プレミアグループ(7199) クレジット・故障保証ともに、取扱高2桁成長記録

2023/06/01
 

柴田 洋一 社長

プレミアグループ株式会社(7199)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

その他金融

代表者

柴田 洋一

所在地

東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラプレステージタワー

決算月

3月

HP

https://www.premium-group.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,598円

40,327,770株

64,443百万円

34.7%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

26.00円

1.6%

107.37円

14.8倍

343.94円

4.6倍

*株価は5/24終値。各数値は2023年3月期決算短信より。

 

連結業績推移(IFRS)

決算期

営業収益

税引前利益

当期利益

親会社所有者帰属利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

10,759

2,097

1,391

1,388

37.69

14.17

2020年3月(実)

14,043

2,604

1,452

1,466

37.44

14.67

2021年3月(実)

17,906

3,463

2,393

2,383

62.25

15.33

2022年3月(実)

20,888

4,017

2,964

2,941

76.46

17.00

2023年3月(実)

25,263

5,344

4,014

4,005

103.45

21.00

2024年3月(予)

30,500

6,000

4,200

4,200

107.37

26.00

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。2019年4月、1株を2株に分割。2022年9月、1株を3株に分割。

 

 

プレミアグループ(株)の2023年3月期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2023年3月期決算概要
3.2024年3月期業績予想
4.中期経営計画「ONE&ONLY 2026」
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 23/3期の営業収益は前期比20.9%増の252億63百万円。新車販売は概ね回復、中古車市場も4Qにかけて徐々に回復傾向。こうした中、クレジット・故障保証ともに、取扱高が2桁伸長した。営業利益は同9.9%増の42億45百万円。マス広告等の先行投資を行っており、マス広告費用を除くと20.5%営業増益。税引前利益はタイの関連会社(ECL)の過年度減損の戻入等で9.3億円を計上し、同33.0%増の53億44百万円。 
  • 「カープレミアクラブ」の認知度拡大のためテレビCMを開始、カープレミアクラブの拡大に寄与した。23/3期は中期計画最終年度だったが、税引前利益49億円目標を超過達成。 
  • 24/3期は営業収益が前期比20.7%増の305億円、税引前利益は同12.3%増の60億円を計画する。23/3期に計上した一過性要因である減損戻入等を除いた場合の、実質の税引前利益は前期比35.8%増となる見通し。配当は前期比5.00円/株増配の26.00円/株(うち上期末13.00/株)を予定。予想配当性向は24.7%。新たにスタートした中期計画「ONE&ONLY 2026」では、26/3期に営業収益440億円、税引前利益102億円を目指す。あらゆるモビリティサービスを提供するカープレミア事業モデルを確立させていく考え。 
  • 23/3期は、半導体不足による新車生産停滞とそれに伴う中古車流通台数減など事業環境は良好とは言い難いものであった。しかし、主軸のファイナンス・故障保証ともに着実な成長が継続し、中期計画で掲げた税引前利益や親会社所有者帰属利益は超過達成した。好調な業績の源泉は、商品・サービス提供力、オートクレジットに関する豊富な専門知識をベースとした取引先からの高い信頼、全国をカバーする強固な営業ネットワークなど、同社の競争優位性であろう。 
  • 24/3期から新たな中期計画がスタートする。また、コロナ禍で遅れていた海外事業も本格展開が進展しそうである。市場環境は徐々に良くなっており、当面は2桁成長が継続するであろう。 

1.会社概要

ファイナンス事業の中核企業であるプレミア(株)、故障保証事業の中核企業であるプレミアワランティサービス(株)、オートモビリティサービス事業の中核企業であるプレミアモビリティサービス(株)、モビリティ事業者向け会員組織の開拓・推進事業を行うカープレミア(株)をはじめ、国内外20社以上のグループ会社により自動車の購入に伴うファイナンスサービスや故障保証サービス、自動車関連サービス等を展開。
プレミアグループ(株)は持株会社としてグループの経営管理、及びそれに付帯又は関連する業務等を行っている。

 

【1-1 沿革】

大手ファイナンス会社でオートローンを手掛けていた柴田洋一氏は、自動車と金融の親和性の高さと今後の成長性を確信していた。
顧客であった(株)ガリバーインターナショナル(現 (株)IDOM)からの要請を受け入社。2007年、(株)ガリバーインターナショナルの孫会社となるプレミア(株)の前身(株)ジー・ワンクレジットサービスを設立して、サービスの提供を開始した。
しかし、(株)ガリバーインターナショナルを取り巻く事業環境の変化の中で同事業の中止が決まり、SBIグループや丸紅グループへと株主が異動した。
そうした中でも、柴田社長の交渉力により最大の競争優位性である金融機関の系列ではない「独立系」という強みを守りながら、希望通りの資本政策を実現し、2016年にプレミアグループ(株)を持株会社とするホールディング体制へ移行。独立系としての豊富な商品ラインナップ、オート・ファイナンスに関する高度な知識とノウハウを武器に業績は順調に拡大し、2017年、東証2部に上場、続いて2018年には東証1部に市場変更した。2022年4月、東証の市場再編に伴い、東証プライム市場に移行した。

