エアトリ(6191) 新規事業が計画に注目

2024/07/18

 

 

柴田 裕亮 社長兼CFO

株式会社エアトリ(6191)

 

 

企業情報

市場 東証プライム市場
業種 サービス業
代表取締役社長兼CFO 柴田 裕亮
所在地 東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー
決算月 9月末日
HP https://www.airtrip.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,278円

22,373,865株

28,593百万円

16.1%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

未定

-円

-倍

558.26円

2.3倍

*株価は6/6終値。発行済株式数、EPSは23年9月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

税引前利益

当期利益

EPS

DPS

2020年9月期(実)

21,191

-8,760

-8,956

-8,380

-433.80

10.00

2021年9月期(実)

17,524

3,142

3,043

2,372

112.15

10.00

2022年9月期(実)

13,589

2,243

2,030

1,712

77.38

10.00

2023年9月期(実)

23,162

2,398

2,318

1,489

66.98

10.00

2024年9月期(予)

26,000

*単位:円、百万円。今期配当予想は未定。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。以下同様。

 

 

エアトリの2023年9月期の決算概要などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2023年9月期決算概要
3.2024年9月期業績予想
4.トピックス
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 23年9月期の取扱高は前期比95.6%増の1,045億47百万円。旅行業界を取り巻く環境は、国内では行動制限が緩和され、訪日旅行でも各国の入国制限の緩和が進んだこと等により、売上高は同70.4%増の231億62百万円。売上総利益は同79.5%増の136億6百万円。営業損益は、事業ポートフォリオの見直しとコスト削減効果もあり、同6.9%増の23億98百万円となった。 
  • 24年9月期は、取扱高1,200億円、売上高260億円の予想。コロナ禍を経て、既存事業の業績はある程度見通すことができるものの、利益面では中長期成長戦略「エアトリ5000」の早期達成を目指し、将来へ向けた投資や新規事業の立ち上げ、M&Aの検討を積極的に行うことなどから非公表とした。また、配当額も未定だが、配当性向20%水準を目指す。 
  • 今後は、エアトリ旅行事業の収益拡大と旅行事業以外の既存6事業の成長継続により、「エアトリ5000」の前倒し達成を目指す。また今後は、毎年1事業以上の新規事業立ち上げにより、戦略的な事業ポートフォリオ構築を推進するとし、営業利益50億円、100億円への拡大を目指すとしている。ただ、ポートフォリオ構築によるコストが発生するのか、また新規事業が計画通り収益貢献するのか、注目したい。 

1.会社概要

航空券インターネット取扱高No.1である総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営するエアトリ旅行事業を核に、多様な事業を展開。ITオフショア開発事業では、約700人のITエンジニアを擁し”日系最大のハイブリッド型オフショア開発”を手掛けており、訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業では、訪日外国人に対し各種サービスを提供、成長企業への投資を通じて投資先企業との協業等によるシナジーを追求しサービスラインの拡充と収益向上を図る投資事業(エアトリCVC)にも注力。
中期目標として取扱高5,000億円達成を目指す「エアトリ5000」を掲げている。

 

【1-1 沿革】

2007年5月、オンライン旅行事業を行うために株式会社旅キャピタルを設立。
その後、M&Aや事業譲受により取扱商材を拡大していく。
2012年3月にベトナムにおいてITオフショア開発事業を開始したのを契機に、総合IT事業を手掛ける会社の方向性を明確にするため、2013年10月、株式会社エボラブルアジアに商号を変更。
2016年3月、東証マザーズに上場。1年後の2017年3月には東証1部に市場変更した。
2018年5月、旧DeNAトラベル子会社化により航空券インターネット取扱高No.1に。
2020年1月1日、航空券インターネット取扱高No.1の「エアトリ」運営企業として、より強固な事業基盤を築くため、商号とブランド名を同一にし、更なる「エアトリ」ブランドの知名度向上に加え、「エアトリ」を中心とした様々な事業展開に集中する姿勢を明示するため、株式会社エアトリに社名を変更した。
2022年4月、市場再編に伴い東証プライム市場に移行した。

【1-2 企業理念など】

企業理念 エアトリグループはITの力でエアトリ経済圏を構築し未来をつくる

 

ミッション エアトリは和製OTA No.1を目指しエアトリグループは終わりなき成長を続けていく
行動規範 *毎日がファン作り!!

