(4849)エン・ジャパン株式会社 先行投資をするも増収増益

2021/12/23

 

越智 通勝 会長

 

鈴木 孝二 社長

エン・ジャパン株式会社(4849)

 

 

会社情報

市場

東証1部

業種

サービス業

代表者

越智 通勝、鈴木 孝二

所在地

東京都新宿区西新宿 6-5-1

決算月

3月

HP

https://corp.en-japan.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

3,635円

44,896,523株

163,199百万円

9.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

72.50円

2.0%

152.77円

23.8倍

810.66円

4.5倍

*株価は11/26終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは21年3月期実績。数値は四捨五入。
*DPSとEPSは22/3期の会社予想。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属

する当期純利益

EPS

DPS

2018年3月(実)

40,710

9,626

9,731

6,366

139.93

46.50

2019年3月(実)

48,733

11,661

11,834

8,144

178.97

62.80

2020年3月(実)

56,848

11,005

11,057

7,125

156.23

74.80

2021年3月(実)

42,725

7,771

7,939

3,502

77.96

37.10

2022年3月(予)

51,000

10,000

9,999

6,842

152.77

72.50

(単位:百万円、円)

 

 

エン・ジャパンの2022年3月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画(20/3期~22/3期)
3.2022年3月期第2四半期決算
4.2022年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22/3期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比21.3%の増収、営業利益が同62.5%の増益。正社員の採用需要は、引き続き堅調に回復を続ける中、ハイクラス領域はコロナ前を超える売上水準へ回復した。こうした環境下、来期に向けた先行投資を行ったものの売上の増加により利益が大幅に回復し、売上高と営業利益はともに全てのセグメントで計画を上回り、順調に推移した。

     

  • 22/3期の会社計画は、売上高が前期比19.4%の増収、営業利益が同28.7%の増益の期初予想から修正なし。国内において新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、下期に経済活動や採用活動への影響が大きかったサービス業や小売業等の採用活動の回復が強まり、売上高及び利益の改善に寄与する見込みである。売上高と営業利益は会社計画を上回って推移しているものの、国内求人サイトおよびengageにおいて、下期に広告宣伝費の追加投資を行うことが影響する。1株当たりの配当も、前期末から35.4円増配の72.5円の予定を据え置き。同社の配当還元方針である配当性向50%を維持する方針である。

     

  • 同社では今後人材ニーズの二極化が想定されるナレッジワーク領域(高度な、専門職・企画職・管理職等)とマニュワルワーク領域(流通小売業やサービス業におけるフロント業務等)においてテックシフトを加速する方針である。ナレッジワーク領域においてはミドルの転職とAMBIへ、マニュアルワーク領域においてはengageへ積極的な投資を実施する予定である。ミドルの転職とAMBI並びにengageにおいてどのような強化が図られるのか注目される。

     

     

1.会社概要

「人材採用・入社後活躍」を支援する企業として、採用事業のほか、顧客企業の社員に対する集合型研修サービスを中心とした教育・評価事業も展開。創業以来、「主観正義性と収益性の両立」という考え方を背景に求職者に徹底的に尽くすというスタンスを貫いてきたことで優位性を確立。現在は、更なる成長を実現すべく人材紹介サービスと海外展開、HR-Techサービスなどの新規事業を推進している。より組織・事業にフィットした人材の採用から、入社後の活躍・定着までを一貫して実現するサービスを提供することで継続的な成長につなげていく方針。
同社は、入社後活躍がゴールとの考えのもと、就職・転職自体をゴールとせず、「入社者の仕事人生の充実」・「企業の業績向上への貢献」をゴールとし、サービスを提供している。また、同社は、3つの「E」を連動させるエン・ジャパンの3Eメソッドにテクノロジーを掛け合わせ、より多くの「入社後活躍」の実現を目指している。

(同社統合報告書2020より)

(同社決算説明資料より)

 

主なグループ企業

会社名 (*は非連結子会社)

事業内容

エンワールド・ジャパン(株)

グローバル企業向け人材紹介・人材派遣

(株)インサイトテック(*)

人工知能を利用したデータ解析受託

(株)ゼクウ

派遣会社向け採用管理システムでシェアトップ

Navigos Group, Ltd.(ベトナム)

ベトナムNo.1の求人サイト運営及び人材紹介

New Era India Consultancy Pvt. Ltd.(インド)

人材紹介

Future Focus Infotech Pvt.Ltd.(インド)

IT人材派遣

英才網聯(北京)科技有限公司(中国)

中国4番手規模の総合求人サイト

 

 

国内求人サイト

 

内容

 

特徴

顧客企業

エン転職

総合転職情報サイト

一般事業会社直接募集原稿は、1社1社独自に取材・撮影

一般事業会社

求職者の立場に立った正直かつ詳細な求人情報

ミドルの転職

人材紹介会社集合サイト

ミドル層の転職に強い500社以上の人材紹介会社及び求人情報を掲載

人材紹介会社

一般事業会社

コンサルタントの得意領域、実績などに加え

ユーザーからの評価を公開

AMBI

20代ハイクラス特化型求人サイト

20代×年収500万円以上の案件が中心

人材紹介会社

一般事業会社

一般事業会社、人材紹介会社によるスカウトに軸を置いたサイト設計

エンジニアHubキャリア

Webエンジニアに特化した求人サイト

 

若手Webエンジニア向け情報メディア

「エンジニアHub」による求人サイト

メガベンチャーやスタートアップなど、エンジニアの成長に繋がる求人を厳選

一般事業会社

エン派遣 

人材派遣会社集合サイト

人材派遣会社の情報及び求人情報を掲載

人材派遣会社

ユーザーが直感的に操作しやすい検索機能

エンバイト

アルバイト求人情報サイト

主に人材派遣会社が保有するアルバイト求人情報を掲載ユーザーの閲覧履歴からお勧めバイトを提案する等、ユーザーの希望にあったバイト探しをサポート

人材派遣会社

ウィメンズワーク

女性向け求人情報サイト

正社員として働くことを希望する女性向け求人サイト

人材派遣会社

「正社員または正社員登用あり」の求人のみ

掲載

オフィスワーク系職種を多数掲載

キャリアバイト

大学生向け

インターン情報

サイト

時間の切り売りではなく「成長できる有給インターン」を目的とした大学生向けサイト

一般事業会社

インターンシップサイトのパイオニアであり、国内

最大級の実績、求人件

FREELANCE START

フリーランスエンジニア案件検索エンジンサイト

国内最大級のフリーランス案件検索エンジンサイトフリーランスエージェントの案件情報をまとめて

検索・エントリーが可能

フリーランス

エージェント

doocy Job

副業・フリーランスの

エンジニア向け

求人情報サイト

有名企業やベンチャー、スタートアップ企業などの副業・フリーランス求人案件を掲載企業との直接契約により、中間マージンや手数料がなく、高単価で魅力的な案件が豊富

一般事業会社

 

国内人材紹介

 

内容

 

特徴

顧客企業

エンワールド・ジャパン

人材紹介

日本国内に営業・サービス・製造などの拠点を設けている

外資系企業及びグローバルな展開を行っている日系企業がクライアント。グローバル人材の中間管理職~

エグゼクティブレベルの案件を取扱う

外資系企業

日系企業

グローバル人材の紹介領域において、国内トップクラスの

シェア

エン エージェント

人材紹介

エン・ジャパンが持つ求職者データベース及び企業顧客と

取引実績を活用した人材紹介サービス。

日系企業

 

