サイバー・バズ<7069> 広告予算の大きい化粧品・トイレタリー業界に強い

2019/09/26

インフルエンサーマーケティング等のソーシャルメディアマーケティング事業を展開
広告予算の大きい化粧品・トイレタリー業界に強い

業種: サービス業
アナリスト: 髙木 伸行

◆ ソーシャルメディアを通した広告・マーケティングが主業務
サイバー・バズ(以下、同社)グループはインフルエンサー注を自社会員として組織化し、会員に対してクライアント企業の商品、サービス体験やイベント招待などの機会を提供している。会員がその感想をソーシャルメディア上で発信することで、情報を目にした生活者にクライアント企業の商品・サービスなどの価値を伝えるというマーケティング活動を主たる業務(インフルエンサーサービス)としている。

その他には、クライアント企業のソーシャルメディアのアカウントの運用支援(SNSアカウント運用)、インフルエンサーが愛用している商品を薦めるメディア「to buy」の運営(インフルエンサーサービスに含まれる)、他社のソーシャルメディア広告商品の代理販売(インターネット広告代理販売)を行っている。また、子会社のglamfirstは同社の会員ではない有力インフルエンサーを起用した広告・マーケティングを提供している。

同社グループの事業はソーシャルメディアマーケティング事業の単一セグメントであるが、同社の売上高はインフルエンサーサービス、SNSアカウント運用、インターネット広告代理販売そして子会社のglamfirstに分類されている(図表1)。

主要販売先としては、CARTA HOLDINGS(3688東証一部)の子会社でメディアレップ事業を行うサイバー・コミュニケーションズと化粧品事業を行う資生堂ジャパンが開示されており、18/9期の売上構成比は前者向けが9.7%、後者向けが11.0%となっている。

◆ インフルエンサーサービス
売上構成比で4割を超えるインフルエンサーサービスは、(1)NINARY(読み方は「ニナリ」)、(2)Ripre(読み方は「リプレ」)、(3)ポチカム、(4)to buyといったサービスで構成されている。同社はクライアント企業、広告代理店からサービスの対価を受け取っているが、構成比はクライアント企業との直接取引が上回っている。また、取引先としては化粧品会社やトイレタリー会社に加え、消費者が日常的に使用するような製品を得意とする製薬会社などとの取引が多く、同社の取引の大半がこれらの業界で占められている。

(1) NINARY
NINARYは主にInstagramでフォロワー数3万人以上を持つ、約1千人のインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスである(図表2)。クライアント企業の要望を受けて、フォロワー属性や過去の案件実績に基づいて、同社が選定したNINARY会員に対して、クライアント企業の商品やサービスを体験する機会を設けて、会員が感想をソーシャルメディア上で発信することで、フォロワーを中心とする生活者への情報の拡散や宣伝の支援を行っている。NINARY会員はソーシャルメディア上での投稿に対して同社から報酬を受け取る。

NINARY会員は20代から30代の世代が中心で女性が多く、フォロワー数や知名度の点で同社の他のサービスの会員に比して強い影響力を持っている。NINARY会員の獲得については、同社によるスカウトが9割を占め、自薦の会員が残りの1割となり、会員として活動するためには同社の審査、登録が必要となる。

(2)Ripre
Ripreは主にブログ、Twitter、Instagramなどにおいて数千人から3万人程度の読者やフォロワーを持つインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスである。クライアント企業がRipre会員に対して商品やサービス体験、イベント招待などの機会を提供し、それに応じたRipre会員が感想などをソーシャルメディア上で発信することで、読者やフォロワーを中心とした生活者への情報の拡散や宣伝の支援を行っている。

Ripre会員は30代から40代の世代を中心に構成されている。Ripre会員については、ソーシャルメディア上での投稿に対して同社は報酬を支払っていない。会員の獲得は会員登録希望者による応募のみであり、同社の審査、登録を経て活動している。

(3)ポチカム
ポチカムはソーシャルメディアを利用していれば誰でも参加できるモニターサイトで、クライアント企業は同サイトを通して商品やサービス体験などを提供し、応募参加したポチカム会員が感想などを発信することで、生活者への情報の拡散や宣伝の支援を行っている。ポチカム会員になるにはフォロワー数などの基準はなく、同社の審査、登録を経て活動している。会員に対しては同社からの報酬はない。

(4)to buy
インフルエンサーが独自の記事として、自身の愛用品やサービスを紹介するwebメディアを運営している。約350人のインフルエンサーが登録している。主要なECメディアやクライアント企業サイトへ送客し購入に結びついた場合、同社は手数料を得る。また、Google Inc.などよりアドセンス収益を得る。

◆ SNSアカウント運用
クライアント企業が運用するソーシャルメディアのアカウントの運用支援を行っている。原則半年以上の契約でサービス内容に応じた月額課金モデルであり、インフルエンサーやカメラマンが撮影した写真などのコンテンツを、クライアント企業のアカウントで同社が投稿を代行するサービスを行っている。

◆ インターネット広告代理販売
自社で運営するサービスの他に、クライアント企業からの要請などにより、ソーシャルメディア関連広告を中心とした他社の広告商品の代理販売を行っている。19/3期第3四半期累計期間の売上構成比は31.2%とインフルエンサーサービスに次ぐ規模だが、他のサービスの成長率が高いため、年々売上構成比は低下傾向にある。

◆ glamfirst
glamfirstは、Instagramを通した広告・マーケティングに特化している。外部キャスティング会社と連携して、他の事務所に所属するインフルエンサーや一部の読者モデル、芸能人といった同社の会員ではない者を起用した広告・マーケティングをクライアント企業へ提供している。

>>続きはこちら(1.13 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。