ディ・アイ・システム<4421> 技術者の採用・育成に教育サービス事業を活用することにより業績を拡大

2020/07/27

教育サービス事業を兼営する独立系の中堅SIer
技術者の採用・育成に教育サービス事業を活用することにより業績を拡大

業種:情報・通信業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・ディ・アイ・システム(以下、同社)は、IT技術者研修等の教育サービス事業を兼営する独立系の中堅SIerである。
・業務用アプリケーション開発、インフラシステム設計構築、運用保守によって構成されるシステムインテグレーション事業が売上高の95%前後を占める主力事業である。教育サービス事業は売上高の5%前後を占めるに過ぎないが、同社の新卒採用社員や業界未経験者の中途採用社員の採用・育成に大きな役割を果たしており、システムインテグレーション事業の成長を支えている。

2.財務面の分析
・13/9期~19/9期の期間では、正社員の継続的な増員等に伴うシステムインテグレーション事業の拡大により、売上高は年平均15.8%、経常利益は同34.6%増加した。
・成長性と収益性の観点で類似企業に比べ魅力的な水準にある。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、教育サービス事業を活用した採用力にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、新卒採用と外注人員の確保による案件数・案件規模の拡大等により、22/9期には売上高5,719百万円、営業利益304百万円を目標に掲げる中期経営計画の達成を目指している。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、20/9期の業績について、新型コロナウイルスの影響を考慮し売上高は会社計画をやや下回ると考えたが、営業利益は順調な進捗状況を踏まえ、会社計画をやや上回ると予想した。
・自社技術者の増員と外注人員の確保に伴うシステムインテグレーション事業の拡大により、21/9期は前期比12%増収、41%営業増益、22/9期は同13%増収29%営業増益を見込んでいる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。