イーソル<4420> 開発投資の拡大と新型コロナウイルス問題により、20年12月期は減益を予想

2020/05/25

自動車向けを中心とする組込みソフトウェア製品と関連サービス等を提供
開発投資の拡大と新型コロナウイルス問題により、20年12月期は減益を予想

業種: 情報・通信業
アナリスト: 大間知 淳

◆ 自動車向け等の組込みソフト製品と関連サービス等を提供する
・イーソル(以下、同社)は、自動車向けを中心とする組込みソフトウェア事業と車載プリンタやハンディターミナルPOSシステム等を主力とするセンシングソリューション事業を展開している。
・組込みソフトウェアの中でも高度な技術力を要するリアルタイム・オペレーティング・システムを開発しており、自動車業界のグローバル開発パートナーシップであるAUTOSARのプレミアム・パートナーとなっている。

◆ 19年12月期決算は10%増収、7%営業増益、26%経常増益
・19/12期決算は、前期比10.2%増収、7.2%営業増益、26.2%経常増益であった。主力事業の組込みソフトウェア事業が同12.9%増収であったことや、センシングソリューション事業が黒字化したこと、助成金収入(営業外収益)が増加したこと等が好業績の要因となった。

◆ 20年12月期の会社計画は9%増収、20%営業減益、7%経常減益
・20/12期について同社は、自動車関連市場の伸びを見込む一方、開発投資額の拡大に伴うコストの急増を織り込み、9.3%増収、20.0%営業減益、7.2%経常減益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、開発投資の拡大に加え、新型コロナウイルス問題による需要の減少を想定したこと等により20/12期の業績予想を見直し、売上高を11,083百万円→9,734百万円、営業利益を768百万円→553百万円と、会社計画を下回る水準に修正した。

◆ 新型コロナウイルス問題の収束を前提に来期からの回復を予想
・当センターでは、新型コロナウイルス問題が20/12期末頃までにほぼ収束するという前提をおいて、成長分野である自動車向けソフトウェア製品を手掛ける同社の業績は、来期から回復に向かうと考えた。21/12期は14.8%営業増益、8.8%経常増益、助成金収入の大幅減少が見込まれる22/12期は42.2%営業増益、12.1%経常増益と予想した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。