ツクイスタッフ<7045> 高利益率の人材紹介の強化により、22年3月期以降の利益拡大を目指す
2020/08/26
介護・医療業界に特化して全国展開するツクイグループの人材サービス会社
高利益率の人材紹介の強化により、22年3月期以降の利益拡大を目指す
業種: サービス業
アナリスト: 大間知 淳
1.会社概要
・ツクイスタッフ(以下、同社)は、介護・医療業界に特化したツクイグループの人材サービス会社である。人材派遣や人材紹介、教育研修等のサービスを全国38カ所の支店と横浜市の本社から提供している。
・20/3期末の従業員200名のうち、全国の支店で、求職者とクライアントの両方を担当するキャリアアドバイザーが132名と過半を占めている。
2.財務面の分析
・18/3期~20/3期の期間では、売上高は年平均3.3%増加したものの、人件費や広告宣伝費等の負担により、経常利益は同14.6%減少した。
・規模や成長性では類似企業にやや劣るが、財務の安全性の観点では魅力的な水準にある。
3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、顧客とスタッフとキャリアアドバイザーの間の信頼関係にある。
4.経営戦略の分析
・人員増強やシステム投資、広告宣伝費の増加等に伴い、21/3期は大幅減益を計画しているものの、高利益率の人材紹介の強化により、22/3期以降の利益拡大を目指している。
5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、第1四半期の決算が同社の想定を上回ったと見られることから、21/3期は前期比大幅減益ながら会社計画を上回ると予想した。
・当センターでは、人材紹介の売上高構成比の上昇による営業利益率の向上を目指す同社の成長戦略を評価しており、22/3期は前期比4%増収、17%営業増益、23/3期は同7%増収、41%営業増益を見込んでいる。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。