 

【1-2 企業理念】

(ミッション)

「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」
*ファイナンス機能とサービス機能を更に向上させ、それをグローバルに展開していくことにより、豊かな社会を作り上げていく
 
「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」
*やる前から「できない、無理だ」と諦めずに、突き抜けた発想と強い志を持ってイノベーションを促進し、自ら次のステージを切り開いていく

 

このミッションの具現化と、将来にわたりミッションを継承する人財の育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図っていく事を経営方針としている。

 

【1-3 事業内容】

取引先である自動車販売店や自動車整備工場等に対して、グループでオートモビリティに関する各種サービスを提供。タイ、インドネシア、及びフィリピンでも現地法人を通じてオートファイナンスや故障保証事業等を展開している。
カープレミアクラブの重要性の高まりに加え、更なるグループ間シナジーの創出、事業拡大に向けて報告セグメントの見直しを実施した。報告セグメントは2023年3月期より、「ファイナンス事業」、「故障保証事業」、「オートモビリティサービス事業」「カープレミア事業」の4セグメント。

 

 

(1)ファイナンス事業
主要子会社であるプレミア(株)の事業領域であり、自動車購入に伴う融資(オートクレジット)を中心に、太陽光発電システム等の購入に伴う融資(エコロジークレジット)、ショッピングクレジット等も取り扱っている。また債権回収の委託業務も行っている。
オートクレジットとは・・・新車や中古車などを分割購入するための自動車ローンのこと

 

(同社資料より)

 

クレジット債権の大半は銀行との提携ローン(提携ローン方式:後述)のためオフバランス(貸借対照表に記載されない)である。個人事業主が法人名義で購入するケース等では、個人を対象とする提携ローンが使えないため同社の自己資金を使い、自社債権としてオンバランスされる。この場合、「立替払方式」として、形式上「提携ローン方式」と区別しているが、クレジット利用者が払う分割払手数料、及び同社の調達コストを控除した粗利益はほぼ同額である。
尚、貸借対照表の貸方に計上される金融保証契約がクレジットの将来収益(未実現収益)を表しており、回収すると営業収益として計上される。

 

提携銀行は、住信SBIネット銀行(株)、オリックス銀行(株)、楽天銀行(株)、GMOあおぞらネット銀行(株)の4行。「提携ローン方式」では、同社がクレジット利用者の審査を行い、クレジット代金・販売促進費を加盟店に支払い、その約10日後に提携銀行からクレジット代金を受け取る。同社は、ローンの連帯保証人となり、ローンの回収を代行し、分割手数料と共にクレジット利用者から受け取る。債権については、大半の債権に損害保険をかけているため、貸し倒れが生じた場合は、対象債権が保険でカバーされ同社に損失は生じない。このため、保険料を毎期営業費用に計上しており、保険料は貸倒状況によって変化する。

 

23/3期のクレジット取扱高は2,438億円、同期末のクレジット債権残高は5,078億円。同期末の延滞債権残高率(3か月超)は0.81%と低位で推移している。
同クレジット債権は小口であり、リスクが細かく分散している点が特徴。
債権回収に当たっては、SMSやオートコールシステムなどを活用することで、クレジット利用者へ早期にアプローチし、デフォルトの最小化や回収プロセスの効率化を図っている。また、20年4月にはサービサー会社である中央債権回収(株)がグループ入りし、債権回収能力は一段と向上した。

 

23年3月末の加盟店社数は前期末比6.3%増の26,958社と順調に拡大している。
新規加盟店獲得活動と併せて既存加盟店において故障保証などその他商品の販売も推進し、稼働率向上にも注力している。並行して、コンタクトセンター(アウトバウンド営業) を活用し、加盟しているが未稼働の先への稼働促進も実施している。

 

 

(2)故障保証事業
同社グループが提供する故障保証とは、クレジット利用者が同社グループの提携先販売店(自動車販売店等)を通じて自動車を購入し、一定の保証料を前払いする事で、購入した自動車に故障が発生した際、予め定めた保証の提供範囲内において、無償で修理が受けられるサービスである。
故障保障とは・・・自動車が故障した場合の修理を保証するサービスのこと

 

(同社資料より)

 

提携先販売店を通じ、同社グループのプレミアワランティサービス(株)の故障保証商品を自動車購入者に提供する。故障保証は、故障車両の走行距離、経過年数、及び修理内容といったデータを蓄積し分析する事で、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能になる。同社グループは、プレミアワランティサービス(株)が保有する約120万台の故障保証契約台数(累計)をはじめとする修理ビッグデータの蓄積によって高精度の商品設計とプライシングを実現している。
なお、損害保険会社が提供する保険は事故等に対応するものだが、故障保証で保証されるのは自然故障でありお互いに競合するものではない。保証部位は最大397項目にのぼり、様々な保証範囲や保証期間の約1,000種類の商品を提供している。故障保証は中古車購入に対する不安を払拭し、中古車購入には欠かせない商品である。なお、保証期間に基づく保証料(故障保証代金)を前金で一括して受け取り、収益は期間按分して計上される。

