シルバーライフ<9262> 中期的な注目点は着工を開始した第2工場の稼働開始タイミング
高齢者向け配食サービスのフランチャイズチェーン(FC)を運営
中期的な注目点は着工を開始した第2工場の稼働開始タイミング
業種: 小売業
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・シルバーライフ(以下、同社)は、高齢者向け配食サービスのフランチャイズチェーン(以下、FC)本部の運営を行っている。「まごころ弁当」と「配食のふれ愛」の2つのFCブランドを展開し、国内最大規模のFC店舗網を持つことと自社工場を持つことを特徴としている。
◆ 19年7月期決算
・19//7期決算は、売上高7,800百万円(前期比19.1%増)、営業利益885百万円(同47.6%増)となった。売上高、利益とも期初計画を超過したが、高齢者施設等向けの売上高は、「端数パック」の廃止によって一部施設向けに失注が発生し、期初計画の水準に到達しなかった。一方、継続的な業務効率改善や運送費抑制により、売上高営業利益率は11.3%まで上昇した。
◆ 20年7月期業績予想
・20/7期業績について、同社は売上高8,830百万円(前期比13.2%増)、営業利益990百万円(同11.8%増)と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/7期の業績を、売上高8,867百万円(前期比13.7%増)、営業利益992百万円(同12.1%増)とした。FC加盟店の増加が主導する形での増収と、それに基づく利益成長を予想する。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、21/7期以降、年12~13%台の増収が続く一方、21/7期半ばに第2工場が稼働を開始すると想定し、売上高営業利益率は21/7期に10.7%まで低下し、22/7期に11.4%の水準に回復するものと予想した。
・直近の業績に関しては「端数パック」の廃止の影響が続く高齢者施設等向け売上高、19/7期より注力し始めた冷凍弁当の直販の動向が焦点となろう。一方、19年11月に着工した第2工場については、未定となっている稼働開始のタイミングに注意を払う必要があろう。