 

海外事業

 

内容

 

特徴

顧客企業

NEW ERA

インド

人材紹介

インドで事業を行う現地企業及びグローバル

企業がクライアント

現地企業

グローバル企業

高年収層の案件を中心に取り扱っており、IT

関連に強み

Future Focus Infotech

IT人材派遣

IT派遣で20年の実績があり、代表的なIT

企業を数多く顧客に持つ

現地企業

グローバル企業

 

AIやIoTなど先端技術への投資・教育に力を

入れている

米国やUAEなど、インド以外からのオフショア

開発も受託

Navigos Search

ベトナム

人材紹介

ベトナムにおいてNo.1の人材紹介

現地企業

グローバル企業

日系企業

現地企業・グローバル企業に対し、管理職

レベルの人材を紹介。日系企業も強化

VietnamWorks

求人サイト

ベトナムにおいてNo.1の求人サイト

現地企業

グローバル企業

日系企業

主に現地の人材と現地企業・グローバル企業が顧客対象。日系企業も強化

英才網聯(北京)科技有限公司

中国

求人サイト

 

2004年に設立。建築・不動産領域に強みを

もつ求人サイトを運営

近年では建築・不動産以外の領域も強化

現地企業

グローバル企業

 

 

HR-Tech_募集・採用事業募

 

内容

 

特徴

顧客企業

engage

採用・入社後の活躍を目的としたデジタルプラットフォーム

フリーミアムモデルの採用支援ツール

一般事業会社

高クオリティな企業の採用ホームページ、求人募集を簡単かつスピーディーに作成可能

作成した求人は自動で「indeed」や「googleしごと検索」等に連携

有料プランの利用により、より多くの応募獲得を顧客

企業に提供し、採用強化をサポート

適性テストやリテンション対策ツール等、関連サービスもengage上に搭載等

HR-Tech_ATS・テスト事業(主要サービス)

ZEKU

株式会社ゼクウ

採用管理システム

業務管理システム

 

求人情報、面接者、応募対応、効果測定などの各種管理を一元化

採用後のスタッフや求人募集案件を一元管理

人材派遣会社

一般事業会社

3Eテスト

活躍できる人材を発見する、見極める適性テスト

学歴や役職などの肩書では判断が難しい知的能力・

考え方・価値観などを検査

一般事業会社

短時間、スマホ等のオンラインで受講可能

企業が求める人材の発見とミスマッチを防止

ASHIATO

入社後活躍までを見据えたリファレンスレポートサービス

 

 

約15万社の採用支援実績・ノウハウをもとに、独自の

アンケートを実施し、候補者の活躍ぶりをヒアリング。

選考に活用できる面接アドバイスをレポート

オンラインを中心としたサービスにより、スピーディーなレポートを実現。導入しやすい価格で提供

一般事業会社

 

HR-Tech_入社後フォロー・組織活性化事業(主要サービス)

en-college

社員向け

オンライン研修サービス

 

新人社員から経営層向けまで400以上の講座を提供

するオンライン研修サービス

派遣会社のスタッフ教育として、「派遣スタッフ版

エンカレッジオンライン」も提供

一般事業会社

人材派遣会社

HR OnBoard

リテンション対策ツール

「HR OnBoard」の開発・販売

 

 

入社後の離職リスクを可視化するオンラインアンケートツール

月1回、対象者へのアンケートにより離職リスクを簡単に可視化 離職防止への素早い行動が可能に

一般事業会社

 

国内その他事業・子会社事業

iroots

新卒学生向け

スカウトサイト

新卒学生向けの逆求人型就活スカウトサービス

プロフィールや適性診断に基づき、企業が直接新卒学生にスカウトすることができるサービス

一般事業会社

エン 社長候補

CEO/COO候補求人に特化したオンラインエージェント

 

一定以上の待遇とポジションが保証されたCEO/COO

候補求人のみを厳選

選考~入社後1年まで担当コンサルタントがサポート

一般事業会社

pasture

フリーランスマネジメントサービス

 

フリーランスへの発注、進捗、請求を一元管理できる

クラウドサービス

受発注情報を全てデジタル化、CRMや会計ソフトなど他Webサービスとの連携も

一般事業会社

O.W.L.S

Webサイト及びアプリ

ケーションのデザイン・開発受託

UI×UXグロース事業を展開。デザインだけではなく、

ユーザーがサイトやアプリを通じて得る適切な体験までを設計・コンサルティングの上でサービスを提供

一般事業会社

 

その他新規事業  ※非連結子会社

 

内容

 

特徴

顧客企業

Insight Tech

マーケティングリサーチ

AIを活用したデータ解析

消費者から買い取った「不満」をDB化~解析し、

商品開発に役立つ商品として企業へ販売

一般事業会社

高度なデータ解析技術を元に企業が保有するデータを解析。課題解決のソリューション提供

エン婚活エージェント

オンライン

婚活支援サービス

「結婚後の幸せ」をゴールとした新しいコンセプトの

婚活サービス

一般消費者

(同社決算説明資料より)
採用事業のビジネスモデル

(同社統合報告書2020より)

 

 

売上計上の特性

(同社決算説明資料を参考にインベストメントブリッジ作成)

 

同社サービスの売上高は、国内求人サイトのエン転職および派遣会社向け求人サイトは掲載課金型が主体の収益モデル、人材紹介会社向け求人サイトは成功報酬型が主体の収益モデルという特性を有している。22年3月期より掲載課金型の求人広告は売上計上のタイミングを広告掲載時からサービスの役務提供期間に応じた計上に変更している(*1)。成功報酬型は、実際の受注活動および成約から売上高の計上タイミングが2~4ヶ月程度遅れる傾向にある(同社サービス経由の候補人材が新たな会社に入社した時点で売上高を計上するため)。また、海外子会社の業績は、3ヶ月遅れて業績へ取り込まれる。

 

(*1)新収益認識基準の内容、およびその他の変更による影響

 

(同社決算説明資料より)

 

 

同社の強み

人材・企業DBとその活用力

・1,000万名を超える人材データベースと15万社超との取引実績。

・「人」「企業」の両面で充実したデータベースの保有に加え、その活用力にも強み。

・文章解析AIなどテクノロジーの力を駆使し、精度の高いマッチングを効率的に実現。

・DX 関連事業などの新事業に、既存の営業網を活用することも可能。

HR×Web領域の知見と開発

・1995年に国内初の求人サイトを立ち上げて以来、Web領域における知見を蓄積。

・サイト構築・運用やWebマーケティングなど、デジタル活用に強み。

・近年ではAIなどの活用も強化。

・入社後の活躍まで実現するHR領域のノウハウと掛け合わせることで、競合優位性のあ

る独自のプロダクトを開発。(HR OnBoard、engage、ASHIATOなど新サービスを継続的に

リリース)。

変化に即応できる組織力

・新型コロナウイルス拡大の初期段階で在宅勤務に移行。

・リモートを基本とし、オフィスを大幅に縮小。

・訪問ではなくリモートで営業活動を行なう「インサイドセールス」を先駆的に実践していた

素地もあり、生産性に影響はなし。

・書類を介していた手続きも大半を電子化。

主観正義性と収益性の両立

・主観正義性とは「世の中のあるべき姿を独自に考え、その実現に尽力する」姿勢を指す

同社独自の考え方で、HR 以外も含めた全事業に共通する考え方。

・収益性のみに偏ることなく、世の中をより良く変えていくスタンスが独自性と信頼に直結。

・この結果、運営サービスはオリコン顧客満足度®調査など外部調査で高評価を獲得。

 

