、収益性、成長性に優れ、財務の安全性でも魅力的な水準にある。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、マーケットイン思考の経営姿勢にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、提携医療機関の増加や、新たな治療分野の拡大、協業による研究開発等を経営戦略としており、収益性を重視した堅実な成長を目指している。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、20/10期の業績について、新型コロナウイルスの影響を考慮し売上高は会社計画をやや下回ると考えたが、加工受託件数の急回復を見込み、営業利益は計画をやや上回ると予想した。
・提携医療機関の拡大や、新規治療分野での寄与等により、利益率が高い加工受託サービスを中心とした再生医療関連事業の拡大により、21/10期は前期比14%増収、22%営業増益、22/10期は同19%増収46%営業増益を見込んでいる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。