常にユーザーファーストで、毎日がエアトリのファンづくり。笑顔で丁寧・安心・信頼を何よりも重視。

 

*ボールは持たない、スピード!!

プロフェッショナルとして業務は滞留させず、ボールは持たずに即対応・即実行。

 

コンプライアンス遵守!!

東証プライム上場企業グループであると自覚し、コンプライアンス遵守を日々徹底。

 

*ハラスメント撲滅!!

一人一人が当事者意識を持ち、ハラスメントを許さず、より良い職場環境を実現。

 

*ワークライフバランス促進、来客30分会議20分!!

エアトリグループ社員の成長とワークライフバランスを最優先し、業務の無駄は排除。

 

【1-3 事業内容】

事業ドメインはエアトリ旅行事業、ITオフショア開発事業、訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業、メディア事業、投資事業(エアトリCVC)、地方創生事業の6事業に、クラウド事業が新たに追加。
現在の報告セグメントは、オンライン旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業の3つ。エアトリ旅行事業、訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業、メディア事業はオンライン旅行事業セグメントに含まれる。

 

 

(1)オンライン旅行事業
①エアトリ旅行事業
国内航空券・国内ホテル、海外航空券・海外ホテル、エアトリプラス(航空券+ホテル)、パッケージツアー、バス、レンタカー、新幹線等の旅行商品を、総合旅行サービスプラットフォーム「エアトリ」のほか、多様な販路を通じて販売している。

 

(同社ウェブサイトより)

 

国内航空券 ・国内航空会社13社の航空券を取り扱い
国内ホテル ・国内2万件以上の施設を取扱い
海外航空券・ホテル ・IATA(※)公認代理店として海外航空券を発券

・海外60万施設も取扱い

※IATA(International Air Transport Association):世界の航空会社で構成される業界団体

 

販路

概要

直営サイト(B to C) 国内・海外旅行コンテンツを簡単に比較・予約出来る総合旅行サービスプラットフォーム「エアトリ」を運営。
B to B to C 他社Web媒体へ国内航空券・旅行、海外航空券・ホテル商材等旅行コンテンツを提供。媒体は、オリジナルコンテンツの充実、顧客満足度の向上、新たな収益源といったメリットが生じる。
卸売り(B to B) 旅行会社に対して主として航空券や販売管理システムを提供。

総合旅行サービスプラットフォーム「エアトリ」は、国内航空券、海外航空券、ホテル、国内外ツアー、バス、レンタカー、新幹線と幅広いラインアップを揃えている。
またTVCMを始めとした様々な広告宣伝活動を積極的に展開して認知度を向上させるとともに、各種キャンペーンを展開するほか、日々UI・UXの改善に取り組むことで会員数は着実に増加している。

 

(事業の強み)
同社はOTA(Online Travel Agent) 業界における航空券取扱高No.1である。
同業界で唯一国内全航空会社グループと契約を有していることから、自社での発券が可能となっている。優位な仕入れ価格と合わせ、発券を委託する必要が無いためコスト競争力は圧倒的に高い。
これに加え、各航空会社との長期の取引関係による強固な信頼に基づく「競争力のある仕入れルート」、「多様な販路」、「自社オフショアIT開発力を用いた低コストでのシステム構築」といった要因により、高い参入障壁を構築している。

 

②訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業
エアトリ旅行事業で蓄積したノウハウを、訪日外国人向けサービスとして展開している。

 

(主要サービス)
*訪日旅行客向けWi-Fiレンタル
エアトリの子会社である株式会社インバウンドプラットフォームにおいて、訪日旅行客向けのWi-Fiルーターレンタルサービスを提供している。レンタル実績は800,000件を超え、長年の信頼と口コミでブランドを確立している。

 

③メディア事業
「伝えたいことを、知りたい人に」を理念とする連結子会社株式会社まぐまぐと連携し、世界中からクリエイター等のコンテンツを集め、その情報に価値を感じる人の手元に届ける仕組みを開発・提供している。国内最大級の会員基盤750万人を有する無料・有料メールマガジン配信サービスの「まぐまぐ!」をはじめ、記事単位で購読できる「mine」、コンテンツを発掘し数多くの知りたい人に届けることができるWEBメディア「MAG2 NEWS」「MONEY VOICE」「TRiP EDiTOR」「by them」の運営を行なっている。