海外進出の状況
同社は、2006年に求人情報サイトを運営する中国企業「英才網聯」に出資を行なって以来、アジアを中心に海外展開を進めており、現在は特に著しい経済成長が見込まれるベトナムとインドに注力している。ベトナムでは、国内の求人サイトおよび人材紹介事業で圧倒的なシェアを有する「Navigos Group」を2013年4月に子会社化。国内No.1のHR 企業として成長を続けている。今後は、更なる需要拡大が見込まれる管理職クラス向けのサービスや教育事業も強化し、マーケットへの影響力をより高めていく計画である。また、インドでは、2019年にインドの「Future Focus Infotech Pvt.Ltd.」を子会社化。IT エンジニア人材派遣において20年の実績があり、3,000名を超えるエンジニアを有するインド国内で大きなシェアを持つ企業。今後も高い需要と成長が見込まれる「IT領域」を軸に事業拡大を進める方針である。

 

(同社統合報告書2020より)

 

ESGの取り組み状況
同社は、設立以来「ビジネスを通じた社会課題の解決」に取り組んでいる。慈善・文化支援活動ではなく、影響力と継続性を兼ね備える「本業」の中で、業界、ひいては社会全体をより良く変革していくとの信念を貫いてきた。メイン事業のHRビジネスは雇用創出・生産性向上・仕事人生の充実などに通じる、極めて社会性の高い領域であり、真摯に本業と向き合うことが最大の社会貢献だとの考えのもと事業を推進している。最も大切にしているのは、本業において「主観正義」を貫くことであり、まだ社会的に問題とされていないことでも、独自の問題意識をもって解決に取り組んである。そのため、むやみに転職を煽るのではなく、「入社後活躍の実現」まで徹底的にこだわった就転職支援サービスを提供することで、業界の変革を促してきた。

 

【SDGsと具体的な取り組み】
同社は、国連で採択された SDGs(持続可能な開発目標)に関連した多数の取組を実施している。特に「働きがいも経済成長も」「質の高い教育をみんなに」の2つは、同社の事業との関連性が非常に強い項目である。

SDGsの取り組み

社会貢献の具体例

SDGs「17の目標」

「オネストリクルーティング」の普及を通じた入社後ギャップ低減

入社後のギャップを低減するため、求人メディアや自社HP等で企業が「正直な情報発信」を徹底する採用コンセプト「オネストリクルーティング」を提唱。企業向けの普及に取り組み、離職率の低下や活躍度向上に貢献している。

8 働きがいも経済成長も

仕事探しの新しい軸を提案する「働きがい検索」の開発・実装

「どんな人に」「何を提供することで」貢献する仕事なのか、という軸で求人検索ができる「働きがい検索」機能を開発・実装。職種、勤務地などによる従来の求人検索では見つけられない、新しい可能性の発見を促進。

8 働きがいも経済成長も

「情報の非対称性」解消に向けた口コミプラットフォーム等の運営

国内最大級となる企業口コミプラットフォーム「en Lighthouse」の運営や、無料で採用HP作成や求人公開ができる「engage」の提供を通じて、職場に関する情報をできるだけオープンにし、求職者との情報格差を是正している。

8 働きがいも経済成長も

10 人や国の不平等をなくそう

能力や性格・価値観を可視化し活躍に繋げる適性テストの提供

採用するべき「活躍人材」の定義や選考における見極め、さらに配置転換の検討やマネジメントにも役立つ独自の適性テストを提供。知的能力だけでなく性格・価値観まで可視化し、入社後の活躍を支援している。

8 働きがいも経済成長も

離職予防や活躍促進に役立つ入社後フォローツールの提供

毎月のアンケートで入社後の様子をヒアリングし、離職リスクを可視化できるフォローツール「HR OnBoard」を提供。同社サービスを通じて採用を行なった企業に対して無償で提供し、定着・活躍を支援している。

8 働きがいも経済成長も

エージェントサービス利用後1年間の入社後フォロー実施

エン エージェントを通じて入社が決定した求職者には、専任のフォローチームが入社後1年間の活躍・定着を無料でサポート。わずかな不安も気軽に相談できる体制を整え、入社後の定着・活躍を支援している。

8 働きがいも経済成長も

テクニカルスキルに留まらない社員向けeラーニングの提供

いつでも、どこからでも受講できるオンライン社員教育サービス「エンカレッジオンライン」は、テクニカルスキルだけでなく、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルまで学習可能。本質的な力を身につける機会を提供している。

4 質の高い教育をみんなに

採用を通じて社会課題の解決に挑む「採用支援プロジェクト」

社会的意義の大きい採用を全社横断で支援する一大プロジェクト。中央省庁の幹部候補職員、地方公共団体の副市長、NPO団体の職員、ドローン活用に携わるエンジニアなど、様々な採用を支援し、社会課題の解決に貢献している。

8 働きがいも経済成長も

9 産業と技術革新の基盤を

  つくろう

ポテンシャルを活かしきれていない「埋蔵人材」の再配置&活性化

優秀で大きなポテンシャルがあるのに、職場で十分なチャンスが得られていない。こうした「埋蔵人材」に活躍の場を提供し、力を最大限に発揮してもらうための支援を「AMBI」や「ミドルの転職」などを中心に行なっている。

8 働きがいも経済成長も

9 産業と技術革新の基盤を

  つくろう

「仕事人生の充実」を実現する多様な働き方の推進

あらゆる人が、各々の形で「充実感のある仕事人生」を送れるように。時間や場所などの制約がある方もベストな働き方を選べるよう、派遣・アルバイト・フリーランス・時短勤務・テレワークなど多様な選択肢を開拓・提供している。

1 貧困をなくそう

5 ジェンダー平等を実現しよう

8 働きがいも経済成長も

10 人や国の不平等をなくそう

正社員としての就業を支援する、女性向け求人メディアの運営

正社員、または紹介予定派遣の求人を集めた女性向け求人サイト「ウィメンズワーク」を運営。ライフイベントが落ち着いた後の正社員復帰をはじめ、それぞれの状況・希望に合わせた多様なキャリアの実現を支援している。

5 ジェンダー平等を実現しよう

8 働きがいも経済成長も

女性活躍推進プロジェクト

「WOMenLABO」

「世界で一番、女性が活躍する会社」を目指すプロジェクト。テレワークなど多様な働き方の制度づくり、初めての管理職女性のためのメンター制度づくりなど多様な取り組みを推進。ブログを通じて社外にも知見を発信している。

