和田興産(8931) 上期実施した先行投資の効果に注目

2024/11/21

 

 

和田 剛直 会長

 

溝本 俊哉 社長

和田興産株式会社(8931)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

不動産業

会長

和田剛直

社長

溝本俊哉

所在地

兵庫県神戸市中央区栄町通4-2-13

決算月

2月

HP

https://www.wadakohsan.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,361円

10,955,320株

14,910百万円

8.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

65.00円

4.8%

268.82円

5.1倍

2,762.11円

0.49倍

*株価は10/30終値。発行済株式数は25年2月期第2四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*発行済株式数、DPS、EPSは25年2月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2021年2月(実)

39,806

2,737

1,918

1,267

114.22

35.00

2022年2月(実)

41,785

3,883

3,162

2,337

210.55

40.00

2023年2月(実)

42,712

4,387

3,607

2,382

214.61

50.00

2024年2月(実)

38,825

4,528

3,820

2,638

237.73

60.00

2025年2月(予)

40,000

4,950

4,150

2,950

268.82

65.00

* 予想は会社予想。単位:百万円。

 

和田興産(株)の2025年2月期第2四半期決算の概要と2025年2月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画(24/2期~26/2期)
3.2025年2月期第2四半期決算概要
4.2025年2月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:ESG活動>
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 25/2期第2四半期は前年同期比3.1%の減収、同13.0%の営業減益。主力の分譲マンション販売の売上高は引渡戸数が40戸減となり、前年同期比で減収減益となった。その他不動産販売は、収益物件の売却が好調なことに加え、分譲マンション用地の素地売りも含め、前年同期比で大幅な増収増益となった。また、不動産賃貸事業は、高稼働率の維持に加え賃貸戸数も増加し、前年同期比で増収となったものの、賃貸物件の原価が増加し減益となった。 
  • 期初予想に対しては、売上高で6.1%、営業利益で14.5%、経常利益で30.3%上回った。分譲マンションの引渡は概ね計画通りに進捗し、売上・利益ともに上振れた。その他不動産販売は想定を上回る価格で売却が進み、売上・利益ともに上振れた。更に、役員退職慰労金制度廃止に伴う保険解約返戻金計上のため、経常利益が大きく上振れた。、 
  • 同社は、9月13日に25/2期会社計画の上方修正を行った。修正後の25/2期の会社計画は、前期比3.0%の増収、同9.3%の営業増益の見通し。全セグメントで採算性が向上し、売上・利益ともに期初計画を上回る見込みである。通期の配当予想は1株当たり年65円の期初予想を据え置き。前期と比べ1株当たり5円の増配(記念配当2円を除くと7円の増配)を計画。予想配当性向は24.2%となる見込みである。 
  • 今下期は大型物件を含む高水準の分譲マンションの引渡を計画している。今上期の営業利益が、前年同期比で13.0%減となったのは、下期のマンション販売の拡大に向けて広告宣伝費やマンションギャラリー費を前倒しで支出したことが影響したものである。今下期の契約戸数は、来期以降の業績拡大のバロメーターとなる。上期に実施した先行投資の効果が注目される。 

1.会社概要

明治32年(1899年)創業の老舗不動産会社。兵庫県神戸市・明石市・阪神間を主要地盤に、マンションや戸建て住宅の分譲、不動産賃貸及び土地有効活用等、地域密着型の不動産事業を展開。同社は用地仕入と企画に特化し、設計・建築・販売業務を他社に委託している。ブランド名「ワコーレ」を冠する分譲マンションは30戸~50戸程度の中規模マンションが中心だが、近年、大型マンション開発にも取組んでいる。また、上記事業エリアに近接する大阪府内、姫路市へのエリア拡大も進めている。加えて、マンションギャラリーの常設化により、価格競争力と利益率の向上を実現している。
神戸市内供給棟数 26年連続第1位、近畿圏供給棟数 第3位(いずれも2023年)。2024年8月末時点の累積供給実績は564棟21,871戸(着工ベース)。
1899年1月、神戸市で不動産賃貸業を創業。1966年12月に和田興産(有)として法人化され、1979年9月に和田興産(株)に改組し、1991年3月より自社ブランドである「ワコーレ」分譲マンション事業を本格的に開始した。

 

 

【企業理念-共生(ともいき) :

自分の生き方が他の人の幸せ

につながる-】

人と人とのつながりを大切に、共に支え合い、自分の生き方が他の人の幸せにつながることを歓びとする「共生(ともいき)」の理念。同社はこの想いのもと、プロダクトコンセプトとして「PREMIUM UNIQUE (プレミアムユニーク)」を掲げ、住まう方にとってのオンリーワン(かけがえのない)の住まいづくりを目指している。同社は、いつまでも変わらぬ愛着と、住まいとしての価値を誇れる、住まう方にとっての「プレミアムユニーク」を神戸発・神戸ブランドとして発信していきたいと願っている。

 

(1)事業セグメント

「ワコーレ」ブランドで展開する(1)分譲マンション販売、「ワコーレノイエ」ブランドで展開する(2)戸建て住宅販売(販売は両事業共に外部委託)、収益物件や宅地等の開発・販売を手掛ける(3)その他不動産販売、賃貸マンション(ブランド名「ワコーレヴィータ」他)、店舗、駐車場等の賃貸を行う(4)不動産賃貸収入、及び解約手付金収入、仲介手数料収入、保険代理店手数料等の報告セグメントに含まれない(5)「その他」に区分される。

 

分譲マンション販売事業(25/2期中間期の売上構成比73.5%)
分譲マンション販売事業は、売上の約7割を占める同社の主力事業である。日本有数の住宅地である神戸・明石地区(兵庫県神戸市、明石市周辺)、阪神地区(兵庫県芦屋市、西宮市、尼崎市、伊丹市、宝塚市)を主要エリアとし、大手マンションデベロッパーと競合の少ない30戸~50戸程度の中小型マンションを中心に「ワコーレ」ブランドで展開している。建築コスト増への対策や仕入力強化により、最近では100戸を超える大型物件も年間1~2棟手掛けている。人気の高いエリアにフォーカスし、同一地域で異なるタイプのマンションを供給することで、消費者の多様なニーズの取り込みと高い販売効率を実現する販売戦略、常設マンションギャラリーで販売することで販促費を抑制する戦略等、独自の地域密着戦略で効率的な事業モデルを確立している事が強み。また、近年では市街地の駅近物件を増加するとともに、神戸・阪神間に隣接する大阪府北摂地域や大阪市内、堺市内、兵庫県姫路市へのエリア拡大で新たな可能性を追求している。

 