 

故障保証商品は、自社ブランドの「プレミアの故障保証」、これらをカスタマイズした「OEM商品」に分かれる。
OEM商品は、(株)リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」を利用する提携先が「カーセンサー」に掲載した車両に付保される「カーセンサーアフター保証」と、中堅~大手中古車ディーラー向けに対応車種や対応保証範囲をカスタマイズしたその他OEM商品に分かれる。

 

修理対応については、修理の受付対応等を行うコールセンターへ自動車整備士の資格を有する従業員を配置し、契約者や整備工場と直接対応する体制を整えている。このため、故障保証の適用にあたって正確かつ迅速な対応が可能であり、契約者の安心感につながっている。
故障保証の原価に相当する修理については、子会社を通じた中古部品・リビルド部品の調達、当社の整備工場ネットワークへの優先入庫、一部地域における直営整備工場の運営、FAINES(※)の利用等、これらの施策を通じて、修理コストの削減、及び不必要な修理の未然防止を可能としている。
また2023年3月期より、これまで「オートモビリティサービス事業」に含まれていた自動車部品の流通を行うオートパーツ関連事業を故障保証事業に集約した。

 

※FAINES
一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が整備事業者に対して提供する、整備マニュアルや故障整備事例等の情報データベース

 

23/3期の故障保証取扱高は57.6億円。
オートクレジット加盟店と同様、自動車販売店を中心とした自動車販売業者に対し稼働促進を行っている。
これまでは主に自社ブランド商品の営業に注力し拡販してきたが、下期からはOEM商品やその他OEM商品も拡販するべく、これらの商品に特化した営業人員を配置して、営業体制を変化させている。
加えて、上記の子会社を通じた中古部品・リビルド部品の調達や整備工場ネットワークを活用することにより原価率を減少させている。

 

 

(3)オートモビリティサービス事業
車両卸売販売、事業者向けソフトウェアの開発・販売が現在の中心事業で、23/3期よりセグメント内容の見直しを行い、整備工場の会員組織構築はカープレミア事業に移管した。
モビリティ事業者向けサービスの開発や新規事業に注力する。
また、23/3期にファイナンス事業から移管された自動車関連IoT装置の開発・提供や、個人向けオートリースの提供も行っている。

 

(4)カープレミア事業
モビリティ事業者向け会員組織の開拓・推進事業の運営・統括を行っている。
自動車販売店を対象としたネットワーク及び有料会員組織「カープレミアディーラー」の23年3月末会員数は2,581社。利用できるサービスに応じ、ゴールド会員、ダイヤモンド会員に分けられている。
整備工場を対象としたネットワーク及び有料会員組織「カープレミアガレージ」の23年3月末の会員は370店舗。こちらも利用できるサービスに応じシルバー会員、ゴールド会員、ダイヤモンド会員に分けられている。なお、シルバー会員は組織再編に伴い廃止し、ダイヤモンド/ゴールド会員へ統合される予定。
22年7月にエンドユーザーとモビリティ事業者を繋ぐクルマ情報サイト「クルマのことならカープレミア」をオープンした。
このほか、自動車整備事業、鈑金・塗装事業を手掛けている。

 

(5)海外展開について
同社グループは、自動車販売に関連するファイナンス、故障保証、整備・鈑金といった国内で培った知見やノウハウをタイ、インドネシア、フィリピンで展開している。
タイでは、オートファイナンスを展開する持分法適用関連会社Eastern Commercial Leasing p.l.c.への経営・事業コンサルティングと並行して、同社との合弁企業Premium Services (Thailand) Co., Ltd.において故障保証事業、及び自動車整備事業を展開。インドネシアでは、住友商事(株)、及び現地財閥のSinarmasグループとの合弁企業PT Premium Garansi Indonesiaにおいて、故障保証商品の開発、設計に係るコンサルティングを手掛ける。フィリピンでは三井物産(株)、及び現地大手財閥のGTキャピタルグループとの合弁企業Premium Warranty Services Philippines, Inc.において、故障保証商品を提供する。
また、子会社を通じて自動車の中古部品をタンザニア等に輸出している。

【1-4 特長・強み】

以下3点が競争力の源泉である。

 

(1)独立系ならではの複合的な商品ラインナップ
銀行傘下の競合他社は、法律の規制によりオートクレジットやオートリースなど限られたサービスしか提供できないのに対し、独立系である同社グループは、故障保証を始めとした自動車販売店・整備工場や利用者の様々なニーズに応え、複数の商品やサービスを提供することが可能である。その結果、利便性や相互利用ディスカウント等を通じて競争優位性を構築している。

 

