ホープ<6195> 20年6月期はエネルギー事業の売上構成比が約80%に達する見通し
財源確保支援を中心に自治体に特化したサービスを提供する会社
20年6月期はエネルギー事業の売上構成比が約80%に達する見通し
業種: サービス
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・ホープ(以下、同社)は、自治体の財源確保支援のサービスを皮切りに、自治体に特化したサービスを提供している。現在は、低価格の電力供給により自治体の経費削減を支援するエネルギー事業が急拡大している。
◆ 19年6月期決算
・19/6期決算は、売上高3,862百万円(前期比70.2%増)、営業利益87百万円(前期は121百万円の損失)で、期初会社計画に対する売上高の達成率は130.6%となった。広告事業とメディア事業の既存の2事業の収益が改善したところに、新規事業のエネルギー事業が上乗せされ、営業利益も期初計画の32百万円の損失想定に反して黒字となった。
◆ 20年6月期業績予想
・20/6期業績について、同社は売上高11,457百万円(前期比196.6%増)を予想している。売上高について前期比6.6倍を計画するエネルギー事業の売上原価の変動が大きいことを理由に、利益予想を開示していない。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/6期の業績予想を、売上高10,852百万円(前期比181.0%増)、営業利益1,014百万円(同11.7倍)と予想した。エネルギー事業の急拡大、売上総利益率の19.0%までの低下(前期は26.9%)、販売費及び一般管理費の伸びの抑制等を織り込み、売上高営業利益率は同7.0%ポイント改善の9.3%と予想した。ただし、営業キャッシュ・フローの赤字は拡大するものと思われる。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、エネルギー事業の牽引で21/6期以降は年14~15%台の増収が続き、売上高営業利益率は22/6期に9.6%になると予想した。
・エネルギー事業は仕入原価が常に不安定な事業である。売上総利益率が当センターの業績予想の水準より大きく下振れるリスクがあることを認識しておきたい。なお、売上総利益率が大幅に低下した場合は、追加で資金の手当てを講じる必要が生じる可能性があることも留意したい。