Welby<4438> スマホアプリの開発及び運営は製薬会社からの収入で成り立つビジネスモデル

2019/04/17

患者の医療情報を患者と医師がスマホアプリで共有し、医師の治療等に役立てる
スマホアプリの開発及び運営は製薬会社からの収入で成り立つビジネスモデル

業種: 情報・通信業
アナリスト: 松尾 十作

◆ スマートフォン向けアプリケーション利用の医療関連サービス
Welby(以下、同社)は、医師が生活習慣病をはじめとする様々な疾患の治療、及び療養指導において、患者が自己管理するためのデータ等の情報を、患者の主治医と共有するためのPHR プラットフォームサービスを提供している。

PHR(Personal Health Record)とは、個人によって電子的に管理される自らの健康、及び医療情報と同社は定義している。体重、血圧等器具で計る測定値については、同社のアプリケーション(以下、アプリ)と連動している機器も販売されており、データ入力の負担軽減にも注力している。

プラットフォームサービスとは、患者が同社のアプリを利用して、自身の医療関連情報を入力及び記録し、医師との情報共有を可能とする、同社の一連のサービス内容を指している。

同社が構築し運営している疾患別の各種アプリは、主に医師等医療従事者が患者に同社のパンフレットを通じて同社のサービスであることを紹介することにより普及している。患者は、自らの判断でスマートフォン(以下、スマホ) にアプリストアから該当アプリをダウンロードし、アプリを利用して自分の医療情報を入力し管理している(図表1)。

医師は、患者の健康状態、及び医療の情報を患者と共有し、患者が入力する継続的な情報をも治療、及び療養指導の参考としている。

◆ 疾患ソリューションサービス
同社の事業は単一セグメントであるが、個別サービスとして、疾患ソリューションサービス、Welby マイカルテサービスとに分けている。

疾患ソリューションサービスは、製薬会社からの依頼によるPHR プラットフォームサービスの開発等であり、アプリの開発費は製薬会社から得ている。主に新薬の上市に伴う医薬品の適正使用促進のためである。プラットフォームサービスの運営についても同社が担い、サービスの保守、運用等を実施し、製薬会社から報酬を受けている。疾患ソリューションサービスは同社売上高の約7 割(18/12 期)を占めており、顧客である製薬会社数は14 社である(19 年2 月時点)。製薬会社別の売上高は、18/12 期では4 社が開示されている(図表2)。

アプリは疾患別に多数開発されている(図表3)。一例として、生活習慣病である高血圧症患者向けでは武田薬品工業(4502 東証一部)からの依頼で開発し運営している「らくらく血圧日記」がある。同様に塩野義製薬(4507 東証一部)のがん全般を対象とした「つたえるアプリ」がある。

◆ Welby マイカルテサービス
Welby マイカルテサービスは、生活習慣病全般、及び生活習慣病予備軍の患者(利用者)を対象に、利用者の自己管理のために同社が自社で構築、及び運営をしているサービスである。Welby マイカルテをダウンロードし登録した利用者のかかりつけの医療機関数は全国で9,000 施設にも及ぶ。ダウンロード数は423 千ダウンロード(18 年12 月末時点、前年同月末比43.4% 増)である。月に一度以上アプリを利用しているユーザーを年代別にみると、一番利用率が高いのは60 歳代の38%である。Welby マイカルテサービスの売上高は約3 割(18/12 期)を占めている。

サービス提供先は、自治体の住民や一般企業の従業員、機器メーカー、検査会社等医療周辺企業、及び医療機関であり、夫々Webly マイカルテサービスの利用に対する課金を売上計上としている。

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