(2)オートファイナンスに関する高度な専門性
「自動車」と「金融」に関する深い専門知識、また「自動車」と「金融」をミックスさせた商品提供を行うことで、他にはない充実したサービスを可能とし、競争優位性を構築している。
「自動車」に関しては、「適正な保証額を設定するために必要な中古車市場の故障率をはじめとするデータ」や「部品価格や修理費用が適正かどうか見極める判断能力」が強みである。
また、「金融」に関しては、「個人の信用調査・債権回収ノウハウ」「オートクレジットに特化することで蓄積された豊富な専門知識をベースとした取引先からの高い信頼」が強みである。

 

(3)全国をカバーする強固な営業ネットワーク
全国主要都市に広がる営業拠点網と独自のコンタクトセンター(アウトバウンド営業)が全国約2.7万社におよぶ加盟店との強固なネットワークを形成し、盤石な顧客基盤を形成している。

 

【1-5 ROE分析】

 

19/3期

20/3期

21/3期

22/3期

23/3期

ROE(%)

24.8

27.4

38.3

34.8

34.7

 売上高当期純利益率(%)

12.90

10.46

13.37

14.08

15.85

 総資産回転率(回)

0.27

0.28

0.28

0.28

0.27

 レバレッジ(倍)

7.11

9.50

10.15

8.86

7.96

 

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

今後も最適な事業ポートフォリオとDX推進による効率化を追求しつつ、ROEは30%台を目指していきたいと考えている。

2.2023年3月期決算概要

【2-1 連結業績(IFRS)】

 

22/3期

構成比

23/3期

構成比

前期比

会社予想

予想比

営業収益

20,888

100.0%

25,263

100.0%

+20.9%

24,500

+3.1%

営業費用

17,024

81.5%

21,018

83.2%

+23.5%

営業利益

3,864

18.5%

4,245

16.8%

+9.9%

税引前利益

4,017

19.2%

5,344

21.2%

+33.0%

5,300

+0.8%

親会社所有者帰属四半期利益

2,941

14.1%

4,005

15.9%

+36.2%

4,000

+0.1%

*単位:百万円

 

増収増益
営業収益は前期比20.9%増の252億63百万円。新車生産は概ね回復、中古車市場も前年割れながら第4四半期にかけて徐々に回復基調。クレジット・故障保証ともに、取扱高が2桁成長を記録した。
営業利益は同9.9%増の42億45百万円。マス広告等の先行投資(約4億円)を実施しながらも成長を維持した。
税引前利益は同33.0%増の53億44百万円。タイの関連会社(ECL)の過年度減損の戻入等で約9億円を計上した。

 

◎営業費用の内訳

 

22/3期

23/3期

前期比

増減要因

支払保証料

2,282

2,619

+14.7%

クレジット債権残高の増加に伴う増加

故障保証原価

3,407

3,881

+13.9%

部品の自社調達による原価抑制

オートモビリティ関連原価

995

1,789

+79.7%

車両卸販売の拡大に伴う費用増加

人件費

4,722

5,249

+11.1%

従業員数:2023年3月末現在665名(前期末比+21名)

広告宣伝費

64

502

+685.6%

マス広告実施による増加

減価償却費・償却費

1,294

1,419

+9.6%

システム運営費・業務委託料・支払手数料

2,337

2,736

+17.1%

その他費用

1,921

2,824

+47.0%

活動費用(通信/交通/研修等)の増加、通信費(DX等)+1億円、租税公課+1.7億円

営業費用合計

17,024

21,018

+23.5%

* 単位:百万円

 

【2-2 事業別動向】

 

22/3期

構成比

23/3期

構成比

前期比

 ファイナンス事業

13,138

62.9%

15,020

59.5%

+14.3%

 故障保証事業

5,647

27.0%

6,422

25.4%

+13.7%

 オートモビリティサービス事業

1,788

8.6%

2,944

11.7%

+64.6%

 カープレミア事業

304

1.5%

871

3.4%

+186.4%

 その他・調整

11

6

セグメント収益合計

20,888

100.0%

25,263

100.0%

+20.9%

 ファイナンス事業

3,286

25.0%

4,407

29.3%

+34.1%

 故障保証事業

769

13.6%

551

8.6%

-28.4%

 オートモビリティサービス事業

103

5.8%

344

11.7%

+232.5%

 カープレミア事業

-121

47

5.4%

 その他・調整

-20

-5

セグメント損益合計

4,017

19.2%

5,344

21.2%

+33.0%

* 単位:百万円。セグメント利益は税引前四半期利益。利益の構成比は利益率。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

(1)ファイナンス事業
*取扱高
クレジット取扱高は前期比20.5%増の2,438億円。
マーケットが伸び悩む中、引き続き営業の効率化推進、オートPH(※)は前期1.92億円から2.37億円へ拡大した。
販売店の有料会員化による囲い込みを行い、自社の競争優位性を堅持しながら、取扱高を拡大させていく方針を継続。

 

※オートPH
オート営業人員1人あたりの月間取扱高平均。月間取扱高は、1ヶ月の間に新たに締結したオートのクレジット契約金額をいい、クレジット契約金額とは、商品代金残金及び分割払手数料の合計額をいう。 なお、PHはプレミア(株)の実績。

