ズーム<6694> 北米関連会社の子会社化等により、20/12期も大幅な経常増益を予想する

2019/10/16

音楽用電子機器のグローバルニッチプレーヤー
北米関連会社の子会社化等により、20/12期も大幅な経常増益を予想する

業種: 電気機器
アナリスト: 大間知 淳

◆ 音楽用電子機器のグローバルニッチプレーヤー
・ズーム(以下、同社)は、プロからアマチュアまでの幅広い顧客層を対象に開発した音楽用ICレコーダー等の音楽用電子機器を約130カ国で販売する独立系のグローバルニッチプレーヤーである。
・日本の本社は開発と国内外のマーケティング支援に特化している。海外販売は、イタリア、米国、英国の関係会社や、各地の販売代理店を通じて行っており、18/12期の海外売上高比率は90.8%に達している。

◆ 19年12月期上期決算は31%増収、59%経常減益
・19/12期第2四半期累計期間(以下、上期)の決算は、31.1%増収、287.1%営業増益、59.3%経常減益であった。前下期に連結したイタリアの子会社の貢献等により売上高と営業利益は大幅増となった一方、支払利息の増加や和解金の計上等により経常利益は減益となった。

◆ 19年12月期の会社計画は137%営業増益、94%経常増益を維持
・上期の営業利益及び経常利益は同社の社内目標をやや下回ったと見られるものの、10.8%増収、136.6%営業増益、94.4%経常増益を見込む19/12期計画を同社は据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、上期実績や、同社の施策を踏まえて19/12期の業績予想を見直し、売上高を8,563百万円→8,683百万円(前期比12.7%増)、営業利益を618百万円→569百万円(同118.7%増)、経常利益を678百万円→602百万円(同74.0%増)に修正した。

◆ 北米関連会社の子会社化等により、20/12期は大幅な経常増益へ
・20年1月に予定されている北米持分法適用関連会社の子会社化等により、20/12期の経常利益は10億円を超えると当センターは予想している。
・中国製品に対する米国の制裁関税が同社製品の多くに適用される可能性があるため、米中協議の動向には引き続き注意が必要である。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。