ログリー<6579> クリック率の低下が主因で20年3月期の業績予想を減額修正

2019/12/27

インターネット広告の一つであるネイティブ広告に特化し、広告配信サービスを提供
クリック率の低下が主因で20年3月期の業績予想を減額修正

業種: サービス業
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ 事業内容
・ログリー(以下、同社)は、インターネット広告の一つであるネイティブ広告に特化し、広告配信サービスを提供している。運営する広告配信プラットフォームは「LOGLY lift」で、複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、まとめて広告を配信するアドネットワークのなかでサービスを提供している。
・同社はネイティブ広告プラットフォーム事業の単一セグメントである。国内事業の他に、台湾などで「LOGLY lift」のOEM提供を行っている。

◆ 20年3月期上期決算の概要
・20/3期第2四半期累計期間の売上高は前年同期比7.8%増の1,253百万円、営業利益は同76.4%減の24百万円であった。営業人員増員の効果で増収を維持した一方、媒体社からの広告仕入額の増加、エンジニアの増員に伴う労務費の増加などが要因で大幅な減益となった。上期の大幅減益については、会社計画範囲内の結果である。

◆ 20年3月期の業績予想
・20/3期の会社計画は19年11月12日に減額修正されている。売上高は前期比8.2%増の2,567百万円(期初予想3,029百万円)、営業利益は同74.5%減の44百万円(同190百万円)である。修正の要因は、クリック率の低下及び動画広告の売上想定の引き下げと、19年10月に実施した買収に伴う費用の発生である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、増収増益を想定していた前回予想を減額修正した。

◆ 事業戦略と中期業績見通し
・同社は、ネイティブ広告配信技術の高度化を図ることや、動画広告配信サービスの開発・提供を進めることにより持続的な事業規模拡大を目指す考えである。
・証券リサーチセンターでは、同社が取り組む対策チームによるクリック率向上策の効果により21/3期に増益に転じると予想する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。