ヤシマキザイ<7677> JR及び関連会社との取引が鉄道事業の売上高の約50%を占める
鉄道車両向けのビジネスが主力の専門商社
JR及び関連会社との取引が鉄道事業の売上高の約50%を占める
業種:卸売業
アナリスト: 副島 久敬
◆ 鉄道車両向けのビジネスが主力の専門商社
ヤシマキザイ(以下、同社)は、鉄道・交通に強い専門商社として、限りのない成長を目指すこと、人材育成を通して、会社の成長を社員と分かち合うこと、及び法令を遵守し、良き企業市民として貢献することを経営理念としている。また、その経営ビジョンは永続的に発展し続けることを目指すこと、鉄道専門商社としてステータスを一層高めることとしている。
19/3 期の売上高構成比は、鉄道事業が89.6%、一般事業が10.4%となっている。一般事業が営業赤字であり、鉄道事業が利益の中心となっている(図表1)。
18/3 期では、売上高の93.1%が日本国内、6.9%が海外(中国、その他)となっている。
また、主要な仕入先として日立製作所(6501 東証一部)が全体の40%程度を占め、日本航空電子工業(6807 東証一部)及びナブテスコ(6268 東証一部)を含む上位3 社で70%程度を占めている。
◆ 鉄道事業
同社の国内の鉄道事業は、鉄道事業者及び鉄道車両メーカーや鉄道車両用電気品メーカー等を販売先として、鉄道車両用電気品、同車体部品、同車載品、コネクタ・電子部品等を販売している。鉄道事業の売上高の約75%を車両関連(車体部品、電気用品等)が占め、JR 及び関連会社向けが同事業の売上高の約50%を占めている。また主要な仕入先との連携により、発変電設備や鉄道用システム等の販売も行っている。
国外では、中国の高速鉄道の拡充もあり、上海の現地法人を通じ中国中車股份有限公司へ鉄道関連商材を販売している。また、更にはインドネシア、フィリピン、ベトナム、インド等の拠点を通して、鉄道関連の商材の販売、並びに販路開拓を行っている。
◆ 一般事業
同社の一般事業は、産業機器及び自動車関連メーカー、業務用機器通販事業者向けに主にコネクタ・電子部品を販売している。また、海外の火力発電所用の補修・改造用品や、各種ハーネス加工品、電源ユニット等のパワーデバイス等も販売している。