ベストワンドットコム<6577> 市場全体の拡大を背景に成長が続く見込みも、短期的には新型肺炎の影響に注視

2020/02/04

個人のクルーズ旅行に特化したオンライン旅行会社
市場全体の拡大を背景に成長が続く見込みも、短期的には新型肺炎の影響に注視

業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ベストワンドットコム(以下、同社)は、主に個人顧客を対象としたクルーズ旅行に特化したオンライン旅行会社である。

◆ 19 年7 月期決算
・19/7 期決算は、売上高2,173 百万円(前期比36.9%増)、営業利益134 百万円(同11.5%増)となった。売上高はクルーズ旅行市場の拡大を背景にほぼ期初会社計画通りだった。一方、M&A 関連費用やシステム導入・変更に伴う追加監査報酬等の費用が増加し、営業利益は期初計画比88.3%の達成率に留まり、売上高営業利益率も前期比1.4%ポイント低下の6.2%となった。

◆ 20 年7 月期業績予想
・20/7 期業績について、同社は売上高2,775 百万円(前期比27.7%増)、営業利益162 百万円(同20.5%増)と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/7 期の業績を、売上高2,818 百万円(前期比29.7%増)、営業利益167 百万円(同24.6%増) とした。期末コース登録総数と、1 コース当たり売上高がともに拡大して増収となるが、人員増による人件費の増加を想定し、営業利益の増加率は増収率を下回るものと予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、売上高について21/7 期は前期比21.5%増、22/7 期は同17.0%増と予想し、売上高営業利益率は22/7 期の6.2%まで緩やかに改善していくものとした。
・クルーズ旅行市場の拡大と、業界内での知名度及びポジションの高まりを背景に、同社の成長が続くと予想される。一方、アジア向けに周航する外国クルーズ船の増加が市場拡大のひとつの要因であることから、中国・武漢で発生した新型肺炎蔓延の影響の長期化は、クルーズ船周航の減少等を通じて、クルーズ旅行需要の減退につながる可能性があり、その動向に注意を払っておく必要があろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。