分譲マンションプロジェクト事例

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

「ワコーレ芦屋大原」は、阪神間で屈指の高級住宅街である芦屋市のプロジェクトであり、坪単価500万円超のワコーレシリーズ最高額の物件である。「ワコーレ大阪新町タワーレジデンス」は、大阪市内初のプロジェクトである。この他、地元地域以外でも着実に開発を進めており、神戸市・阪神間以外でもワコーレブランドの存在感は高まっている。また、「ワコーレザ・神戸トアロード」は、総戸数192戸と神戸中心におけるランドマークとなる大型プロジェクトである。

 

戸建て住宅販売事業(25/2期中間期の売上構成比4.5%)
2007年より「ワコーレノイエ」ブランドで、神戸市・阪神間を中心に北摂地域や近年子育て世帯に人気の高い明石市へも展開し、10戸程度の中小規模の宅地造成開発を行っている。分譲マンション事業で培った用地仕入れのネットワークを活用するとともに、開発物件の出口の多様化を図るため木造戸建て住宅事業を展開し、デザイン面の配慮や環境や災害などへの備えも含めた付加価値重視による開発を進めている。数多く寄せられる多様な用地情報の中には、立地、面積、地形等の面で戸建分譲に適した案件も多い。また、分譲マンションの事業期間が2年弱であるのに対して当事業は1年程度と短いため資金効率も高く、分譲マンション竣工の谷間を埋める事ができる。街並み造りを基本とする開発コンセプト、分譲マンション事業で培ったデザイン性や設計・企画力等でパワービルダーとの差別化を図っている。更に、これまで分譲した実績戸数も増加しており、引渡後10年を経過した住宅に対するリフォーム事業も今年度より開始した。

 

戸建て住宅販売の事例

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

その他不動産販売事業(25/2期中間期の売上構成比13.5%)
RC・鉄骨および木造等の収益マンションの企画開発及び販売に加え、マンション用地や戸建て用地の素地売りなどを含め開発用地等の出口戦略における選択肢の確保に寄与している。物件情報を有効活用する機能を担う他、資産の入替えに伴う賃貸物件(棚卸資産)の売却収益も当セグメントに計上される。

 

その他不動産販売の事例

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

不動産賃貸事業(25/2期中間期の売上構成比8.2%)
不動産賃貸事業は創業時から続く安定収益事業であり、レジデンスを中心に、店舗・事務所等、駐車場、トランクルーム等も保有している。市況に左右されがちな分譲マンション事業のウエイトが高い同社にあって、収益の安定化に寄与している。これらの賃貸物件の仕入れは、既存物件の取得が中心で、長期保有を前提に固定資産へ計上し賃貸収入を得ている他、用地を取得した後に新築する場合もある。その一方で、その他不動産販売事業における鉄骨等のアパートについては販売用としてたな卸資産へ計上するものの、売却期間までに得られる賃貸収入は不動産賃貸収入セグメントに計上され、近年の当該事業の売上高の増加に寄与している。また、将来的に分譲開発案件へ転換するケースも視野に入れている。稼働率は95%以上の高水準を維持している(駐車場を除く)。2024年8月末現在の資産構成は、レジデンス76.6%、店舗・事務所等17.6%、駐車場0.5%、トランクルーム他5.3%となっている。

 

不動産賃貸事業の事例

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

報告セグメントには含まれないその他の事業セグメントがあり、解約手付金収入、保険代理店手数料収入及び仲介手数料等がある(25/2期中間期売上構成比0.3%)。

 

(2)和田興産の強み

日本有数の住宅地が事業エリア
日本有数の住宅地である神戸、明石、阪神間を主要な事業エリアとする事で旺盛な住宅需要を取り込むと共に情報力で比較優位を確立しており、地域に根差したコミュニティづくりでも定評がある。

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

関西における「ワコーレ」ブランドの浸透
関西において「ワコーレ」ブランドは浸透しており、そのブランド力は大手マンションデベロッパーに引けを取らない。日本経済新聞社大阪本社が実施した第26回(2023年) マンションブランドアンケートにおいて、「個性がある」ブランド部門で7位と「親しみがある」ブランド部門で3位にランクされた。

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

徹底したリスク管理により財務の健全性を維持
リスク管理を徹底する事で財務の健全性を維持しており、金融機関との取引もバランスがよく、かつ、安定している。この結果、多くの企業が淘汰されてきた不動産業界にあって、創業から120年以上の社歴の中で赤字計上はリーマン・ショックの影響を受けた10/2期のみ。安定的な配当も継続している。

 

大手との差別化に成功・事業エリア拡大による成長余地
近畿圏では、リーマン・ショック後の不動産不況で中堅・中小のマンション事業者の淘汰が進み、大手不動産会社や鉄道系不動産会社等に絞られてきたが、これらの不動産会社は大型物件や沿線開発を得意とするため、30戸~50戸程度の中規模マンションを中心に展開する同社とは用地取得等で競合するケースが少ない。ただ、同社は更なる業容拡大に向け、既存エリアにおいて大型物件の開発に取り組むと共に、既存事業エリアと近接する兵庫県姫路市や大阪府内へ事業エリアを拡大中である。新築分譲マンションブランド「ワコーレ」の累積供給実績は、564棟、21,871戸(着工ベース:2024年8月末時点)。近畿圏供給棟数は第3位(2023年)、神戸市内供給棟数は26年連続第1位、神戸市内供給戸数は第1位(2023年)の実績を誇る。

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

マンションギャラリーの常設化
同社は、1つの常設マンションギャラリーで複数物件を販売することからコスト面で優位に働く。また、同時販売を行うため顧客に対して幅広い選択肢の提供が可能となっている。

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

2.中期経営計画(24/2期~26/2期)

同社は、今後3年間の中期経営計画を発表した。不動産業を取り巻く環境がより一層変化のスピードを速める中、重要課題が山積している。こうした環境下、同社では、より一層企業の成長を促し、持続可能な企業を目指すためには、新たな組織風土を構築することが必要不可欠であると考えている。これらの基本となる考え方について、行動指針という形で新たに明確化を図った。
【行動指針 (Wada-Way)】

自主自律 主体的に物事を捉え、自らが責任感を持って行動する
唯一無二 一人ひとりの個性を活かし、価値ある独創で地域を彩る
迅速果断 スピード感を持った事業への取組み
相互信頼 チームワークとコミュニケーション(建設的な議論)

 

【全社基本方針】

テーマ VISION 将来を展望し、「地域に根ざした総合不動産業」への道筋を創る
目標 ◆直近3ヵ年の実績合計の利益水準を上回る

◆収益構造の転換を進め、事業セグメントの最適化を図る

重点戦略 ◆新たなこと(地域、事業、分野等)へ積極的に挑戦しつつ、事業の柱づくりを進める

◆内向き志向から外向き志向への転換。人材戦略、アライアンスの有効活用

◆社会的課題の解決に向けたソリューション機能の充実と育成(ESG、SDGsの目線)