 

*クレジット債権残高
クレジット債権残高は前期末比20.3%増の5,078億円と順調に増加。延滞債権残高率は0.81%で同0.03ポイント上昇したものの安定して低位で推移している。
DX施策により効率的な架電を実現し、初期延滞の解消を継続するとともに、サービサー子会社と協業し、中長期延滞の回収活動を強化している。

 

*クレジット加盟店社数
期末のクレジット加盟店社数は前期末比6.3%増の26,958社。新規加盟店の開拓を継続しつつ、有料会員移行推進により稼働促進及びシェア拡大に努める。

 

*営業人員数
期末の営業員数は前期末比5名増の100名。今期同様、来期についても大幅な営業人員の増員は予定しておらず、仕組み化や営業活動の効率化で取扱高増加を目指す。

 

*ペーパレス導入率
23/3期のペーパレス導入比率は前期比9.4ポイント上昇の96.4%。ペーパレス促進活動を継続し、効率的な営業活動を実現させる。

 

*AI審査導入率
23/3期のAI審査導入率は前期比21.2ポイント上昇し39.1%。自動審査条件の拡大を実施し、導入率の上昇に寄与。審査の精度をさらに向上させAI審査対象案件を増加させる。

 

(2)故障保証事業
*取扱高
取扱高は前期比11.9%増の57.6億円。自社商品取扱高は同24.3%増と継続的に伸長。
カープレミアクラブへの移行促進を開始し、保証サービスの取扱高増加を目指す。

 

*原価低減施策・部品売上
取扱部品を拡充することで、保証修理の提供部品(部品売上内部)を増加させるとともに、整備工場ネットワークへの入庫促進により原価率の低減を図っている。部品売上内部は前期比31.8%増の11億7百万円。
グループ間取引以外での部品販売(部品売上外部)も同21.4%増の14億41百万円と、取扱部品を拡充することで継続して伸長している。

 

(3)オートモビリティサービス事業
営業収益は前期比64.6%増の29億44百万円と大幅な増加。
車両卸販売は同89.9%増加。カープレミア内の流通量が増加し、営業収益が拡大した。
ソフトウェア販売は同31.8%増加。プレミア加盟店に対する営業強化により営業収益が拡大した。カープレミアサイトのサービスを拡充し、有料会員への送客強化に繋げる考え。

 

(4)カープレミア事業
自動車販売店、整備工場の有料会員組織「カープレミアクラブ」を順調に構築。
カープレミアディーラー会員数は2,500社を突破。
サービスの拡充により、有料会員へのアップセル及び会員数の拡大と会費収入の更なる増加を目指す。

 

 

【2-3 財政状態、及びキャッシュ・フロー】

◎財政状態

 

22年3月

23年3月

増減

 

22年3月

23年3月

増減

現金及び現金同等物

11,433

14,857

+3,424

金融保証契約

30,065

36,818

+6,753

金融債権

35,733

45,003

+9,270

借入金

23,759

31,682

+7,923

その他の金融資産

5,786

6,758

+972

その他の金融負債

7,248

7,879

+631

有形固定資産

3,648

3,074

-574

未払法人所得税

720

603

-117

無形資産

6,279

7,930

+1,651

その他の負債

8,590

9,935

+1,345

のれん

3,958

3,958

+0

負債合計

71,987

88,585

+16,598

持分法投資

1,600

2,624

+1,024

親会社所有者帰属持分

9,710

13,376

+3,666

保険資産

3,284

4,465

+1,181

資本合計

9,814

13,407

+3,593

資産合計

81,800

101,992

+20,192

負債・純資産合計

81,800

101,992

+20,192

* 単位:百万円

 

事業の拡大で金融債権が拡大、資産合計は前期末比202億円増加し1,020億円。クレジット取扱高の拡大に伴い金融保証契約が増加し、負債合計は同166億円増加し、886億円となった。
利益剰余金の増加などで親会社所有者帰属持分は同37億円増加し134億円。自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)は前期末より1.2ポイント上昇し13.1%。

 

◎キャッシュ・フロー(CF)

 

22/3期

23/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

1,608

-449

-2,057

投資キャッシュ・フロー(B)

-1,028

-2,320

-1,292

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

580

-2,769

-3,349

財務キャッシュ・フロー

2,797

6,181

+3,384

現金及び現金同等物期末残高

11,433

14,848

+3,415

* 単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

営業CF、フリーCFがいずれもマイナスとなったものの、財務CFのプラス幅は拡大。キャッシュポジションは上昇した。

 

【2-4 トピックス】

(1)テレビCMの放送
「カープレミア」の認知拡大のため、テレビCMを開始。カープレミアクラブの拡大に寄与。

(同社資料より)

 