5 ジェンダー平等を実現しよう

8 働きがいも経済成長も

「入社後活躍研究所」による

調査・研究レポート公開

入社後活躍研究所は、より多くの方の仕事人生の充実と、企業の業績向上に貢献することを目的とした研究所。蓄積してきた事例やデータを踏まえ、「入社後活躍」に関する情報発信や調査・研究・提言を行なっている。

8 働きがいも経済成長も

不満インサイトデータ×AIによる企業のイノベーション支援

グループ企業であるInsight Techは、AIによる文章解析技術を用いて、企業の新商品開発やマーケティングプロセスを支援。「不満買取センター」等で集めた膨大な不満インサイトデータを解析し、潜在ニーズを可視化することで、企業のイノベーションを促している。

9 産業と技術革新の基盤を

  つくろう

(同社統合報告書2020を参考に当社で作成)

 

【ダイバーシティ】
同社は、画一的な視点や従来からの固定観念にとらわれないイノベーティブな事業創造のために、「多様な人材の活躍」が必要不可欠であると考えており、従来から注力している「女性活躍推進」に加え、海外人材の採用、既存社員のキャリアパス多様化、LGBTフレンドリーな制度整備、障害者雇用の促進など様々な施策を通じ、ダイバーシティ&インクルージョン推進している。◆女性活躍推進プロジェクト

WOMenLABO

同社を世界で一番、女性が活躍する会社にする」ために生まれた、女性主導の社内プロジェクト。意欲ある女性が、結婚・出産を迎えても、仕事を通して心おきなく成長を続けられる。そんな職場をつくるため、活動を続けている。

https://corp.en-japan.com/womenlabo/

 

◆その他のダイバーシティ&インクルージョンの主な取り組み

女性活躍推進

スマートグロース制度、復職ママセミナー

多彩なキャリアパス

複数設計のコース設計(マネージャー/ハイプレーヤー/イノベーター)、チャレンジ管理職制度、社内公募制度

グローバル

ボーダレスな人材登用

LGBT

同性パートナーシップ制度、「Tokyo Rainbow Pride」参加

障害者雇用

特例子会社の設置

 

【ガバナンス】
同社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えている。そのために、同社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、グループの健全な成長のため、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り組んでいる。
取締役会を取締役の職務の執行を監督する機関と位置付け、毎月1回開催。また、必要に応じ臨時の取締役会を随時開催し、職務執行状況を監視している。取締役会は、各事業部門及び会社全体の業績の進捗状況を監督するとともに、事業運営における重要事項を審議し対応策を決定している。また、同社は監査役会制度を採用しており、監査役は監査役会において定められた監査の方針及び業務分担に従い、法令及び定款に定められた事項ならびに重要な監査業務について協議するとともに、監査体制の充実を図っている。更に、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させるために、取締役会がどのように貢献しているかを検証し、課題を抽出し、改善を図る目的で、2020年より、取締役会自身による取締役会全体の実効性についての分析・評価を開始し、その結果の概要を開示することとした。なお、エン・ジャパン単体(2021年9月末現在)で、役員に占める社外取締役比率が37.5%、女性取締役比率も25%となっている。

 

 

2.中期経営計画(20/3期~22/3期)

同社は、2019年5月14日に中期経営計画(20/3期~22/3期)を公表していた。中期経営計画の基本方針は、①国内求人サイトは、売上高拡大重視から安定的な利益成長を重視、②国内人材紹介は、売上高成長・シェア向上による規模の拡大、③海外事業は、ベトナム・インドにリソースを集中、Tech領域の強化、④HR-Techは、積極的な投資を行い、高収益モデルを確立。最終年度である22/3期に、売上高850億円(19/3期比74%増)、営業利益230億円(19/3期比97%増)を目指すという数値目標であった。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を合理的に算定することが困難との判断のもと、2020年5月13日に中期経営計画の取り下げを行った。なお、中期経営計画の基本戦略方針に大きな変更はなく、2022年5月に新たな中期経営計画の公表を予定している。

 

 

(同社決算説明資料より)

 

 

3.2022年3月期第2四半期決算

(1)2022年3月期第2四半期連結業績

 

21/3期

第2四半期

構成比

22/3期

第2四半期

構成比

前年同期比

売上高

20,650

100.0%

25,044

100.0%

+21.3%

売上総利益

16,264

78.8%

19,968

79.7%

+22.8%

販管費

13,347

64.6%

15,228

60.8%

+14.1%

営業利益

2,917

14.1%

4,740

18.9%

+62.5%

経常利益

2,995

14.5%

4,810

19.2%

+60.6%

親会社に株主に帰属する

四半期純利益

1,549

7.5%

3,240

12.9%

+109.2%

(単位:百万円)
※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

 

売上高は前年同期比21.3%増収、営業利益は同62.5%増益
売上高は前年同期比21.3%増の250億44百万円。正社員の採用需要は、引き続き堅調に回復を続ける中、ハイクラス領域はコロナ前を超える売上水準へ回復した。国内求人サイトの売上高は、前年同期比34.6%増の132億48百万円となった。主力のエン転職で大口企業を中心に採用強化の動きが強まった他、ハイクラス領域の採用需要増加が寄与したミドルの転職や若手ハイクラス層の採用需要増加が寄与したAMBIが売上高の増加に寄与した。国内人材紹介の売上高は、前年同期比1.6%減の49億36百万円となった。決定単価が上昇したものの、決定数が減少したことによりエン エージェントで売上高が前年同期を下回った。海外事業の売上高は、前年同期比15.4%増の48億5百万円となった。アメリカのIT需要が引き続き活況となりインドのIT派遣事業が売上高の回復を牽引した。その他、HR-Techは、売上高が前年同期比239.2%増の17億47百万円へ拡大した。人事・採用プラットフォーム「engage」は、有料化への促進が奏功し、売上高が会社計画を上回り順調に拡大した。
利益面では、広告宣伝費・販売促進費や新収益認識基準の影響により支払手数料が増加したものの、人件費や業務委委託費など減少し、総費用は202億85百万円と前年同期比14.5%の増加にとどまった。需要回復を見据えた広告宣伝投資を積極的に実施したものの、売上高の増加により営業利益は前年同期比62.5%増の47億40百万円と大幅に増加した。売上総利益率は同0.9ポイント上昇し、売上高対販管費比率は同3.8ポイント低下した。その結果、売上高営業利益率は18.9%と前年同期比4.8ポイントの大幅な上昇となった。その他、前年同期に計上した、連結子会社ののれんとオフィス解約の減損損失4億6百万円が今四半期は発生しなかったことにより親会社株主に帰属する四半期純利益の増益率が大きくなった。売上高と営業利益はともに全てのセグメントで計画を上回った。なお、新収益認識基準の影響により、売上高は8億79百万円増加し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ2億88百万円減少している。

 

 

売上原価の主な費用

22/3期第2四半期(7-9月期)の売上原価は、前年同期比で32.4%増加した。主にIT派遣のFFI社(インド)で売上高が増加したことにより、業務委託関連の費用が増加した。

 

 

販管費の主な費用

22/3期第2四半期(7-9期)の販管費は、前年同期比で20.9%増加した。国内求人サイトおいて広告宣伝費が増加した。

 

(2)セグメント別動向

国内求人サイト【エン転職、ミドルの転職、AMBI、エン派遣、エンバイト、キャリアバイト、Brocante、その他関連商品等】

 