 

【数値計画・KPI】
<数値計画>

 

21/2~23/2期合計

24/2~26/2期合計

売上高

1,243

1,224

営業利益

110

118

経常利益

87

94

当期純利益

60

64

*単位:億円

 

<KPI>

カテゴリー

指標項目

数値目標

収益性・効率性 ROE(自己資本当期純利益率) 8%以上
健全性・安全性 D/Eレシオ(有利子負債資本倍率) 2倍以内

 

【セグメント別の事業展開】
◎分譲マンション事業-当社の強みを生かしつつ、足元の環境を踏まえて成長機会を創造

強み 地元地域に精通、圧倒的な存在感・ブランド力、常設マンションギャラリーを活用した販売力
外部環境 需給の安定化、世帯数の増加(世帯当たり人員の減少)、建築コスト増加
成長機会, 事業戦略 地域拡充、共同事業(JV)への取組み、再開発
引渡戸数目標 2,000戸目処(3期間合計)、保有ランドバンク 約2,600戸(2023年2月期末時点)

 

◎戸建て事業-ワコーレブランドを活用し、分譲マンション事業を補完

事業戦略 重点エリアの設定(神戸市以西の設定)、建築コスト上昇への対応、自由設計住宅の取組み
引渡戸数目標 前3期間の実績に対して1.5倍増。第一段階として年間50戸体制の確立

 

◎不動産賃貸事業-創業時から続く事業

強み レジデンス系中心により収益の安定性を確保。中小型物件を中心にリスク分散、恒常的に95%超の高稼働率
成長機会, 事業戦略 既存築古物件の建替え・他事業への転用。借地物件の取組み、プロパティタイプの拡充
保有戸数目標 計画最終年度で約2,200戸の実現

 

◎販売用収益物件-ここ数年間における成長分野。インカム、キャピタルゲインで収益を安定確保

強み これまで培った用地仕入・賃貸付けのネットワークを最大限活用。マンションに不向きな土地でも

開発可能

成長機会, 事業戦略 建築コストの上昇に鑑み最適用地を厳選。保有年数の最適化(売却時期の検討)
引渡戸数目標 販売戸数は600戸超(3期間合計)、保有戸数800戸前後 年間賃貸収入6億円

 

【重点戦略における進捗状況】
◎新たな取組みについて
◆分譲マンション事業では新たに大阪府堺市での供給を開始。同社初となる兵庫県加古川市でも用地仕入。
◆戸建て事業では2009年から開始した「ワコーレノイエ」が累計供給戸数700戸を突破。購入者の安心に繋がるアフター
サポートの充実を目指し、リフォーム事業を開始。
◆その他、新たな事業として、金融機関店舗の跡地での共同事業、蓄電池事業への投資、老人ホームの開発など、新規事業
への取組みが進展。

 

◎人的資本投資について
◆従業員エンゲージメント向上及び人材確保の観点から、2年連続でベースアップを実施。
◆外向き志向への転換を意図し、神戸市や首都圏の不動産会社への社員出向を実施。

 

◎サステナビリティ基本方針の策定
◆サステナビリティ経営をより積極的に推進し、持続的な企業価値向上に向けた対応として、新たにサステナビリティ基本方針
を策定。
◆基本方針に基づき、実現したい未来に向けて重点的に取り組む9つのマテリアリティ(重要課題)を特定。

 

【サステナビリティ経営への取組み】

サステナビリティ基本方針の策定およびマテリアリティの特定について

当社は、サステナビリティ経営をより積極的かつ能動的に推進していく姿勢を明確にするため、新たにサステナビリティ基本方針を策定し、特に注力すべき9つのマテリアリティ(重要課題)を特定いたしました。

サステナビリティ基本方針

当社は「共生(ともいき)」を企業理念とし、神戸を中心とした街に暮らす一人ひとりの豊かな人生に寄り添い、支え続けるために、地域に根差した住まいづくりや快適な街づくりを展開し、地域と社会の発展に寄与してまいりました。

この考え方に基づき、自らの中長期的な企業価値向上と持続可能な社会の実現を目指すべく、マテリアリティを特定し、積極的にサステナビリティ活動を推進してまいります。

マテリアリティ(重要課題)

マテリアリティとは、和田興産がサステナビリティ方針に基づき特定した実現したい未来に向けて重点的に取組む9つのテーマです。これらのテーマは「企業価値の創出を支える基盤」、「価値を生み出す資本」、「創出を目指す価値」の3つの機能を担い、解決を通じて企業理念「共生」の実現を目指します。

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

 

【利益配当方針】
◆会社の継続性及び収益性を確保するため、既存事業及び新規事業への再投資を中心としつつ、株主還元策の拡充及びESG、SDGs等の観点も含めて利益の配分方針の明確化を図る。

項目

水準

概要

事業再投資

50%~70%

収益性、効率性及び市場動向の把握を通じ、成長性等も加味して既存事業への再投資を図る
配当性向

20%~30%

株主への適正な還元が求められるなか、30%の配当性向を目指す

 

サステナブル関連

10%~20%

新たな事業領域への投資も含めて環境面への対応、人的資本への投資も本項目を投資原資とする

 

 

3.2025年2月期第2四半期決算概要

(1)非連結業績

 

24/2期

第2四半期累計

構成比

25/2期

第2四半期累計

構成比

前年同期比

期初予想

予想比

売上高

20,789

100.0%

20,149

100.0%

-3.1%

19,000

+6.1%

売上総利益

4,473

21.5%

4,472

22.2%

-0.0%

販管費

1,971

9.5%

2,295

11.4%

+16.5%

営業利益

2,502

12.0%

2,176

10.8%

-13.0%

1,900

+14.5%

経常利益

2,141

10.3%

1,824

9.1%

-14.8%

1,400

+30.3%

四半期純利益

1,481

7.1%

1,242

6.2%

-16.1%

1,000

+24.2%

* 数値には株式会社インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
* 単位:百万円。

 

* 株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
* 費用項目の▲は費用の増加を示す。

 

前年同期比3.1%の減収、同13.0%の営業減益
売上高は前年同期比3.1%減の201億49百万円、営業利益は同13.0%減の21億76百万円となった。主力の分譲マンション販売の売上高は引渡戸数が40戸減となり、前年同期比で減収減益となった。その他不動産販売は、収益物件の売却が好調なことに加え、分譲マンション用地の素地売りも含め、前年同期比で大幅な増収増益となった。また、不動産賃貸事業は、高稼働率の維持に加え賃貸戸数も増加し、前年同期比で増収となったものの、賃貸物件の原価が増加し減益となった。
売上総利益率は前年同期比0.7ポイント上昇の22.2%と収益性の向上が図られた。一方、今下期の大型物件を含む分譲マンションの販売拡大に向けて広告宣伝費やマンションギャラリー費を前倒しで支出したことに伴い、売上高販管費率が前年同期比で1.9ポイント上昇し、売上高営業利益率は10.8%と同1.2ポイント低下した。その他、営業外収益で役員退職慰労金制度廃止に伴う保険解約返戻金を88百万円計上したものの経常利益は前年同期比14.8%減と営業利益の減少率より悪化した。また、特別損益は特別損失で計上した固定資産除却損7百万円が主なものであった。