(概要)
「クルマのことならカープレミア」は、22年7月にオープンした、エンドユーザーとモビリティ事業者を繋ぐクルマ情報サイト。プレミアグループのサービスコンテンツを通じて、エンドユーザーと「カープレミアクラブ」の会員加盟店を繋ぐプラットフォームとしてのサービスサイトとして位置付けられている。
自動車情報(新車・中古車)の検索、クレジットの月額の支払いシミュレーションや故障保証サービスの利用のほか、購入後のサポートにおいては、車の症状から原因を特定して整備工場を紹介する症状診断サービスや車検・修理工場の検索など、これまでにない一歩先のサービス提供を目指している。

 

(2)中期経営計画最終年度
3か年の中期経営計画「VALUE UP⤴ 2023」は21/3期をスタートとし、23/3期は最終年度。
計画策定時よりも中古車マーケットは悪化しているものの、利益ベースでは達成。時価総額については、前中期経営計画発表時と比較して2倍を超えて成長。

 

(同社資料より)

 

(3)アースクリーン活動への参加
環境汚染に対する意識の向上と持続可能な社会づくりに貢献するため、石垣島アースクリーン活動へ参加。

 

(4)新卒初任給の引き上げを実施
従業員のWell-being向上及び優秀な人財の確保と定着率向上を目的とし、新卒初任給最大33,000円(増加率17.4%)の引き上げを実施。

3.2024年3月期業績予想

【3-1 通期連結業績】

 

23/3期 実績

構成比

24/3期 予想

構成比

前期比

営業収益

25,263

100.0%

30,500

100.0%

+20.7%

税引前利益

5,344

21.2%

6,000

19.7%

+12.3%

当期利益

4,014

15.9%

4,200

13.8%

+4.6%

親会社所有者帰属利益

4,005

15.9%

4,200

13.8%

+4.9%

 

24/3期は20.7%増収、税引前利益12.3%増を見込む
24/3期は営業収益が前期比20.7%増の305億円、税引前利益が同12.3%増の60億円、親会社所有者帰属利益は同4.9%増の42億円を計画する。なお、23/3期に計上した一過性要因である減損戻入等を除いた場合の、実質の税引前利益は前期比35.8%増となる見通し。
中古車市場は、世界的な半導体不足やロシア・ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅変動など、インフレ拡大や景気後退に対する懸念が広がっており、依然として先行きが不透明な状況。しかし中古車市場は、個人消費者の生活必需品である側面から、底堅い安定的な需要があるものと考えられる。このような厳しい市場環境の中、カープレミア事業を中心に4事業間のシナジー効果を最大に発揮しながら、サービスブランドである「カープレミア」の認知拡大を図り、有料会員組織の拡大による安定したネットワークを構築することで、業績の向上を目指す。
また、24/3期からは、新中期経営計画「ONE&ONLY 2026」が始動する(詳細は後述)。これまでに構築したプラットフォームを基盤として、有料会員組織の規模拡大及びサービスの拡充を行い、主要4事業と独自性を掛け合わせることで、「ONE&ONLY(唯一無二)のオートモビリティ企業」を目指し躍進していく考え。更に、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供する」という同社のミッションの実現に努めていく。
配当は前期比5.00円/株増配の26.00円/株(うち上期末13.00/株)を予定。予想配当性向は24.7%。

 

4.中期経営計画「ONE&ONLY 2026」

【4-1 長期ビジョン】

-目指す姿の全体像-
ONE&ONLYのオートモビリティ企業

(同社資料より)

【4-2 中期ビジョン】

外部環境から導かれる中長期ビジョン
100年に一度の大変革期を迎えるマクロ環境および、ミクロ環境のニーズに応じた中長期ビジョンが必要

 

(同社資料より)

 

中期ビジョンの実現に向けて

(同社資料より)

 

プレミア事業モデルと確立へのマテリアリティ
ユーザー/カープレミアクラブ会員は、カープレミアであらゆるモビリティサービスを享受、中期ビジョンを達成するためのマテリアリティ(重要課題)は下図の通り

 

(同社資料より)

 

【4-3 数値目標】

 

 

23/3期

実績

24/3期

計画

25/3期

計画

26/3期

計画

営業収益

252

305

360

440

税引前利益

53

60

78

102

当期利益

40

42

54

70

*単位:億円。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。

 

(同社資料より)

 

その他指標
ROE・・・30%台を維持させる方針
時価総額・・・26/3期に1,400~1,750億円目指す
配当額・・・成長に併せて増配を実現させる考え、自社株買いも機動的に判断
財務方針・・・提携ローンを中心とした 長期安定的な資金調達を堅持しつつ資金調達手段の多様化を推進獲得利益は原則として事業投資に重点投下。A格以上の格付け取得を目指す。

 

【4-4 重要事項(マテリアリティ)】

 

カープレミア事業

 

ファイナンスBU

 

故障保証BU

 

オートモビリティサービス

 

(同社資料より)

 

【4-5 海外戦略】

○基本方針
●コロナ禍で停滞した分を取り戻すべく積極展開を図る
●東南アジアを中心に進出
・日本車が多く利用され、モビリティ市場が活発な点から進出先として選定
●M&A、JV方式での進出
・リスクヘッジを図りつつ、海外収益の柱を構築
●サービスを複合的に進出
・国内ビジネスの成功事例を水平展開していく