21/3期2Q 

(2020.4~2020.9)

22/3期2Q実績

(2021.4~2021.9)

前年同期比

 

(百万円)

利益率

(百万円)

利益率

増減額(百万円)

増減率

売上高

9,839

13,248

+3,409

+34.6%

営業利益

3,384

34.4%

3,690

27.9%

+306

+9.0%

【第2四半期(4-9月)の状況】
エン転職は大口企業を中心に採用強化の動きが強まった。コロナ禍の影響を強く受けた業種は、想定を若干下回ったものの回復基調となった。また、ミドルの転職はハイクラス領域の採用需要がコロナ前を上回り、AMBIは若手ハイクラス層の需要が増加し高成長となった。その他、エン派遣は事務系派遣において回復時期が想定より遅れたものの来期に向け派遣会社の動きが活発化し、エンバイトは飲食・流通等で回復の兆しがみられた。こうした環境下、需要回復を見据えた追加投資を行い、第2四半期(7-9月期)では減益も上期では増益となった。

 

国内人材紹介【エンワールド・ジャパン、エン エージェント、 その他関連商品販売等】

 

21/3期2Q 

(2020.4~2020.9)

22/3期2Q実績

(2021.4~2021.9)

前年同期比

 

(百万円)

利益率

(百万円)

利益率

増減額(百万円)

増減率

売上高

5,018

4,936

-82

-1.6%

営業利益

408

8.1%

752

15.2%

+344

+84.3%

 

【第2四半期(4-9月)の状況】
エン エージェントは決定単価が上昇したものの、決定数の減少により売上高が前年を下回った。 未経験者の採用ニーズは一部業種で回復傾向となる中、需要の強い業種に注力した。EWJはハイクラス領域において、主力の紹介事業が決定人数の増加により伸長、活況な市況に合わせ人員を強化した。こうした環境下、EWJの売上回復と生産性の向上により、上期の利益は大幅に回復した。

 

海外事業【ベトナム、インド、中国(求人サイト、人材紹介、IT技術者派遣)】

 

21/3期2Q 

(2020.4~2020.9)

22/3期2Q実績

(2021.4~2021.9)

前年同期比

 

(百万円)

利益率

(百万円)

利益率

増減額(百万円)

増減率

売上高

4,162

4,805

+643

+15.4%

営業利益

185

4.4%

491

10.2%

+306

+165.4%

 

【第2四半期(4-9月)の状況】
海外子会社の業績は、3ヶ月遅れて取り込まれた数値となっている。インドはアメリカのIT需要が引き続き活況に推移し、IT派遣事業が売上の回復を牽引した。派遣スタッフは在宅勤務で業務を行い、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽微であった。ベトナムは企業の採用需要が引き続き好調に推移する中、売上増加とコスト抑制により、営業利益が大幅に回復した。
一方、第3四半期以降は、ベトナム国内のロックダウンの影響により需要回復が一時的にスローダウンしている。

 

国内その他事業・子会社【教育評価商品、新卒採用商品、アウルス、 新規事業開発他】

 

21/3期2Q 

(2020.4~2020.9)

22/3期2Q実績

(2021.4~2021.9)

前年同期比

(百万円)

利益率

(百万円)

利益率

増減額(百万円)

増減率

売上高

1,319

498

-821

-62.2%

営業利益

-27

-2.0%

-102

-20.5%

-75

 

【第2四半期(4-9月)の状況】
セグメント再編、子会社の連結除外の影響を除く、セグメント全体では増収・赤字幅縮小となった。SaaS型のフリーランス管理システムの「Pasture」は、案件を順調に受注し拡大し伸長した。

HR-Tech【engage、 ATS・テスト事業⇒ ㈱ゼクウ、3Eテスト、ASHIATO、
入社後フォロー・組織活性化事業⇒ en-college(エンカレッジ)、HR OnBoard】

 

21/3期2Q 

(2020.4~2020.9)

22/3期2Q実績

(2021.4~2021.9)

前年同期比

(百万円)

利益率

(百万円)

利益率

増減額(百万円)

増減率

売上高

515

1,747

+1,232

+239.2%

営業利益

-612

-118.8%

258

14.8%

+870

 

【第2四半期(4-9月)の状況】
募集・採用事業(engage)は、売上高が8億10百万円となった。有料化への促進が奏功し、売上高は想定を上回り順調に拡大した。ATS・テスト事業は、売上高が7億51百万円となった。SaaS型応募管理システムを提供するゼクウは、一般事業会社にも拡販し順調に成長した。入社後フォロー・組織活性化事業は、売上高が1億87百万円となった。エンカレッジ、HR OnBoardなどのSaaS型サービスの積み上げにより伸長した。こうした中、 engageの売上の伸びと営業の効率化、セグメントの再編成により、利益は黒字化した。

 

有料化への促進が奏功し、engageの売上高は会社計画を上回った。

 

 

売上高の伸びに加え、営業の生産性改善により第2四半期(7-9月期)のengageのセグメント利益は黒字化した。

 

 

(同社決算説明資料より)
engageの総利用社数は37万社を超え、利用企業数国内No.1の求人サービスとなっている。

 

(3)engageのサービス概要

同社は、engageを通じて質の高い求人を創出し、より多くの「企業」と「求職者」の質の高いマッチングを増やすことを目指している。engageは、利用企業に対し企業採用サイトの作成、求人掲載、応募者管理機能などの採用支援ツールを無料で提供している。利用企業は、プログラミング不要で簡単に自社採用ページを作成することが可能であり、スマホ表示で最適化もなされる。また、正社員・アルバイトなど何件でも無料で求人作成が可能であり、複数の求人検索エンジンに自動連携し、応募を集めることができる。同社は、現在有料プランの利用推進を通じてマネタイズの強化を図っている。企業は有料プランの利用により、様々な求人サービスの有料枠への掲載が可能となる。求人の露出が大幅にアップし、スピーディーな応募の増加・採用確率の向上が期待される。また、応募課金モデルで効果が分かりやすく、低リスクの課金設計となっていることが強みである。
日本に約330万社の法人企業数がある中、engageの利用企業は約37万社(利用率約11%)であり、今後地方および中小企業を中心に拡大余地が大きい。同社では、正社員転職市場の他、アルバイト・パートタイム市場等もターゲットとしており、engageには広義で1兆円を超える市場規模があると想定している。

 

(同社決算説明資料より)

 

(同社決算説明資料より)

 

(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

 

21年3月

21年9月

 

21年3月

21年9月

現預金

26,374

29,570

仕入債務

434

671

売上債権

4,347

4,764

未払法人税等

955

1,678

有価証券

2,031

2,000

流動負債

8,260

11,457

流動資産

33,724

37,002

固定負債

1,527

1,662

有形固定資産

621

641

負債

9,788

13,119

無形固定資産

6,999

7,032

純資産

36,856

37,562

投資その他

5,299

6,006

負債・純資産合計

46,644

50,682

固定資産

12,920

13,679

有利子負債合計

0

0

(単位:百万円)
※ 有利子負債=借入金(リース債務含まず)

 

