AHCグループ<7083> 今後も福祉事業の施設増を中心とした成長を見込む

2020/02/28

障害者向けの福祉事業のほか介護事業や外食事業を展開する企業
今後も福祉事業の施設増を中心とした成長を見込む

業種: サービス業
アナリスト: 藤野 敬太

◆ 社会福祉に特化する形で、介護、福祉、外食の3 事業を展開
AHCグループ(以下、同社)は、07 年に通所介護デイサービス事業所を開設してスタートした介護事業をベースに、福祉事業、外食事業と事業領域を広げてきた。介護事業では通所介護デイサービス事業所を、福祉事業では障害を持つ人を対象とした放課後等デイサービス等の事業所をそれぞれ運営している。外食事業を含め、どの事業とも施設運営をベースとしたビジネスであるが、同社では福祉事業を軸にした成長シナリオを描いて事業を展開している。

同社の事業は、福祉事業、介護事業、外食事業の3 つの報告セグメントに分類される(図表1)。売上高では福祉事業と介護事業は拮抗しているが、営業利益に対する貢献は福祉事業が最も高い。

◆ 運営施設数の推移
19 年11 月末時点で、介護事業は33 事業所、福祉事業は40 事業所、外食事業は9 店舗を運営している(図表2)。直近3 期の運営施設数の増加は福祉事業の施設数の増加が中心であり、この点からも、福祉事業に注力している同社の方針がうかがえよう。

◆ 福祉事業
同社の福祉事業は、障害を持つ未就学児から成人まで利用できる福祉サービスを提供する施設を運営している。利用者の年齢及び支援内容によって、以下の業態がある(図表3)。

(1) 放課後等デイサービス・児童発達支援
知的障害または発達障害を抱える未就学児から高校生までを対象に、療育支援注を行っている。児童発達支援は「アプリキッズ」、放課後等デイサービスは「アプリ」、「TODAY」、「Aプラス」のブランドで展開しているが、中心は「アプリ」で、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、滋賀県、三重県の1 都5 県で展開している。「TODAY」は「アプリ」とサービス内容は同じだが、規模が「アプリ」よりも大きい業態である。また、「Aプラス」は、学校卒業後の就労に向けたソーシャルスキルトレーニングに注力することに特徴がある。なお、滋賀県の施設はSLカンパニー、埼玉県の施設はテラスワールドという子会社が運営している。

(2) 就労移行支援
企業への就労を希望する18歳以上65歳未満の障害や難病を持つ人を対象に、就労相談や就業体験等を通じて、就労の実現を支援している。就労定着支援も行っている。「TODAY」のブランドで展開している。

(3) 就労継続支援B型
雇用契約通りの就業が困難な障害者を対象に、生産活動とそれを通じた工賃の支払いの場を提供している。「TODAY」のブランドで展開している。

(4) 共同生活援助(グループホーム)
障害者を対象に、共同生活を営む住居を提供している。日中活動をしている障害者の利用者に対し、主に夜間において、食事の提供や入浴の介助等の日常生活上の援助を行う。「ビートル」のブランドで展開している。

(5) 相談支援
18歳未満の知的障害または発達障害を抱える子どもの療育支援計画作成を行っている。

◆ 介護事業
同社の創業事業であり、通所介護デイサービス事業所を運営している(図表4)。07年8月に開設以来、「デイサービス グリーンデイ」、「デイサービス あいである」、「デイサービス クラス」、「KAGAYAKI 介護予防運動・デイサービス」、「つなぐデイサービス トリコロール」のブランドで、19/11期末時点で33事業所を展開している(ライセンス契約で運営されている7事業所は除く)。運営は主に子会社の介護ジャパンが担当し、同社はライセンス契約の管理を担当している。

◆ 外食事業
08年8月に居酒屋の「三蔵」を開店以来、19/11期末時点で東京都内に9店舗展開している。主力業態は和食系創作料理の「ねぎま三ぞう」だが、女性をターゲットとしたビストロ業態の「TERIYAKI」や、カツカレー専門店「とんかつ檍のカレー屋いっぺこっぺ」等の新規業態の開発も行っている。

店舗の運営は同社が担当し、子会社のセンターネットワークがセントラルキッチンの運営を担当している。

>>続きはこちら(1.28 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。