 

 

期初予想との差異要因
25/2期中間期は、期初予想に対し、売上高で6.1%、営業利益で14.5%、経常利益で30.3%上回った。分譲マンションの引渡は概ね計画通りに進捗し、売上・利益ともに上振れた。その他不動産販売は想定を上回る価格で売却が進み、売上・利益ともに上振れた。更に、役員退職慰労金制度廃止に伴う保険解約返戻金計上のため、経常利益が大きく上振れた。

 

営業利益の変動要因

24/2期中間期 営業利益

2,502

分譲マンションの利益減少

-390

戸建て住宅の利益増加

+5

その他不動産販売の増収による利益増加

+377

賃貸収入増加

+51

賃貸物件の原価増加

-74

その他手数料収入等の増加

+28

販管費の増加

-324

25/2期中間期 営業利益

2,176

* 単位:百万円

 

その他不動産販売の増収による利益増加は、収益物件の売却が好調なことに加え、分譲マンション用地の素地売りが寄与したものである。また、販管費の増加は、今下期の大型物件を含む分譲マンションの販売拡大に向けて広告宣伝費やマンションギャラリー費を前倒しで支出したことが影響したものである。

 

(2)セグメント別動向

 

24/2期 

中間期

構成比/

利益率

25/2期 

中間期

構成比/

利益率

前年同期比

分譲マンション販売

16,277

78.3%

14,815

73.5%

-9.0%

戸建て住宅販売

926

4.5%

913

4.5%

-1.4%

その他不動産販売

1,972

9.5%

2,722

13.5%

+38.1%

不動産賃貸収入

1,596

7.7%

1,647

8.2%

+3.2%

その他

17

0.1%

50

0.3%

+186.5%

売上高

20,789

100.0%

20,149

100.0%

-3.1%

分譲マンション販売

2,242

13.8%

1,544

10.4%

-31.1%

戸建て住宅販売

84

9.1%

72

7.9%

-14.9%

その他不動産販売

278

14.1%

620

22.8%

+123.1%

不動産賃貸収入

561

35.2%

516

31.4%

-8.0%

その他

15

87.2%

44

87.3%

+186.8%

調整額

-679

-622

営業利益

2,502

12.0%

2,176

10.8%

-13.0%

* 単位:百万円。営業利益の構成比は売上高利益率。

 

* 株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

◎分譲マンション販売
売上高148億15百万円(前年同期比9.0%減)、セグメント利益15億44百万円(同31.1%減)。上半期は概ね計画通りに進捗し、エリア拡大を含め来期以降の仕入も進んだ。開発基盤となる用地価格や建築コストが上昇しているものの、住宅ローン金利の低水準や住まいに利便性を求める傾向が強まっていることから、分譲マンション市場は比較的堅調に推移しており、同社は新規発売物件を中心に契約獲得に向けた販売活動及び引渡計画の推進に注力した。今中間期の分譲マンションの引渡戸数は326戸と前年同期比40戸減少した。戸当たり平均価格は45百万円(前年同期比1百万円上昇)となった。売上総利益率は前年同期比0.6ポイント低下の19.5%となった。

 

その他のKPIは、発売戸数350戸(前年同期比147戸増)。契約戸数263戸(同81戸減)、契約済未引渡戸数627戸(同143戸減)。
仕入戸数は507戸(同219戸増)となった。24年8月末時点の仕入済未発売プロジェクト数は38棟・1,848戸。地域別の内訳は、神戸市20棟・984戸、阪神間6棟・126戸、明石市~姫路市8棟・422戸、大阪府4棟・316戸。

 

【事業のKPI】

 

24/2期中間期

前年同期比

25/2期中間期

前年同期比

引渡戸数(戸)

366

0

326

-40

戸当たり平均価格(百万円)

44

0

45

+1

発売戸数(戸)

203

+155

350

+147

契約戸数(戸)

344

+84

263

-81

契約済未引渡戸数(戸)

770

+47

627

-143

仕入戸数(戸)

288

+99

507

+219

 

分譲マンション事業の主な発売物件

 

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

◎戸建て住宅販売
売上高9億13百万円(前年同期比1.4%減)、セグメント利益72百万円(同14.9%減)。引渡戸数は24戸(前年同期21戸)、期中契約高は18戸・7億25万円(同23戸・9億52百万円)、契約済未引渡戸数は1戸・57百万円(同13戸・5億28百万円)。売上総利益率は、前年同期比0.9ポイント上昇の16.1%となった。

 

 

戸建て住宅販売事業の主な引渡物件

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

◎その他不動産販売
売上高27億22百万円(前年同期比38.1%増)、セグメント利益は6億20百万円(同123.1%増)。販売用収益物件の売却が好調で、仕入・開発にも注力した。分譲マンション用地の素地売りも増収増益に寄与した。賃貸マンション・宅地等10物件107戸(前年同期79戸)を販売した。販売用収益物件の売却が好調に推移し、来期以降を見据えた仕入にも注力した。プロジェクトの内訳は、開発関連3件・11億81百万円(前年同期:4件・12億56百万円)、販売用収益物件7件・15億41百万円(同:5件・7億15百万円)。販売用収益物件については、木造収益物件1件・3戸、鉄骨収益物件6件・104戸を販売した。また、開発中物件は、中間期末時点で63件・926戸(前年同期末:76件・1,110戸)となった。
期中契約高は139戸・27億64百万円(前年同期82戸・13億95百万円)、契約済未引渡戸数は52戸・7億82百万円(前年同期33戸・3億47百万円)。売上総利益率は、前年同期比8.6ポイント上昇の27.5%となった。

 

【その他不動産販売の内訳】

 

24/2期中間期

25/2期中間期

 

プロジェクト数

売上高

プロジェクト数

売上高

前年同期比

その他不動産販売

9件

1,972

10件

2,722

+38.1%

 開発関連

4件

1,256

3件

1,181

-6.0%

 収益物件

5件

715

7件

1,541

+115.5%

* 単位:百万円

 