21/9月末の総資産は前期末比40億38百万増加の480億36百万円。資産サイドでは、現預金や売上債権や新収益基準の影響による繰延税金資産等が、負債・純資産サイドでは、受注の増加に伴う前受金や広告宣伝費の増加に伴う未払金の増加等が主な増加要因となった。総資産の約73%を流動資産が占める等、資産の流動性が高い。自己資本比率も73.1%と、高水準を維持している。

 

キャッシュ・フロー

 

21/3期第2四半期

22/3期第2四半期

前期比

営業キャッシュ・フロー

1,873

5,881

+4,008

+214.0%

投資キャッシュ・フロー

-1,410

-1,072

+338

フリー・キャッシュ・フロー

463

4,809

+4,346

+938.7%

財務キャッシュ・フロー

-4,958

-1,812

+3,146

現金及び現金同等物の四半期末残高

24,118

29,597

+5,479

+22.7%

(単位:百万円)

 

CFの面から見ると、税金等調整前四半期純利益や未払金や前受金の増加などにより営業CFのプラス幅が拡大した。また、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出の減少などにより投資CFのマイナス幅が縮小したことにより、フリーCFのプラス幅が拡大した。加えて、自己株式の取得や配当金の支払額が減少したことなどにより財務CFのマイナス幅も縮小した。以上により、四半期末のキャッシュ・ポジションは、前年同期比で22.7%増加した。

 

(5)投資実績(2019年4月以降の累積)

総額約36.2億円のM&A及び出資を実施
同社は、国内外のIT・デジタル領域やニッチ領域に強みを持つ人材関連を中心に投資を行う方針を掲げており、2019年4月~2021年9月までに累積で約36.2億円のM&Aと出資を実施した。

 

M&A

14.5億円

◆ブロカント社:国内最大級のITフリーランス向け案件情報サイト

「FREELANCE START」を運営)

◆アウルス社:UI/UX を重視したWebサイト・アプリの開発事業

(2回目の取得により完全子会社化)      など

出資

21.6億円

◆オンリーストーリー社:Sales Tech 経営者マッチングプラットフォーム運営

◆One capital、X-Tech2号ファンドを始めとする、国内外のテクノロジー関連・DX事業推進に関連したファンドへの出資

*自己株式による取得:ブロカント社は約5.9億円、アウル社約2.8億円

 

 

4.2022年3月期業績予想

(1)2022年3月期連結業績

 

21/3期

構成比

22/3期 予想

構成比

前期比

売上高

42,725

100.0%

51,000

100.0%

+19.4%

売上総利益

34,159

80.0%

41,223

80.8%

+20.7%

販管費

26,387

61.8%

31,223

61.2%

+18.3%

営業利益

7,771

18.2%

10,000

19.6%

+28.7%

経常利益

7,939

18.6%

9,999

19.6%

+25.9%

親会社株主に帰属する当期純利益

3,502

8.2%

6,842

13.4%

+95.4%

(単位:百万円)

 

22/3期連結累計期間の業績予想は、前期比19.4%増収、同28.7%営業増益
第2四半期が終わり、22/3期の会社計画は、売上高が前期比19.4%増の510億円、営業利益が同28.7%増の100億円の予想から修正なし。
売上高面は、国内において上期に新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、下期に経済活動や採用活動への影響が大きかった業界の採用活動の回復傾向が強まるとの前提のもと、ハイクラス・即戦力正社員の採用の回復が始まり、続いてポテンシャル・未経験正社員の採用が回復し、その後派遣スタッフ採用が回復する見通しを持っている。こうした環境下、主に営業生産性の改善に努め前期に大きく減少した売上高の回復を目指す方針である。
費用面は、広告宣伝費を市場回復に合わせて積極的に投入し、求職者の獲得及びサービス認知度の向上を図る他、外注費等の変動コストも状況に応じて投下する予定である。その他、人員は新卒に加えて、中途採用も行うものの、過度な増員は行わない方針である。業務アウトソース等の活用を再開し、フレキシブルな体制を維持するとともに、コロナ禍で活用が進んだ、オンライン商談やMAツール等の利用を促進し効率性を高める。売上原価が前期比14.2%増加するものの、売上高総利益率は前期比0.8ポイント上昇の80.8%を予定。また、販管費が同18.3%増加するものの、売上高対販管費比率は同0.6ポイント低下の61.2%を計画している。広告宣伝・販促費は85億32百万円と前期から29億58百万円(前期比53.1%増)増加する見込みである。この結果、売上高営業利益率は19.6%と前期比で1.5ポイント上昇する予想である。engageが黒字転換する他、売上高と営業利益は、コロナ前の20/3期の約9割の水準まで回復する見込みである。なお、新収益認識基準適用による今期への影響は、旧基準比売上高が20億円程度増加するものの、費用も同額程度増加する見込みであり利益への影響は軽微である。
1株当たりの配当も、前期末から35.4円増配の72.5円の予定を据え置き。同社の配当還元方針である配当性向50%を維持する方針である。

 

22/3期おける上期実績と下期計画の比較

 

2022年3月期 上期実績

2022年3月期 下期計画

増減

増減率

売上高

25,044

25,956

912

+3.6%

総費用

20,303

20,696

393

+1.9%

営業利益

4,740

5,260

520

+11.0%

(単位:百万円)

 

下期の会社計画は、売上高が上期比3.6%増、営業利益が同11.0%増となっている。

 

管理会計ベースの22/3期のセグメント別売上高・営業利益(会社計画)

 

20/3期

21/3期

22/3期計画

増減

増減率

国内求人サイト

売上高

321.2

217.7

279.4

+61.7

+28.3%

営業利益

117.3

83.5

84.5

+1.1

+1.3%

営業利益率

36.5%

38.3%

30.2%

-8.1P

国内人材紹介

売上高

118.7

93.9

100.0

+6.2

+6.6%

営業利益

14.2

5.2

9.8

+4.6

+89.6%

営業利益率

12.0%

5.5%

9.8%

+4.3P

海外事業

売上高

107.4

80.1

87.7

+7.6

+9.5%

営業利益

9.1

5.5

7.0

+1.5

+27.0%

営業利益率

8.5%

6.9%

8.0%

+1.1P

HR-Tech

売上高

4.7

12.2

34.7

+22.6

+185.6%

営業利益

-19.4

-9.4

7.0

+16.4

営業利益率

-412.8%

-77.1%

20.2%

+97.3P

その他事業・子会社

売上高

21.0

26.9

10.4

-16.5

-61.4%

営業利益

-2.0

0.7

-2.8

-3.5

営業利益率

-9.5%

2.5%

-26.9%

-29.4P

全社調整

売上高

-4.8

-3.5

-2.2

+1.3

営業利益

-9.2

-7.7

-5.5

+2.2

連結

売上高

568.4

427.2

510.0

+82.8

+19.4%

営業利益

110.0

77.7

100.0

+22.3

+28.7%

営業利益率

19.4%

18.2%

19.6%

+1.4P

(単位:億円

 