 

(2)ITオフショア開発事業
ベトナムのホーチミン、ハノイ、ダナンの3拠点で、主にEコマース・Webソリューション・ゲーム・システム開発会社等を顧客として、ラボ型開発サービスを提供している。同社のラボ型開発サービスは、顧客ごとに専属のスタッフを都度新規採用してチームを組成しており、顧客が随時ラボの開発状況を確認することが可能である。

 

(同社ウェブサイトより)

 

(ITハイブリッド開発の特長)
日本での実務経験が5~10年以上のプロジェクトマネージャーが多数在籍しており、要件定義などの上流工程は日本で行う。顧客とは日本語で、エンジニアとはベトナム語でやりとりするため、認識の齟齬なく、上流工程から下流工程まで一気通貫した開発ソリューションを提供できる。
また、専任の開発メンバーをアサインすることでノウハウが蓄積され、運営期間と比例して、業務効率向上が期待できるほか、発注側にベトナム人プロジェクトマネージャーが入ることで、最適な連携やマネジメントを実現している。

 

(3)投資事業
CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の性格を持つ事業として位置付け、シナジー効果とともにキャピタルゲインの機会も追求していく。投資育成事業も行っている
2023年9月末時点での累計投資先は123社。総投資額は約50億円。投資先の累計IPO実績は15社(うち、子会社上場2社、関連会社上場1社)まで積みあがっている。

 

(同社資料より)

2.2023年9月期決算概要

(1)連結業績概要

 

22/9期

構成比

23/9期

構成比

前期比

取扱高

53,463

104,547

95.6%

売上収益

13,589

100.0%

23,162

100.0%

70.4%

売上総利益

7,579

55.8%

13,606

58.7%

79.5%

営業利益

2,243

16.5%

2,398

10.4%

6.9%

実質営業利益

2,553

18.8%

3,732

16.1%

46.2%

税引前利益

2,030

14.9%

2,318

10.0%

14.2%

当期利益

1,712

12.6%

1,489

6.4%

-13.0%

*単位:百万円。IFRS。当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益。

 

大幅増収増益
23年9月期の取扱高は前期比95.6%増の1,045億47百万円。旅行業界を取り巻く環境は、国内では行動制限が緩和され、訪日旅行でも各国の入国制限の緩和が進んだこと等により、売上高は同70.4%増の231億62百万円。売上総利益は同79.5%増の136億6百万円。営業損益は、事業ポートフォリオの見直しとコスト削減効果もあり、同6.9%増の23億98百万円となった。

 

変動費は旅行の増大に伴いマーケティング投資とオペレーションコストが増加するも、粗利益に対する変動費率は最適化を継続。旅行需要の変動に応じて変動費を戦力的にコントロール。

 

(同社資料より)

 

コロナ禍での、販管費の見直し及び削減の継続により、固定費は引き続きコロナ前より低い水準を維持。23/9期第4四半期は月間販管費を9~10.3億円強でコントロール。

 

(同社資料より)

 

(2)セグメント動向

 

22/9期

構成比

23/9期

構成比

前期比

売上高

         

オンライン旅行事業

12,588

92.6%

22,788

98.4%

81.0%

ITオフショア開発事業

548

4.0%

322

1.4%

-41.4%

投資事業

454

3.3%

53

0.2%

-88.3%

合計

13,589

100.0%

23,162

100.0%

70.4%

セグメント利益

         

オンライン旅行事業

2,539

20.2%

3,924

17.2%

54.5%

ITオフショア開発事業

388

70.8%

-272

投資事業

462

101.8%

-31

合計

2,243

16.5%

2,398

10.4%

6.9%

*単位:百万円。営業利益の構成比は売上高営業利益率。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

①オンライン旅行事業
旅行需要回復、とりわけ国内旅行の需要回復を受け大幅増収・増益。
セグメント利益は増収効果もあり前期比54.5%増の39億円24百万円となった。

 

②ITオフショア開発事業
組織強化に伴い昨年対比で赤字転落。
セグメント利益は、減収となったことから前期比6億60百万円悪化し2億72百万円の赤字となった。

 

