フィル・カンパニー<3267> プロジェクト数の増加が寄与し、順調な業績拡大が続く
駐車場の上部空間を店舗として利用する空中店舗フィル・パーク事業を手掛ける
プロジェクト数の増加が寄与し、順調な業績拡大が続く
業種: 建設業
アナリスト: 佐々木 加奈
◆ 事業内容
・フィル・カンパニー(以下、同社)は、コインパーキングを中心とする駐車場の上部空間を利用した空中店舗フィル・パーク事業を展開している。
・従来は未利用であった、コインパーキングの上部空間を店舗として活用することで、「駐車場+空中店舗(建物)」という新たな常識と価値を創造することを目指して事業に取り組んでいる。19 年5 月末時点の累計プロジェクト件数は186 件となっている(未竣工のプロジェクトを含む)。
◆ 18 年11 月期第2 四半期累計決算の概要
・19/11 期第2 四半期累計期間の売上高は前年同期比52.3%増の2,182 百万円、営業利益は同73.3%増の198 百万円であった。請負受注スキームにおける単価上昇と開発販売スキームにおける販売件数増加が増収に寄与した。積極的な採用に伴う人件費の増加を売上増で吸収して期初計画を上回る増益率を実現した。
◆ 19 年11 月期の業績予想
・19/11 期の会社計画は、売上高が前期比47.7%増の7,000 百万円、営業利益が同64.8%増の1,050 百万円であり、変更はない。売上高予想の詳細について開示はないものの、開発販売スキームにおける開発用地の仕入れが進んでいることなどから、増収増益が続くと見込んでいる。
・証券リサーチセンターでは48.8%増収、66.0%営業増益と、会社計画を若干上回る予想を据え置いている。
◆ 今後の事業戦略と業績見通し
・請負受注スキーム、開発販売スキームともに順調に伸び、業績拡大につながっている。開発販売スキームとは、同社が土地を購入してフィル・パークを建設し、一般投資家や機関投資家に販売するというスキームである。今期は、事業展開を加速するための人材獲得と育成に注力しており、増員は順調に進んでいる模様である。