その他不動産販売事業の主な販売物件

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

◎不動産賃貸収入
売上高16億47百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益は5億16百万円(同8.0%減)。同社が主力とする住居系は比較的安定した賃料水準を維持しており、入居率向上に努めると同時に、最適な賃貸不動産のポートフォリオ構築のため、新規物件の取得など賃貸収入の安定的な確保を目指した。高稼働率の維持に加え賃貸戸数も増加し、前年同期比で増収となったものの、賃貸物件の原価が増加し減益となった。保有戸数は、棚卸資産へ計上している販売用収益物件を除いた住居系で中間期末時点1,952戸となった。稼働率は住居、店舗・事務所等で従来通り95%以上を維持し、安定収益の確保に寄与している。売上総利益率は、前年同期比2.7ポイント低下の39.3%となった。

 

【賃貸収入の内訳(25/2中間期)】

 

収入額

構成比

前年同期比

住居

1,214

73.7%

+3.1%

店舗・事務所等

351

21.4%

+2.7%

駐車場

44

2.7%

-5.9%

トランクルーム他

36

2.2%

+28.9%

合計

1,647

100.0%

+3.2%

* 単位:百万円

 

【稼働率の推移】

 

23/2期上期末

23/2期期末

24/2期上期末

24/2期期末

25/2期上期末

住居

95.7%

97.9%

96.6%

97.8%

96.6%

店舗・事務所等

95.8%

98.3%

99.1%

97.4%

95.7%

駐車場

77.7%

86.9%

87.8%

89.8%

84.4%

 

不動産賃貸収入事業の主な保有物件

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

 

セグメント別売上総利益

 

24/2期

中間期

売上総利益率

25/2期

中間期

売上総利益率

売上総利益率

前年同期比

分譲マンション販売

3,274

20.1%

2,884

19.5%

-0.6pt

戸建て住宅販売

141

15.2%

146

16.1%

+0.8pt

その他不動産販売

372

18.9%

749

27.5%

+8.7pt

不動産賃貸収入

670

42.0%

647

39.3%

-2.7pt

その他

16

90.0%

46

90.3%

+0.3pt

売上総利益合計

4,473

21.5%

4,472

22.2%

+0.7pt

* 単位:百万円

 

 

(3)期中契約高と契約済引渡残高

の推移(25/2期上期)

25/2期上期は、期中契約高が前年同期比8.0%減、契約済未引渡残高が前年同期末比5.9%減となった。期中契約高と契約済未引渡残高は分譲マンション販売などの減少が影響した。期中契約高、契約済未引渡残高ともに前年同期を下回ったものの、過去と比較して高水準を維持している。

 

(4)財政状態及び

キャッシュ・フロー(CF)

要約BS

 

24年2月末

24年8月末

 

24年2月末

24年8月末

現預金

17,345

15,874

仕入債務

8,647

8,491

販売用不動産

9,610

9,826

短期有利子負債

17,780

20,317

仕掛販売用不動産

44,283

48,841

前受金

6,287

2,975

流動資産

72,380

75,559

長期有利子負債

34,809

39,344

有形固定資産

26,699

27,890

負債

70,569

74,107

無形固定資産

668

678

純資産

30,658

31,326

投資その他

1,480

1,305

負債・純資産合計

101,228

105,433

固定資産

28,847

29,874

有利子負債

52,589

59,662

* 単位:百万円
* 有利子負債=社債+借入金(リース債務を含まず)

 

* 株式会社インベストメントブリッジが会社資料を基に作成。

 

25/2期上期末の総資産は前期末との比較で42億5百万円増の1,054億33百万円。資産サイドは、次期以降の用地取得及び建築費等の支払いによる仕掛販売用不動産の増加45億58百万円、新築事業用賃貸物件等による有形固定資産の増加11億91百万円などが主な増加要因となった。負債・純資産サイドは、プロジェクト資金調達にかかる長期借入金(1年内返済予定分含む)の増加63億89百万円などが主な増加要因となった。有利子負債の内訳は、大手銀行38.2%(24/2期末34.5%)、地方銀行36.2%(同36.4%)、信用金庫25.7%(同29.0%)。また、25/2期上期末の自己資本比率は29.7%と前期末比で0.6ポイント低下した。
尚、販売用不動産98億26百万円の内訳は、分譲マンション8億88百万円、戸建て住宅6億67百万円、収益物件を中心とするその他82億72百万円。仕掛販売用不動産488億41百万円の内訳は、分譲マンション453億95百万円、戸建て住宅12億64百万円、収益物件を中心とするその他21億83百万円。

 

キャッシュ・フロー(CF)

24/2期上期

25/2期上期

前年同期比

営業キャッシュ・フロー(A)

-5,159

-7,166

-2,006

投資キャッシュ・フロー(B)

-184

-670

-486

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

-5,344

-7,837

-2,493

財務キャッシュ・フロー

9,077

6,493

-2,583

現金及び現金同等物中間期末残高

12,872

13,626

754

+5.9%

* 単位:百万円

 

* 株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

前受金の減少額拡大などで営業CFのマイナスが拡大した。また、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどにより投資CFのマイナスも拡大し、フリーCFのマイナスも拡大した。その他、長期借入金の返済による支出が増加したことなどにより財務CFのプラスが縮小した。以上により、期末のキャッシュポジションは前年同期比で5.9%増加した。

 

4.2025年2月期業績予想

(1)非連結業績予想

 

24/2期 実績

構成比

25/2期 予想

構成比

前期比

売上高

38,825

100.0%

40,000

100.0%

+3.0%

営業利益

4,528

11.7%

4,950

12.4%

+9.3%

経常利益

3,820

9.8%

4,150

10.4%

+8.6%

当期純利益

2,638

6.8%

2,950

7.4%

+11.8%

* 単位:百万円

 

前期比3.0%の増収、同9.3%の営業増益予想
売上高は前期比3.0%増の400億円を計画。国内外の経済は、日銀の今後の追加利上げ、米国経済の動向、金融資本市場の不安定な動きなど先行きに不透明感がある。また、建築費は原材料価格の高止まりや労務単価の上昇等の影響で、依然として高い水準が継続している。こうした環境下ではあるものの、主力事業の分譲マンション販売事業では、2025年2月期下期に竣工予定のうち戸数ベースで約9割の販売契約を有しており、安定的な業績推移が見込まれる。分譲マンション販売事業は、引渡戸数が減少も販売単価の上昇により売上高は前期並みとなる見込みである。また、戸建て住宅販売事業とその他不動産販売事業は、売上高が前期比で増加する見込みである。戸建て住宅販売では前期を上回る54戸の引渡が予定され、その他不動産販売事業は販売用収益物件の好調な売却を見込む。加えて、不動産賃貸事業においても、高稼働率維持により安定収益を確保する見込みである。
営業利益は前期比9.3%増の49億50百万円の計画。全セグメントで採算性が向上する見込みである。売上高営業利益率は、前期比0.7ポイント上昇の12.4%の予定。また、営業利益は3期連続で、経常利益以下は4期連続で最高益を更新する見込みである。
また、年間配当は1株当たり年65円で、前期と比べ1株当たり5円の増配(記念配当2円を除くと7円の増配)の予定から変更なし。予想配当性向は24.2%となる見込みである。