 

○今後の課題と取組み
●グローバル人財/現地人財の確保や育成
・海外志向の人財の採用から育成 23.3期 30.3期
●新たな進出国の検討
・更なる収益機会の確保の為、現地で地政学リスク含めた情報収集を行い、グループ一体となって事業を拡大
●利益のうち海外が占める割合の向上(26/3期 10%目標)
・人口減少による国内市場の縮小に備える
・超長期的には国内:海外=50:50を目指す

 

(同社資料より)

【4-6 持続的成長へ向けた取組み】

持続的成長を実現する為に、下記を重点課題に設定

 

(同社資料より)

 

5.今後の注目点

23/3期は、半導体不足による新車生産停滞とそれに伴う中古車流通台数減など同社を取り巻く事業環境は良好とは言い難いものであった。しかし、主軸のファイナンス・故障保証ともに着実な成長が継続し、中期計画で掲げた税引前利益や親会社所有者帰属利益は超過達成した。
好調な業績の源泉は、商品・サービス提供力、オートクレジットに関する豊富な専門知識をベースとした取引先からの高い信頼、全国をカバーする強固な営業ネットワークなど、同社の競争優位性であろう。
24/3期から新たな中期計画がスタートする。ファイナンス、故障保障主軸から、整備などを含めたあらゆるモビリティサービスを提供する「カープレミア事業」へと拡大させていく考え。また、コロナ禍で遅れていた海外事業も本格展開が進展しそうである。
市場環境は徐々に良くなっており、当面は2桁成長が継続するであろう。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態 監査役会設置会社
取締役 6名、うち社外3名(うち独立役員3名)
監査役 3名、うち社外2名(うち独立役員2名)

 

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2022年6月29日)

 

基本方針
(1) 株主の権利・平等性の確保
当社は、全ての株主に対して実質的な平等性を確保するため、積極的な情報開示や円滑な議決権行使ができる環境の整備等に努めております。
(2) 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
当社は、法令・定款の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底を前提に、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、株主をはじめとする全てのステークホルダーとの協働及びサステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)の推進が必要不可欠であると認識しております。
ステークホルダーとの協働を実践するため、当社グループのミッション及びビジョンを定めるほか、代表取締役社長をはじめとする経営陣が自らの言葉で全従業員に対し直接説明を行う機会である「経営方針発表」を定期的に開催し、経営陣が先頭に立って、ステークホルダーの権利や立場、企業論理を尊重する企業風土の醸成に努めております。
(3) 適切な情報開示と透明性の確保
当社は、ディスクロージャーポリシーに基づき、市場からの信頼と適切な評価を獲得するため、当社の経営方針や事業戦略、業績及び財務に関わる情報を、公平に、正確に、迅速に、分かりやすく、かつ積極的に提供することを基本方針としております。法令に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報であっても、株主や投資家の理解の助けになると当社が判断した情報については積極的に開示することとしております。また、情報の開示に当たっては、非財務情報も含め、正確で平易化かつ具体的な記述を行い、利用者にとって有用性の高い記載となるよう努めております。
(4) 取締役会等の責務
当社は、代表取締役社長をはじめとする経営陣や取締役に対する実効性の高い監督を行うとともに、経営陣による適切なリスクテイクを支える環境整備を行い、企業戦略等の大きな方向性を示し、当社グループ全体の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上、収益力及び資本効率等の改善を図ってまいります。なお、現在、当社は支配株主を有しておりません。
(5) 株主との対話
当社は、当社グループ全体の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を果たすため、常日頃から株主と積極的な対話を行い、株主の意見や要望を適切に反映させ、株主とともに当社グループを成長させていくことが重要であると認識しております。このため当社では、代表取締役社長を中心とするIR体制を整備し、当社グループの経営戦略や経営計画に対する理解を得るため、株主や投資家との対話の場を設けることとしております。更に、株主や投資家からの意見が適宜取締役会に報告され、当社の経営にフィードバックする体制を構築してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
2022年6月29日現在の対応状況に基づき、以下のとおりとなりました。
==============================================================
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則の全てを実施しております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
2022年6月29日現在の対応状況に基づき、以下のとおり更新いたしました。
(更新)
==============================================================

 

【原則1-4.政策保有株式】
当社は、原則として政策保有株式としての上場株式を保有しない方針であり、現在も保有しておりません。政策保有が必要となる場合、当該株式に係る議決権の行使に関しては、取締役会においてその保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等、議案の内容を具体的に精査し、保有の適否を検証したうえで合理的に判断し、適切に開示してまいります。

 