国内求人サイトは、前期広告宣伝を大きく絞り、利益率は一時的に上昇。市況回復を見据えて今期に積極投資を実施する予定である。派遣サイトは、性質上市況の戻りが遅くなる。国内人材紹介は、固定費比率が高く、前期に大幅減益となったものの、今期は売上高の回復に伴い利益が改善する見込み。海外事業は、前期のコスト見直しの実施や赤字子会社の撤退等が寄与し、利益率が改善する予定である。HR-Techは、セグメント構成変更による売上高と利益の増加に加えて、engageも黒字化する効果が大きい。なお、旧セグメント基準では前期比30%増収となる見込み。その他事業・子会社は、HR-Tech等へのセグメント移動により、売上高と利益が減少する。新規事業開発コストにより赤字計画となっているものの、前期比では新規事業開発の赤字が縮小する予定である。

 

21/3期の費用計画

 

21/3期

22/3期計画

増減

増減率

原価

85.6

97.7

+12.1

+14%

販管人件費

129.7

126.3

-3.4

-2%

広宣販管費

55.7

85.3

+29.5

+53%

その他販管費

78.4

100.6

+22.1

+28%

総費用

349.5

410.0

+60.5

+17%

(単位:億円

 

売上原価の増加は、IT派遣のインドFFI社の売上回復に伴う人件費の増加によるもの。販管人件費の減少は、エン・ジャパンの増加を子会社の報酬体系適正化に伴う減少が上回る効果。広告宣伝費の増加は、オンライン/オフラインともに市況回復に合わせ積極投下する影響。その他の販管費の増加は、新収益認識基準適用に伴う代理店販売手数料の計上等が影響する。

(2)株主還元方針

同社は、2020年3月期より、財務の健全性を担保した上で、株主価値向上に資する投資及び株主還元を行うとした株主還元方針を定めている。
具体的な施策は、以下の通りである。
◆配当性向50%
◆総額200億円をM&A・出資を中心とした成長投資に使用
◆M&A及び出資を優先とし、投資状況(可能性)を勘案した上で、必要に応じて自社株買いを実施
22/3期は、前期と比べ1株当たり35.4円増配の72.5円を計画しているものの、今後業績が上振れとなれば配当予想が見直される可能性が高い。

 

(3)今後の方針

国内採用市場の見通し
同社は、短期的には国内採用市場が下期から来期にかけてコロナ前の2019年の水準に戻ると想定している。また、雇用形態、業種や年収帯により差はあるものの、構造的な人手不足が需要を下支えし、求職者の転職志向もコロナ禍を経て高まり、流動化が一段と進むとの見通しを持っている。また、人材ニーズはナレッジワーク領域(高度な、専門職・企画職・管理職等)とマニュワルワーク領域(流通小売業やサービス業におけるフロント業務等)に二極化し中間領域が減少するため、今後ナレッジワーク領域とマニュアルワーク領域のそれぞれに特化したサービスの提供が必要と考えている。更に、日本は例外的に紙媒体を中心とする旧来型のサービスが残っていたものの、今後の採用手法はインターネットを活用したテックシフトが加速すると見込んでいる。

 

中期方針と来期の考え方
今後予想される国内採用市場における採用手法のパラダイムシフトに対し、同社は自らが先行者となり、変化を起こしていく必要があると考えている。具体的には、ナレッジワーク領域において、ミドルの転職とAMBIへの投資を強化し、マニュアルワーク領域において、engageへの投資を強化する。長期目線に立ち、まず売上成長を優先し、その後大きな利益の獲得を目指す。
また、来期の営業利益については、コロナ前の営業利益である約110億にコロナ前のengageの赤字解消による効果約20億を加えた水準が基準となるものの、中期での高成長に向けた積極的な投資を行う予定であり、短期での利益は追わない考えである。なお、中期の業績イメージにつては、来年5月に発表予定の中期経営計画にて詳細が示される見込みである。

 

 

5.今後の注目点

回復傾向が続いている国内採用市場であるが、緊急事態宣言も解除となり、経済活動の正常化にともない今後採用需要が一段と強まってくることが予想される。こうした中、同社の下期会社計画は売上高と営業利益ともに上期実績から若干の増加予想となっている。これは、市場回復に合わせ広告宣伝費を積極的に投入することが影響するものである。先行投資負担の増加により利益成長が抑制されるのは致し方ないものの、上期対比で売上高が微増となっているのは違和感が強い。積極的な広告宣伝費の投入が、どれ位のインパクトを伴ってミドルの転職やAMBIなどの国内求人サイトの売上高拡大に結び付くのかその費用対効果が注目される。また、現在注力しているengageは、有料化への促進が奏功し、売上高が会社計画を上回り順調に拡大していることが確認された。有料応募への新たな送客エンジンとして期待される「エンゲージ」が有料求人数の増加へ結び付き、engageの売上高拡大へ貢献したものと推測される。更に、今期黒字転換を計画している営業利益においても第2四半期(7-9月期)に黒字化を達成した。損益分岐点を超え、今後収益性の更なる改善が期待される。今期の黒字化へ向けどれ位の貯金を作れるのか、続く第3四半期のengageの業績動向が注目される。
加えて、同社では今後予想されるナレッジワーク領域(高度な、専門職・企画職・管理職等)とマニュワルワーク領域(流通小売業やサービス業におけるフロント業務等)への人材ニーズの二極化に対応し、中期的な視点に立ち採用手法のテックシフトを加速する方針である。具体的には、ナレッジワーク領域においてミドルの転職とAMBIへ、マニュアルワーク領域においてengageへ積極的な投資を実施する予定である。詳細は来年5月に発表予定の中期経営計画を待つ必要があるが、ミドルの転職とAMBI並びにengageにおいてどのような魅力的なサービスが付加されるのか期待を込めて注目したい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

<組織形態および取締役・監査役の構成>

 

組織形態

監査役設置会社

取締役

8名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日: 2021年11月26日

 

<基本的な考え方>
当社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えております。そのために、当社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、当社グループの健全な成長のため、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り組んでおります。また、役職員の倫理観・誠実さを高めることは、様々なステークホルダーの真の信頼を得るうえで、基本的な前提となると考えております。今後もコンプライアンスに関する教育の徹底等内部管理体制の更なる整備を進め、これを適正に機能させることによって、健全な経営を確保してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく主な開示>
【原則1-4】
上場株式を保有しないことを原則としますが、業務提携その他経営上の合理的な目的に基づき上場株式を保有する場合には、その目的に応じた保有であることを定期的に確認し、中長期的な視点で保有目的にそぐわないと判断した企業の株式については、株価や市場動向等を考慮して売却いたします。政策保有株式に係る議決権行使については個別に中長期的な視点での企業価値向上、株主還元向上につながるかどうか等の視点に立って判断しますが、対象会社の企業価値を毀損するおそれがある議案については特に留意して判断します。

 

【原則1-7】
当社は、関連当事者取引の範囲の把握及び取引を適切に管理するためのフローを明確にするため、「関連当事者取引管理ガイドライン」を制定しております。関連当事者の範囲については、総務部が作成及び年一回更新する「調査票」により把握しており、関連当事者取引が発生する場合には、その重要性によって事前に取締役会による決議もしくは「稟議・申請規程」に基づく決裁を必要としております。実施した関連当事者取引については、管理本部長がその重要性を「関連当事者開示にする会計基準適用指針」に基づき判断したうえで、その概要を有価証券報告書等において開示しております。

 