 

業績予想の修正

 

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

期初会社予想

19,000

1,900

1,400

1,000

9/13修正会社予想

20,100

2,170

1,820

1,240

増減額

+1,100

+270

+420

+240

増減率

+5.8%

+14.2%

+30.0%

+24.0%

* 単位:百万円

 

同社は、9月13日に通期業績の見通しの修正を行った。全セグメントで採算性が向上し、売上・利益ともに期初計画を上回る見込みである。

 

(2)セグメント別見通し

 

24/2期 実績

構成比

25/2期 予想

構成比

前期比

分譲マンション販売

29,927

77.1%

30,100

75.3%

+0.6%

戸建て住宅販売

2,017

5.2%

2,200

5.5%

+9.1%

その他不動産販売

3,657

9.4%

4,500

11.3%

+23.0%

不動産賃貸収入

3,185

8.2%

3,200

8.0%

+0.5%

その他

38

0.1%

0

0.0%

売上高

38,825

100.0%

40,000

100.0%

+3.0%

* 単位:百万円

 

◎分譲マンション販売
売上高は前期比0.6%増の301億円の計画。引渡戸数は減少するものの、戸当たり平均価格が前期比で上昇することにより、売上高は前期並みとなる見込みである。25/2期下期に竣工予定のうち戸数ベースで88.5%の販売契約を有していることもあり、計画の達成確度は高い。引渡戸数は、前期比8.2%減の630戸を計画している。また、発売戸数は、前期比39.5%増の660戸を計画。9月には大型物件の供給を含め200戸強の供給を行った。契約戸数は同7.9%増の630戸を計画。上期は進捗が遅れていたものの、「ワコーレ神戸元町ザ・ゲートタワー」を含め9月に100戸超の契約を取得した。仕入戸数は前期比26.2%減の630戸を計画。仕入れスタンスについては、市況などを勘案しつつ、引き続き採算性を重視した仕入を徹底していく方針を示している。
エリア拡大については、これまで同社地盤の神戸市、阪神間から西は明石市、姫路市、東は大阪府の北摂地域や大阪市内へ着実に展開地域を拡大してきた。この結果、明石市~姫路市で8棟・422戸、大阪府で4棟・316戸の未発売プロジェクトを有している。特に兵庫県明石市は、子育て世帯から人気の高いエリアとして人口が増加しており、同社においても売上が順調な地域であり今後6棟の販売を予定している。

 

 

【分譲マンション販売事業のKPI】

 

24/2期 実績

前期比

25/2期 予想

前期比

引渡戸数(戸)

686

+0.7%

630

-8.2%

戸当たり平均価格(百万円)

44

-11

48

+4

 

発売戸数(戸)

473

-29.6%

660

+39.5%

契約戸数(戸)

584

-9.3%

630

+7.9%

仕入戸数(戸)

854

-11.4%

630

-26.2%

 

◎戸建て住宅販売
売上高は前期比9.1%増の22億円の計画。引渡戸数54戸(前期48戸)。上期は引渡戸数、売上高ともに進捗が遅れており、下期は新規供給物件を中心に販売強化に努める方針である。一方、収益性は着実に向上する見込みである。

 

◎その他不動産販売
売上高は前期比23.0%増の45億円の計画。25/2期は、木造収益物件と鉄骨収益物件を合わせ15プロジェクト237戸の販売を計画している。販売面については、相続対策や資産運用のニーズを有する富裕層など高属性の顧客を対象としており、引き合いも強く賃貸収入の底上げも含めて収益向上に寄与する事業セグメントに成長している。今後も同社が強みとする地元の不動産流通業者とのネットワークを活用し実績を積み上げる方針である。

 

【開発中のプロジェクトと25/2期販売予定】

 

開発中のプロジェクト数

戸数

25/2期販売予定

戸数

木造収益物件

7棟

84戸

1棟

3戸

鉄骨収益物件

54棟

748戸

14棟

234戸

RC収益物件

2棟

94戸

合計

63棟

926戸

15棟

237戸

 

◎不動産賃貸収入
売上高は前期比0.5%増の32億円の計画。不動産賃貸事業は、高稼働率維持により安定収益を確保する見込みである。95%超の稼働率維持による安定収益の確保を目指しつつ、今後は物件の入替も検討しつつより良質なポートフォリオの構築を推進していく。

 

(3)進捗率

 

25/2期 上期実績

25/2期 会社計画

進捗率

売上高

20,149

40,000

50.4%

営業利益

2,176

4,950

44.0%

経常利益

1,824

4,150

44.0%

当期純利益

1,242

2,950

42.1%

* 単位:百万円

 

上期実績は9月13日に上方修正した通期計画において、売上高で50%以上となっているものの、各段階利益では50%を下回る進捗率となっている。下期においては、その他不動産販売セグメントを中心に全てのセグメントで採算性が向上する見込みである。

 

5.今後の注目点

同社は、9月13日に25/2期の業績予想の上方修正を行った。これは、上期にその他不動産販売事業において収益物件の売却が好調に推移したことに加え、分譲マンション用地の素地売りが寄与したことを反映したものである。売上面では、主力分譲マンション事業で下期竣工予定物件の約9割を契約しており、通期計画の達成確度は高そうである。利益面では、各段階利益において、上期の進捗率が修正後の通期会社予想の50%以下となっているものの、上期に広告宣伝費やマンションギャラリー費を前倒しで支出した影響によるものであり、下期の利益計画は十分達成可能な水準と言えよう。上期において売上総利益率が前年同期比で0.7ポイント上昇しており着実に収益性の改善が図られた。同社では下期においても全セグメントで採算性の向上を予定している。下期に竣工を予定しているマンションの更なる販売の積み上げと収益物件の売却に加え、採算性の向上を通じてどれ位通期の会社計画を上回り着地することができるのか注目される。
また、今下期は大型物件を含む高水準の分譲マンションの販売を計画している。今上期の営業利益が、前年同期比で13.0%減となったのは、下期のマンション販売の拡大に向けて広告宣伝費やマンションギャラリー費を前倒しで支出したことが影響したものである。今下期の契約戸数は、来期以降の業績拡大のバロメーターとなることから目が離せない。上期に実施した先行投資がどれ位のインパクトで下期の契約に結び付くのか注目される。
更に同社は、今年度より戸建て住宅のリフォーム事業を開始した。同社がこれまで分譲した実績戸数は増加しており、引渡後10年を経過した住宅に対するリフォームのニーズも高まっている。住宅の長寿命化や再利用の促進が進んでおり、今後もリフォーム需要の安定的な拡大が期待される。同社の業績に寄与するのは少し先の話となるかもしれないが、リフォーム事業の今後の展開にも期待を込めて注目していきたい。