③投資事業
出資先のインバウンドプラットフォーム社(証券コード: 5587)が東証グロース市場へ上場(同社投資先として第13号IPO案件)。セグメント利益は大幅減収となったことから前期比4億93百万円悪化し31百万円の赤字となった。

 

(3)財政状態と

キャッシュ・フロー

◎要約バランスシート

 

22年9月末

23年9月末

 

22年9月末

23年9月末

流動資産

18,386

24,463

流動負債

9,680

13,582

現金等

8,954

12,438

営業債務等

3,588

5,767

営業債権等

2,079

2,672

有利子負債

3,252

2,194

その他の金融資産

6,035

6,847

非流動負債

4,545

3,839

非流動資産

5,748

6,397

有利子負債

2,764

2,055

有形固定資産

286

383

負債合計

14,226

17,421

無形固定資産

1,191

972

資本

9,908

13,438

のれん

1,189

1,749

資本剰余金

2,094

3,982

その他の金融資産

597

793

利益剰余金

5,335

6,602

資産合計

24,135

30,860

負債・資本合計

24,135

30,860

*単位:百万円。現金等は現金及び現金同等物。営業債権等は、営業債権及びその他の債権。営業債務等は営業債務及びその他の債務。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

有利子負債が減少したものの営業債務の増加などから負債合計が前期末比31億95百万円増加し、174億21百万円となった。
資本剰余金、利益剰余金の増加により、資本合計は前期末比35億30百万円増加し、134億38百万円となった。
この結果、自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)は前期末の38.0%から2.6ポイント上昇し、40.6%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

22/9期

23/9期

増減

営業CF

2,807

4,109

+1,302

投資CF

-952

-588

+364

フリーCF

1,855

3,521

+1,666

財務CF

-1,780

-121

+1,659

現金同等物

8,954

12,438

+3,484

単位:百万円

 

 

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

営業CFの増加などにより、フリーCFが増加した。キャッシュポジションは引き続き改善した。

 

3.2024年9月期業績予想

連結業績予想

 

23/9月期

構成比

24/9月期

構成比

前期比

取扱高

104,547

120,000

+14.8%

売上収益

23,162

100.0%

26,000

100.0%

+12.3%

営業利益

2,398

10.4%

税引前利益

2,318

10.0%

当期利益

1,489

6.4%

*単位:百万円。IFRS。当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益。

 

増収を予想
24年9月期は取扱高1,200億円、売上高260億円の予想。コロナ禍を経て、既存事業の業績はある程度見通すことができるものの、利益面では中長期成長戦略「エアトリ5000」の早期達成を目指し、将来へ向けた投資や新規事業の立ち上げ、M&Aの検討を積極的に行うことなどから非公表とした。また、配当額も未定だが、配当性向20%水準を目指す。

 

4.24年9月期のトピックス

①国内旅行領域が事業ポートフォリオ全体を牽引し、過去最高水準の粗利益率を達成
国内旅行領域は、夏の旅行需要を着実に捉え、事業ポートフォリオ全体を牽引。その他事業領域は、好調・堅調な事業進捗を継続し、過去最高水準の粗利益率を達成。新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴って高まる旅行需要を着実に取り込み、海外旅行領域も前期比大幅増加。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

②19/9期までの「広告投資フェーズ」に獲得した認知度を生かし、「利益回収フェーズ」へ向けた戦略的広告投資を実行
「広告投資フェーズ」に獲得した認知度を生かし、 足元の旅行需要の増大にあわせて戦略的に広告費を投下。

 

(同社資料より)

 

③旅行需要の盛り上がりとともに、CVR・クロスセル率ともに成長
CVRは22/9期対比105%、クロスセル率は19/9期比173%となり、過去最高水準の粗利益を獲得。

 

(同社資料より)

 

④オーガニック粗利率は、全国旅行支援終了後も過去最高水準を大幅更新
最重要KPIであるオーガニック粗利益は、認知度の積み上げやロイヤリティユーザー数の増加により、過去最高水準を大幅更新。22/9期第4四半期対比で168%の大幅成長。

 

(同社資料より)

 

⑤航空券商材が成長する一方で、その他商材についても予約増大
航空券商材が成長を牽引しながら、その他注力旅行商材も並走し、大幅な予約増大を実現。その他注力旅行商材はコ22/9期第4四半期対比で236%を達成。

