要興業<6566> 20 年 3 月期は増収減益の会社計画だが、主力事業は安定的な成長が見込まれる

2019/09/09

東京 23 区を地盤に事業所からの廃棄物を扱う総合廃棄物処理業大手
20 年 3 月期は増収減益の会社計画だが、主力事業は安定的な成長が見込まれる

業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・要興業(以下、同社)は、一般的な事業所から排出される廃棄物の収集 運搬、処分、リサイクルを中核事業としている。事業地域は東京 23 区で あり、東京 23 区の民間事業者の中ではトップシェアである。

◆ 19 年 3 月期決算
・19/3期決算は、売上高11,297百万円(前期比4.5%増)、営業利益1,023 百万円(同 10.4%減)となった。利益は期初計画を大幅に超過したものの、 資源相場の下落によってリサイクル事業が減収になったほか、廃プラス チックの処理費用の高騰により、前期比で減益となった。

◆ 20 年 3 月期業績予想
・20/3期業績について、同社は、売上高11,826百万円(前期比4.7%増)、 営業利益 990 百万円(同 3.2%減)と計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/3 期の業績について、 会社計画とほぼ同水準の売上高 11,816 百万円(前期比 4.6%増)、営業 利益987百万円(同3.5%減)へ予想を修正した。売上高の約7割を占め る収集運搬・処理事業が全体の増収を牽引する一方、廃プラスチックの 処理価格の上昇による売上総利益率の低下の可能性を織り込んだ。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、顧客数と収集現場数の着実な増加が続く主力の収集 運搬・処理事業の増収が牽引していく形で、21/3 期以降 5%台の増収、 13%台の営業増益が続き、売上高営業利益率は 22/3 期には 9.7%まで 回復する展開を予想した。
・短期的には、再資源化された有価物を販売するリサイクル事業において、 資源価格変動の影響によって収益が大きく上下する可能性に留意して おきたい。一方、主力の収集運搬・処理事業では、同社の強みである 「路線化」の効果が発現し、中期計画の期間である 22/3 期までは収益性 を高めていく局面を迎えるものと考えられる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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