プロパティデータバンク<4389> 前期より増益ペースの加速を見込む21年3月期会社計画

2020/08/28

不動産管理業務支援のためのクラウドサービスを提供する不動産テック企業
前期より増益ペースの加速を見込む21年3月期会社計画

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・プロパティデータバンク(以下、同社)は、顧客が保有する不動産・施設の運用管理支援のための統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供している。ファンド・J-REIT向けでは高いシェアを占めている。

◆ 20年3月期決算
・20/3期決算は、売上高1,844百万円(前期比14.0%増)、営業利益318百万円(同5.4%増)となった。同社の期初計画に対する達成率は売上高が100.9%、営業利益が102.4%であった。低利益率のソリューションサービスの売上構成比の上昇、人員増による原価計上される人件費の増加、外注費の増加による売上総利益率の低下で、売上高営業利益率は前期比1.4%ポイント低下の17.3%となった。

◆ 21年3月期業績予想
・21/3期業績について、第1四半期決算は好調であったが、同社は売上高2,126百万円(前期比15.3%増)、営業利益370百万円(同16.4%増)という期初計画を据え置いている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/3期の業績を、売上高2,149百万円(前期比16.5%増)、営業利益381百万円(同19.9%増)と会社計画を若干上回る水準を予想した。クラウドサービスの増収率が前期より加速することで利益率も改善していくと想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/3期は10.8%増収、23/3期は10.1%増収を予想し、売上総利益率の改善と、販売費及び一般管理費が増収率を下回る増加に留まることにより、売上高営業利益率は23/3期に20.1%まで上昇していくものと予想した。
・既存の「@プロパティ」については、主に、クラウドサービスの対象となる登録棟数の積み上がりに着目している。また、新しいクラウドサービス「@ナレッジ」の開始や、他社との協業の発表等、今後の成長に向けて新たな動きが見られるようになっており、それらの進捗に注目したい。

>>続きはこちら(1.44 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。