【補充原則2-4①.中核人材(管理職層)の多様化と開示】(更新)
当社は、ダイバーシティ経営や働き方改革を成長戦略の一部と位置づけ、多様な人材が活躍できる人事諸制度の導入や、能力を十分に発揮できる働きやすい職場環境の整備を推進し、従業員の幸福度を意味する「Well-being」の向上を図り、持続的な企業成長を目指しております。中核人材の登用においては、多様な視点や価値観を尊重し、性別・年齢・国籍・中途採用者など、個人の属性を問わない人物本位の評価制度による人材登用を実施しております。また、キャリア形成を促す環境・風土を整え、将来的に当社の意思決定を担う人財育成に努めております。なお、サステナビリティへの取り組みをまとめた当社のESGレポートにて、人的資本に関する課題認識及びそれに対する取り組みを開示しております。

 

<多様性の確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針>
当社は、従業員1人1人のキャリアに合わせた研修や各種コンプライアンス研修を定期的に実施し、中長期的な企業価値向上に貢献する心豊かな人材の育成及び差別・ハラスメントのない職場環境の創出に努めております。

 

(ESGレポート)
https://www.bridge-salon.jp/report_bridge/pdf/20210518_7199.pdf

 

<女性管理職の登用>
当社は、女性活躍推進を目的とした行動計画を策定し、女性のキャリア形成を促す環境・風土を整え、将来的に会社の意思決定を担う人財育成に努めております。

 

(女性活躍推進法に基づく行動計画)
https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/planfile/202007031919265331201_1.pdf

 

【補充原則3-1③.サステナビリティへの取り組み、人的資本への投資の開示、・TCFDの枠組みでの気候変動に対する方針と影響の開示】
(1)サステナビリティへの取り組み
当社は、サステナビリティを推進するため、TCFDと同等の枠組みであるSASB※スタンダードに基づき、サステナビリティに関する課題及び課題に対する取り組みを、ESGレポートを通じて開示しております。また、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行うことの重要性を認識し、開示の質と量の更なる充実を進めてまいります。
※SASB…Sustainability Accounting Standards Board(サステナビリティ会計基準審議会)の略称。2011年に米国サンフランシスコを拠点に設立された非営利団体で、企業の情報開示の質向上に寄与し、中長期視点の投資家の意思決定に貢献することを目的に、将来的な財務インパクトが高いと想定されるESG要素に関する開示基準を設定しています。

 

(2)人的資本や知的財産への投資等
当社は、「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、「心豊かな人財を育成する」というミッションの実現に向け、人的資本にかかる取り組みを極めて重要な経営資源と位置づけており、企業理念の浸透、人財育成の強化、ダイバーシティ経営の実現、従業員の健康と安全の確保に向けた取り組みを積極的に実施しております。
また、知的資本への投資につきましては、中長期的な事業基盤の強化及び競争力の向上を図る重要な取り組みとして、DX戦略を策定・開示し、業務プロセスのDX化及び新たなビジネスモデルの創出に向け、毎年一定水準額の投資を行っております。

 

(ESGレポート)
https://www.bridge-salon.jp/report_bridge/pdf/20210518_7199.pdf

(DX戦略)
https://ir.premium-group.co.jp/ja/management/digital/main/0/teaserItems1/00/link/DX_210513_2.pdf

 

【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、株主との建設的な対話には合理的な範囲で前向きに対応してまいります。
当社の株主との対話全般は、代表取締役社長が中心となり、面談を行う株主の所有株式数、規模等に応じ、主に代表取締役社長や取締役が対応しております。
また、当社は実効性あるIR活動を実施するため、担当取締役が統括する広報・IR部門において実務を行っております。株主との対話を補助すべく、広報・IR部門と経営統括、コーポレート統括、総務、経理及び法務コンプライアンスの各部門が適宜連携する体制を整備しております。
株主との対話に関する取組としては、決算説明会や当社ホームページにおける情報開示の実践等のほか、株主が当社グループの現状等に関する理解を深められるよう積極的にIR活動を展開しております。具体的には、機関投資家やアナリストとの対話について、状況に応じて機関投資家向け個別ミーティングやアナリスト説明会等を開催し、主に代表取締役社長又は取締役が直接対話を実施しております。また、個人投資家との対話の場として、証券会社等が主催する個人投資家向け会社説明会やオンラインセミナーに積極的に参加し、個人投資家の前で、代表取締役社長及び取締役が自らの言葉で当社グループの現状等について説明を行う機会を設けております。なお、個人投資家向けのIRイベントは、当社ホームページにおいてそのスケジュールを開示しております。
https://ir.premium-group.co.jp/ja/calendar.html
加えて、日本株市場で一定の取引量を持つ海外投資家に対しても、電話での個別ミーティングや英語翻訳資料の作成、英語版のホームページを通じた情報発信などを実施しております。
また、当社は、株主との対話を通じて把握できた意見等について、広報・IR部門が取り纏め、必要に応じて取締役会に報告し、情報共有及び経営改善を図ることとしております。
この他、対話に際してのインサイダー情報の管理について、インサイダー取引防止規程に基づき、未公開情報の厳格な管理を実施しております。

 

株式会社インベストメントブリッジ
個人投資家に注目企業の事業内容、ビジネスモデル、特徴や強み、今後の成長戦略、足元の業績動向などをわかりやすくお伝えするレポートです。
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