 

<参考:ESG活動>

同社はESG活動として、居住者の、安全、健康に配慮した住宅づくりに取り組むと共に、自然災害時の住宅補償や青少年育成支援を通した社会貢献にも力を入れている。また、ガバナンスの面では、健全かつ透明性が高く効率の良い経営体制の確立を最重要課題と考え、ガバナンス体制の整備と充実に取り組んでいる。

 

環境

ZEHマンションへの取組み 同社は企業理念「共生(ともいき)」のもと、2050年のカーボンニュートラルの達成に向けて、ZEHマンションの導入に積極的に取組んでいる。ZEH-M Orientedでは建物の外皮断熱性能の向上と、高効率の省エネ設備等の導入により、住棟全体で年間の一次エネルギー消費量を20%以上削減することを目指す。
系統用蓄電所を開設 同社は中期経営計画に示す「新たなことへの積極的な挑戦」及び「社会的課題の解決に向けたソリューション機能の充実と育成」への取組みとして、兵庫県丹波篠山市に系統用蓄電所を開設し、2025年に運用開始予定である。当施設にて電力の余剰時には充電を行い、不足時には放電を行うことで、エネルギーをより効率的に管理し、電力需給の安定化を図り、脱炭素社会の実現に貢献する。
Urban Innovation KOBE +P に協賛

神戸のまちをより美しく保つ「スマートごみ容器」の設置を開始

同社は、神戸市の最先端のテクノロジーを用いた実証実験で社会・行政課題の解決を目指す新事業「Urban Innovation KOBE +P」に協賛し、2022年10月より神戸市中央区の3か所にスマートごみ容器「SmaGO(スマゴ)」を設置している。

スマゴは、環境にやさしいソーラー発電で動くIoT機能付のスマートごみ容器で、投入されたごみを自動的に約1/5に圧縮する機能により、これまで1日2回行っていたごみ回収を1日1回に削減し、ごみ収集作業の効率化が可能。また本体には神戸らしいデザインを掲載し、ごみ容器の認知度を高め、ぽい捨ての削減も図る。2022年10月7日には記念式典が行われ、同社代表取締役会長の和田剛直氏が出席した。

 

社会

兵庫県が実施する住宅

再建共済制度「フェニックス共済」へ加入

兵庫県では、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、自然災害で被害を受け、再建、補修などを行う際に給付金を支払う住宅再建共済制度「フェニックス共済」を平成17年9月から全国に先駆けて実施ししている。同社では県下で販売する分譲マンション全てにフェニックス共済を採用し、引渡の年度末まで及び翌年度1年間は同社負担で当該制度に加入している。
令和6年能登半島地震災害義援金 同社は令和6年能登半島地震で被災された方々の救援や、被災地の復旧に役立てていただくための災害義援金として、金1,000万円を公益財団法人神戸新聞厚生事業団に寄付した。
保有する賃貸マンションにて、非常食セットの設置を開始 同社は保有する賃貸マンションの住戸ごとに「水で戻せるフリーズドライご飯」を含めた非常食セットの設置を2024年3月より順次開始した。1995年の阪神淡路大震災を経験した企業として、社内でも防災の意識を高く保つよう努めている。かねてより、主力事業である分譲マンション事業においては、水やはしご、簡易トイレなどを備えた防災備蓄倉庫を設置していたが、賃貸マンションに住まわれる方一人ひとりにも寄り添った災害対策で手助けしたいという想いから、保有する賃貸マンション(約1,800戸)にて、非常食セットを順次設置している。
「こどもの居場所応援自動販売機」の設置 同社はダイドードリンコ株式会社と協力し、経済状況や社会情勢の変化に伴うこどもたちの孤独や孤立を防ぐための支援となるよう、賃貸マンション「ワコーレアルテ中山手」に「こどもの居場所応援自動販売機」を設置した。本自動販売機は売上金の一部を「こども食堂」等を支援する神戸市社会福祉協議会に寄付し、こどもの居場所づくり事業推進のための活動費に充てられる。
「春高・春中ゴルフ」への

特別協賛

同社は全国高等学校・中学校ゴルフ選手権春季大会(春高・春中ゴルフ)への特別協賛を行っている。同大会はジュニアゴルファーの「聖地化」を目指す兵庫県三木市で開催されており、地元兵庫県の活性化とスポーツ振興及び応援を目的として特別協賛することとなった。

今年度は2024年3月20日から3日間にわたって開催され、素晴らしいプレーが繰り広げられた。

青少年育成支援への取組み 同社は少子高齢社会が進行する中、こどもたちが健全な社会生活を過ごせるよう、さまざまな育成支援を行っている。

◎中学生の社会科見学を実施

2024年2月5日、ワコーレトアロードマンションサロンにて神戸市立西神中学校2年生の社会科見学を実施した。モデルルーム等を見学し、同社の事業や地元神戸の街づくりへの想いの浸透を図った。

◎ヴィッセル神戸サッカースクールパートナー

こどもたちへのサッカー普及活動支援のため、ヴィッセル神戸が運営する「サッカースクール」へ協賛している。

◎神戸新聞社子育て支援 プロジェクト 「すきっぷ」

毎月12日「育児の日」に、神戸新聞社が主催する親子参加型の地域イベント「すきっぷサロン」へ協賛している。

古民家再生プロジェクト 同社は分譲マンションを中心に新築の住宅開発を主業としているが、一方で既存建物の再利用の重要性も認識している。地域密着企業として、保存すべきものを守りながら街の活性化を図るべく、2020年より古民家再生プロジェクトを開始。「ラドーレ」をブランド名に、今後も空き家問題及び人口流出を防ぐ一助になるよう尽力する。

◎第1弾 「ラドーレ神河」 サウナ併設の宿泊施設

築50年以上の自転車販売店兼住宅を、一棟貸しのゲストハウス「ラドーレ神河」へと再生。2020年11月にオープンした。

建物南側1階部分はカフェになっており、地元の顧客も利用ができる。また2023年には中庭部分にサウナを設置しており、楽しみ方がさらに広がった。

◎第2弾 「ラドーレ垂水ハーバービューレジデンス」

同社が保有していた築90年を超える賃貸戸建て住宅をフルリノベーション。昔ながらの丸いドアノブや、昭和型板ガラスと呼ばれる窓ガラスといった趣を残しながら、耐久性の向上やプライバシー面に配慮し、現代の暮らし方に寄り添った施工を行った。

