ログリー<6579> クリック率は回復傾向にあるが、21年3月期は経費増が利益を圧迫する見通し

2020/07/14

インターネット広告の一つであるネイティブ広告に特化した広告配信サービスを提供
クリック率は回復傾向にあるが、21年3月期は経費増が利益を圧迫する見通し

業種: サービス業
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ 事業内容
・ログリー(以下、同社)は、インターネット広告の一つであるネイティブ広告に特化した広告配信サービスを提供している。広告配信プラットフォーム「LOGLY lift」を運営し、複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、まとめて広告を配信するアドネットワークのなかでサービスを提供している。
・同社はネイティブ広告プラットフォーム事業の単一セグメントである。

◆ 20年3月期決算の概要
・20/3期の売上高は前期比14.1%増の2,708百万円、営業利益は同63.8%減の63百万円であった(同社は20/3期から連結決算を開始、前期比は単体数値との比較)。低下傾向にあったクリック率が持ち直し、増収につながった。媒体社からの広告枠仕入高の増加及び労務費の増加に伴い大幅な営業減益となったものの、19年11月12日に減額修正した会社計画を上回る結果であった。

◆ 21年3月期の業績予想
・21/3期の会社計画は、売上高が前期比18.2%増の3,200百万円、営業利益が同8.5%減の58百万円である。新型コロナウィルス感染拡大の影響により、広告出稿需要が減退して広告単価が下落することを想定するものの、クリック率の上昇でカバーして増収となる計画である。一方、人件費の増加や19年10月に取得した、サイト来訪者の属性や欲求などを分析するJuicer事業におけるのれん及びソフトウェア償却費が年度を通して発生するため営業減益を計画している。
・証券リサーチセンターでは、前回の営業利益予想を減額修正し、会社計画並みの水準を予想している。

◆ 今後の事業戦略
・同社は、ネイティブ広告配信技術の高度化を図ることや、動画広告配信サービスの開発・提供を進めることにより持続的な事業規模拡大を目指す考えである。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。