 

(同社資料より)

 

 

5.今後の注目点

今後は、エアトリ旅行事業の収益拡大と旅行事業以外の既存6事業の成長継続により「エアトリ5000」の前倒し達成を目指す。また今後は、毎年1事業以上の新規事業立ち上げにより、戦略的な事業ポートフォリオ構築を推進するとし、営業利益50億円、100億円への拡大を目指すとしている。ただ、ポートフォリオ構築によるコストが発生するのか、また新規事業が計画通り収益貢献ができるのか、注目したい。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態 監査役設置会社
取締役 8名、うち社外2名
監査役 4名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2023年1月4日

 

<基本的な考え方>
当社グループは、事業環境の変化に迅速に対応した意思決定、永続的な事業展開ならびにステークホルダーからの信頼獲得を重要な経営課題と位置づけ、経営の健全性・透明性・効率性を高めるために、コーポレート・ガバナンス体制の強化、コンプライアンスの徹底とディスクロージャー(情報開示)の適時・適切性を重視し、全社を挙げて取り組んでおります。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則1-2-2】

 

当社は、株主総会招集通知を法定期日より前倒し、かつ発送日前に当社ホームページ及び東京証券取引所のウェブサイトに開示することを通じて、株主の皆様が総会議案の十分な検討期間を確保することができるよう検討してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づいて開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4】

 

業務提携、共同研究・開発をはじめとした戦略的パートナーとして、取引の維持・発展が期待できる等当社グループと政策保有先の事業上の連携強化が見込まれる場合には、総合的な検討を行い保有の有無を決定しております。尚、当社は純投資目的以外の株式を保有しておりますが、IPO 後一定期間での売却によるキャピタルゲインを得ることを目的とした営業投資有価証券であり、政策保有株式としての上場株式は保有しておりません。
【補充原則2-4-1】 〈多様性の確保についての考え方〉

当社は異なる個性を認め・尊重し、その能力を発揮できる環境づくりに取り組んでおります。当社グループ全体として女性活躍を推進するとともに、「ITオフショア開発事業」では外国人人材と共に事業活動を行っております。「訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業」においても、外国人人材と共にグローバルな視点をもち、訪日旅行客のニーズを取り込み、日本独自のおもてなしと演出で、ご満足いただける運営を実施しています。

(1)女性社員

当社においては、女性の管理職の比率は9%となっております。今後、政府が目標として掲げている「女性管理職30%」を目指し、女性が重要な役割を担い、責任ある立場で活躍する為の取組みを進めております。

(2)外国人社員

当社の事業ポートフォリオの一つ「ITオフショア開発事業」では、海外ベトナム子会社であるEvolable Asia Co., Ltd在籍社員が73名であり、グループ全体の約2割に達しています。今後もシステム開発の人材を中心に現地採用を進め外国人社員の比率が増加する見込みであります。

(3)中途採用社員

当社においては、経験者採用者(中途採用者)の積極的な採用と活用に取り組んでおり、経験者採用者の管理職比率は2022年4月時点で26%となっています。現時点で十分な水準となっているものの、今後とも積極的な活用に取り組みます。

【補充原則3-1-3】 当社のサステナビリティの考え方や方針、取り組みについては、当社ウェブサイトにて開示しております、統合報告書「エアトリ統合報告書2022」をご参照下さい。

https://www.airtrip.co.jp/ir/stock/integrated_report_2022.pdf

【原則5-1】

 

当社は、株主との信頼関係を築くために従来から対話を重視しており、当社の IR 活動は、代表取締役社長兼 CFO や企業戦略部長が、積極的に株主や投資家との対話の推進に努める方針としております。 経営トップ自らが出席する年4回の決算説明会に加え、個人投資家向けの会社説明会を実施するとともに、合理的な範囲で、個別面談の申込みにも対応する方針としております。対話(面談)を通じて、経営方針や財務戦略などを語ることにより当社について理解促進を図るとともに、エアトリファンが増えることは安定株主の獲得にもつながり、望ましい株主構成を形成することになると考えております。
株式会社インベストメントブリッジ
ブリッジレポート   株式会社インベストメントブリッジ
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