企業版ふるさと納税

神河町より感謝状の贈呈

同社は同社の「ラドーレ神河」が在る兵庫県神崎郡神河町に、企業版ふるさと納税制度を利用し1,000万円の寄附を行った。寄附金は、令和5、6年度に整備を予定している、(仮称)粟賀小学校跡地公園・図書コミュニティ施設整備事業の公園遊具整備に活用される。同社はこの整備事業に賛同し、「子育て環境の充実や新たな人の流れの創出など魅力あるまちづくりの一助になれば」と考え、今回の寄附に至った。これに伴い、山名神河町長より感謝状の贈呈を受けた。

 

ガバナンス・人的資本

役員退職慰労金制度の

廃止、株式報酬制度の導入

同社は今期より役員報酬制度の見直しを行い、役員退職慰労金制度を廃止すること及び同社の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)に対して信託を用いた株式報酬制度を導入した。本制度により取締役が株価変動による利益・リスクを株主と共有し、業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識をより高める。
指名委員会及び

報酬委員会を設置

同社は2024年10月11日開催の取締役会にて、取締役会の諮問機関として任意の指名委員会及び報酬委員会を設置することを決議した。取締役及び執行役員の指名・報酬等に関する手続の公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレートガバナンスを充実させ、さらに、役割を明確化することで、実効性をより一層高める。
社外取締役の選任理由  

(同社2025/2期第2四半期決算説明資料より)

働きやすい職場環境づくり 同社では従業員が働きやすい職場環境づくりのため、有給休暇や時間単位年休をはじめとした各種福利厚生制度の充実に努めている。また、女性の就業環境改善のため産前産後休業・育児休業や時短勤務制度を制定している。さらに、従業員の健康維持のため、産業医を交えた衛生委員会を毎月開催するとともに、健康診断やメンタルヘルスチェックを実施し、健康状態の把握に努めている。

 

正社員                   男性64.0%、女性36.0%

入社から3年以内の定着率         88.9%

産休・育児休暇取得率         100.0%

産休・育児休暇後復帰率         100.0%

平均雇用年数の男女差         4ヶ月

入社5年以内の社員に占める女性比率   24.1%

女性管理職比率                  6.3%

(2024年8月末時点)

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態 監査等委員会設置会社
取締役 13名、うち社外6名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2024年10月11日)
基本的な考え方
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、健全かつ透明性が高く効率の良い経営体制の確立を最重要課題と考え、その充実に取組んでおります。また、当社は小規模な組織でありますが、相互牽制や独立性にも配慮したシンプルで効率的な組織体系を構築しており、意思決定の迅速化と透明性の高い経営の実現を一層強固なものとするため、以下の5項目を重点にガバナンス体制の整備に努めております。

 

1.取締役会における実質的な議論に基づく監督機能の発揮
2.常務会による経営の意思決定のための重要事項の適時適切な審議
3.監査等委員会による実効性の高い監査の実施
4.内部監査室の設置、内部統制委員会の開催等による内部管理体制の整備
5.コンプライアンス体制の実現に向けた法律事務所等の外部機関との連携

 

<実施しない主な原則とその理由>
【補充原則4-1③】
当社は取締役会において具体的な経営者等の後継者計画を策定しておりませんが、後継者育成の観点から、役員・部長等につきましては、取締役会や常務会への出席を通じた経営上の重要課題への関与や、各部門における中期経営計画等、事業計画の立案等を通じて経営能力の向上に努めており、将来の経営陣の育成を見据えた対応を図っております。引き続きこれらの対応を進めつつ、取締役会にて後継者育成のプランニングの策定を検討してまいります。
【補充原則4-8①】
当社は独立社外取締役の有効活用の観点から独立社外取締役相互間の情報共有、認識の一致は取締役会の実質的な議論に資するものと考えていることから、会合などの情報共有の場を設けることも検討してまいります。

 

【補充原則4-8②】
独立社外取締役と経営陣の連携につきましては取締役会の事務局である経営企画部や常勤監査等委員である取締役を中心に連絡、調整を進めておりますが、今後、「筆頭独立社外取締役」のあり方や役割・機能の検討も行いつつ、より一層体制整備に努めてまいります。
<開示している主な原則>
【補充原則2-4①】
多様性の確保についての考え方および自主的かつ測定可能な目標・状況につきましては有価証券報告書に記載しております。
また、多様性の確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針につきましても有価証券報告書に記載しております。
有価証券報告書:https://www.wadakohsan.co.jp/investors/library/library03

 

【原則3-1. 情報開示の充実】
(ⅰ)当社は企業理念及び中期経営計画を策定しております。詳細は当社ホームページをご参照ください。
(ⅱ)コーポレートガバナンスの考え方につきましては有価証券報告書や上記「1.基本的な考え方」に記載しております。
(ⅲ)報酬決定に関しましては総額については株主総会で、各取締役の報酬は担当職務、役割等に応じて取締役会において決定しております。詳細につきましては有価証券報告書に記載することで開示しております。
(ⅳ)取締役を含む経営幹部の選解任につきましては、各取締役の成果等に応じて取締役会にて株主総会への上程議案を定めて株主総会の決議により決定しております。
(ⅴ)取締役の選任理由等につきましては、事業報告書に記載することで開示しております。

 

企業理念:https://www.wadakohsan.co.jp/company/philosophy
中期経営計画:https://www.wadakohsan.co.jp/investors/library/fdisclosure
有価証券報告書:https://www.wadakohsan.co.jp/investors/library/library03

 

【補充原則3-1③】
<サステナビリティへの取組>
当社はサステナビリティ基本方針を策定した上、自然災害への対応や、環境にも配慮した断熱性能が高く、エネルギー消費の抑制に繋がりうる良質な住まいを提供するといった事業活動を通じて、サステナビリティへの取組を進めています。また、持続可能な社会の実現に向けた環境保全活動、CSR活動等も実施しております。詳細は当社ホームページをご参照ください。

 

【原則5-1. 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は経営企画部をIR担当部署として年2回神戸と東京で決算説明会を開催するとともに、個人投資家向けの説明会やIRフェアを開催し、株主等との積極的なコミュニケーションを図っております。また説明会や株主総会の動画もHP上で公開するなど株主等からの当社の理解を促進させるためWebサイトの充実にも努めております。株主からの対話において把握された意見につきましては定期的に取締役会に報告されており、対話に際してのインサイダー情報管理につきましてもフェアディスクロージャールールに対応したマニュアルを制定し徹底しております。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
当社は資本コストを上回るリターンの持続的創出を目指しており、取締役会で現状を分析・評価しております。また、資本収益性に関する具体的目標につきましては中期経営計画にて開示しております。詳細は当社ホームページをご参照ください。
中期経営計画:https://www.wadakohsan.co.jp/investors/library/fdisclosur

 

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