インテージHD(4326)の中間決算は、第1Qはマーケティング支援事業で売上・利益とも大きく計画アンダー、第2Qに入りヘルスケア/FMCGで復調を示し売上は計画クリアも、㈱NTTドコモとの資本業務提携関連費用の計上もあり利益は計画アンダー。結果、上期トータルでは、特に利益面で第1Qの遅れを挽回するまでには至らず

2024/02/28



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説明会開催日:2024年2月14日
代表取締役社長 石塚 純晃氏

 

◎決算サマリー
・売上は307.3億円(前年同期比+2.6%)、営業利益は15.3億円(-22.6%)
▽第1四半期と第2四半期比較
・第2四半期は、全セグメントにおいて売上・利益ともに計画対比で、第1四半期の状況から良化し、回復基調が鮮明に
<マーケティング支援(消費財・サービス)>
・値上げの一巡や人流回復による業績回復に伴いFMCGメーカーのリサーチニーズが回復基調
<マーケティング支援(ヘルスケア)>
・インテージヘルスケアにおける営業強化の結実とリサーチニーズの復調
<ビジネスインテリジェンス>
・コロナ収束に伴うSIを中心とした堅調継続などによりバックオーダー積み上げ
▽営業利益変動要因
・増収効果(779)はあるが、計画に対しては未達のため、人件費(215)経費(520)投資(246)の増加分をカバーしきれず営業利益減少
<売上高>
・インテージテクノスフィア、ヘルスケアのリサーチ、協和企画の大型案件の獲得等で増収するが、計画に対しては未達
<経費・人件費>
・売上拡大を見込んだ前倒しの人員体制強化による人件費の増加
・(株)NTTドコモとの資本業務提携関連費用の増加
<投資>
・SCI刷新およびCXマーケティングプラットフォームに係る投資費用の増加

 

◎セグメント別業績
▽マーケティング支援(消費財・サービス)
・FMCGメーカーにおいて新市場創出、値上げや海外展開に関するリサーチニーズが活性化し復調傾向、一方、サービス業は引き続き弱含み
・増収減益
・主力事業であるパネル調査は堅調に推移
・カスタムリサーチは前年同水準で推移したものの、特定のお客様のマーケティング予算引き締めの影響を受け、計画を下回る水準で進捗。新規/休眠顧客・窓口の掘り起こしを強化しており、お客様からの受注・引合いは回復傾向
・コミュニケーション分野は前年を下回る水準で推移
・海外事業はタイが好調な反面、データスプリング、シンガポールは低調に推移。今後は各国での着実な案件獲得、及び拠点間連携を推進し年間数値目標の達成を目指す
・投資活動は、CXマーケティングプラットフォームの確立、及びSCIの刷新に向けて計画通り進捗
・利益面は、売上が計画を下回ったこと及び投資費用の増加などにより減益
▽マーケティング支援(ヘルスケア)
・2Q(10~12月)は計画差・前年差ともにプラス 製薬企業向けカスタムリサーチは復調傾向、(株)協和企画も好調
・増収減益
・株式会社インテージヘルスケアの主力事業であるリサーチ事業において、医療領域のカスタムリサーチは回復基調にあり前年同水準で推移
・CRO(医療品開発業務受託機関)は、大型案件の反動減の影響により前年を下回る水準で推移
・株式会社協和企画は、新薬上市案件と大型案件の獲得に伴い売上が伸長しており、引き続き粗利率の改善に取り組んでいる
・利益面は、CROの売上減少の影響を受けて減益
▽ビジネスインテリジェンス
・増収増益
・株式会社インテージテクノスフィアにおいて、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、旅行業界を中心としたSI案件の受注残が順調に積み上がり前年を上回る水準で推移
・デジタルシフトへの環境変化を捉え、お客様のDXニーズに応えるため「DX共創センター」を設立し、DX分野での拡販を推進している。DX支援領域や健康情報領域は堅調に推移
・株式会社ビルドシステム及びエヌ・エス・ケイ株式会社についても前年を上回る水準で推移
・利益面については、売上の増加により増益
▽POSデータを活用した営業活動支援サービス「POS-is™」(ポスイズ)
・主に消費財メーカー営業部門向けに、流通データを統合・解析する“統合データ基盤&各種分析ツール” を構築。 (株)インテージと(株)インテージテクノスフィアが協働し、社会的ロスの軽減に向け、多くの顧客に共通する課題である営業活動・製造活動の最適化を支援。業界の注目度も高く、商談や引き合いも活況

 

◎2030年に向けて 第14次中期経営計画 トピックス
▽2030年のありたい姿
・社会的ロスがない、便利で豊かな社会の実現に貢献する企業であり続け、ビジネス課題・社会課題解決の貢献に比例した事業成長を目指す
<基本方針>
Data+Technology企業としてのNew Portfolioへ
<重点課題>
グループ戦略:2030年の展望をゴールとしたビジネス価値発揮の拡大
テクノロジー戦略:データ活用、DX支援を挑戦し続け、産業の境界線を越える
データ戦略:市場が変化しても自社データ価値を高めるデータ戦略の推進
共創戦略:新たな価値発揮の創出を支援するグループ共創の推進
<Key message>
人口減少・高齢化社会、そして、デジタル社会の進展を機会ととらえ社会的ロスをなくし、便利で豊かな社会の実現に向けて
→MI、BIの単体機能提供からMIとBIを融合させたサービスを提供する企業
=Data+Technology企業として、新たな価値発揮を創出する
▽トピックス
<INTAGE Open Innovation Fundについて>
・Data + Technology 企業化にむけたアライアンスを加速
<リサーチ業務におけるAI活用について>
・大規模言語モデル(LLM)の活用推進のため、活用環境を整備し、リサーチ業務における実装・成果物を伴うPoCを実施している
<SCI 予定通り2024年1月よりリニューアル提供開始>
・RnI特許を活用して調査手法を変更「大規模化、データ品質強化、データ範囲の拡張」を実現
<CXマーケティングプラットフォーム 「買いログポータル」を開発中>
・SCIとCODEを一体活用を促進させ、リサーチ~販促・広告テストの一気通貫型のCX向上支援サービスの提供へ
<ドコモとの資本業務提携によるシナジーの発揮>
・ドコモが有する 約9,700万の顧客基盤と豊富な行動データを、当社グループが持つデータ収集から集計・分析・可視化等のデータハンドリング力を通じて、データの価値を最大化

 

◎ガバナンス体制 通期計画 資本政策
▽ガバナンス委員会の設置
・NTTグループと当社グループの取引に公正性・透明性・客観性を確保し、当社グループの少数株主の利益を保護するため、利益相反リスクについて適切に審議、検討することにより、コーポレートガバナンスの充実を図ることを目的とし、ガバナンス委員会を設置
▽2024年6月期の業績予想
・第2四半期(10~12月)において事業環境は一部復調傾向、下期も同様の傾向が続く見込み
・引き続き営業強化ならびに連携強化の取組みと経費マネジメントの徹底により挽回を図る
・通期売上は645億円(前期比+5.1%)、営業利益は40.0億円(+5.7%)を予想
▽資本政策
・資本効率を重視し、最終利益を全額「株主還元」 と「成長投資」に振り向ける
▽配当方針
・利益配分に関する基本方針をもとに、2024年6月期は43円を予定

 


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