【補充原則2-4 ①】当社グループでは、画一的な視点や従来からの固定観念にとらわれないイノベーティブな事業創造のために、「多様な人材の活躍」が必要不可欠であると考えています。従来より注力している女性活躍推進に加え、グローバル人材紹介を手掛けるエンワールド・ジャパン株式会社を中心とした海外人材の採用、既存社員のキャリアパス多様化、LGBTフレンドリーな制度整備、障がい者雇用の促進など様々な施策を通じ、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しております。なお、当社では女性役員2名、女性管理職者比率が22%、中途採用者の管理職者比率46%(いずれも2021年10月1日現在)でありますが、「チャレンジ管理職制度」等の施策を通じ、それぞれの管理職者比率を現状より増加させるよう、取り組んでおります。また、当社グループでは外国人役員8名(2021年10月1日現在)の他、複数の外国人管理職者が在職しておりますが、在職者数を現状の維持又はより増加するように取り組んでまいります。

 

【原則2-6】
当社は、企業年金の制度がございません。従いまして、本件に関しまして当社の財政状況に対するリスクが生じることはありません。 将来、導入を検討する場合がございましたら運用に対する十分なスキルを有した人材の配置を検討いたします。

 

【原則3-1】
(ⅰ)当社は、「『人間成長』の実現」として、「『より多くの人が、働くことを自らの成長のステージと捉え、心技一体のプロとして、心物両面で豊かになる』世界をつくる」を基本理念としております。

 

(ⅱ)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方を当社ホームページに記載しております。(ⅲ)当社の役員の報酬等の額は、株主総会で決議された報酬枠の範囲内で支給し、毎月の定期同額給与(基本報酬)によって構成されております。
取締役の報酬に関しては、社外役員を主要な構成員とする任意の指名報酬委員会が、確認・検証を行っており、その答申結果を踏まえ、取締役会により決定しております。
各監査役の報酬に関しては監査役会の協議により決定しております。また、取締役に関しては、基本報酬の他に業績連動報酬(現金賞与)も定めております。
これは、株主の皆様と業績向上によるメリット及び業績下落によるリスクを経営陣が共有する仕組みであり、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高め、持続的な企業価値の上昇を図るインセンティブを有する報酬として位置付けております。なお、中長期的なインセンティブ報酬としての新たな業績連動型株式報酬に関しては、経営状況を総合的に勘案したうえで、2022年を目途に導入する予定となります。
(ⅳ)社内取締役の選任については、当社の経営理念を共創し,その実現に向け,日々注力できていることを前提として,担当分野において高度な専門性を有するのみならず、経営環境の変化に対して迅速、柔軟且つ的確に対応できる効率性の高い経営システムを推進していくにふさわしい人材を指名しております。社外取締役の選任については、当社の経営理念に共感し,経営陣や特定の利害関係者の利益に偏ることなく、客観的な立場から独立性をもって経営を監視することが可能で、且つ幅広い見識をもった人材を指名しております。社外監査役の選任については、経営陣や特定の利害関係者の利益に偏ることなく、会社が社会において果たすべき役割及び責任を認識し、且つ幅広い見識をもった人材を指名しております。社外を含めた取締役の解任については、職務の執行について善管注意義務・忠実義務を適切に果たしていないと認められる場合や当社の持続的な利益成長と企業価値向上に貢献していないと認められる場合等取締役としての資質に疑義が存在する場合は解任を検討することとし、不正または重大な法令違反等があった場合は、解任することとしております。取締役候補の指名に際しては、社外役員を主要な構成員とする任意の指名報酬委員会の意見を踏まえた上で取締役会で検討し、決定しております。また、監査役候補の指名に際しては、社外取締役の意見を踏まえ、且つ監査役会の同意を得た上で代表取締役が提案した内容について検討し、決定しております。
(ⅴ)社内取締役の選任理由は以下の通りです。なお、社外役員の選任理由については有価証券報告書にて開示しております。
・代表取締役会長執行役員 越智 通勝1983年に㈱日本ブレーンセンターを設立後、2000年に当社を立上げ、創業者として経営を牽引しております。
・代表取締役社長執行役員 鈴木 孝二㈱日本ブレーンセンターに新卒入社した後、2000年の当社立上げに伴い、5年間の勤務実績と、営業力、マネジメント能力を高く評価していたことから取締役に選任され、2008年より代表取締役として経営を担っております。
・常務取締役執行役員 河合 恩㈱日本ブレーンセンターに中途入社した後、2000年の当社立上げに伴い、10年間の勤務実績と、新規サービスの開発能力を高く評価されて取締役に選任されて以後、長年にわたり経営に携わっております。
・取締役執行役員 寺田 輝之2002年に当社に新卒入社した後、中途採用支援の法人営業を経て、WEBサイトの企画・開発、マーケティングを手掛ける現部署の本部長に就任しております。その後も「エン転職」「エンバイト」「engage」など当社を代表する多数のWEBサービスの新規立ち上げ・リニューアルを牽引しております。
・取締役執行役員 岩﨑 拓央2003年に当社に新卒入社した後、中途求人メディア事業部の営業マネジャー等を歴任した後、2014年に企画部長に就任し「エン転職」大型リニューアルを牽引、同リニューアルを成功させました。2016年4月、中途求人メディア事業部長に就任した後は長年にわたり、同事業全体を統括しています。

 

【補充原則3-1 ③】当社グループのサステナビリティについての取組みや人的資本、知的財産への投資等については、2021年3月に統合報告書で開示しております。なお、TCFD提言での気候関連リスクについて、移行リスク(低炭素社会への移行に関するリスク)については、当社に与える影響は軽微であると考えているため、特段の開示はしておりませんが、物理的リスク(気候変動による物理的変化に関するリスク)については、当社が認識するリスク内容について、有価証券報告書の「事業等のリスク(重要なリスク)(2)大規模自然災害、ネットワーク障害等について」に記載しております。なお、当社では、気候変動緩和策・適応策として環境基本方針を定めており、環境負担軽減への取り組みとともに当社ホームページに記載しております。

 

【原則4-8】当社は、独立社外取締役を2名選任しております。なお、社外取締役井垣 太介は、東京証券取引所の有価証券上場規定第436条の2に規定する独立役員の要件をすべて満たしており、候補者と一般株主との間に利益相反を生じるおそれがないと判断しておりますが、候補者の所属する法律事務所の方針に従い、独立役員として指定、届け出は行っておりません。
【原則4-9】当社は、独自の「社外役員の独立性判断基準」を定め、第21期有価証券報告書において開示しております。独立社外取締役候補者の選定にあたっては、会社法や東京証券取引所が定める基準に加え、当社独自の基準を満たす候補者を選定しております。
【補充原則4-11 ①】当社における取締役会全体としての知識・経験・能力のバランス及び多様性等に関する考え方は、取締役候補の指名に関する考え方とほぼ一致しており、3-1(iv)に記載のとおりです。これらについては、コーポレートガバナンスに関する報告書において開示しております。なお、当社は取締役の員数を10名以内と定款で定めておりますが、効率性の高い経営システムを推進していくための適正な規模を考慮して、現在は8名の取締役(社内取締役5名、社外取締役3名)を選任しており、各役員の知識・経験・能力等を一覧化したスキル・マトリックスについては第21期招集通知において開示しております。なお、独立社外取締役村上佳代及び坂倉亘は、他社での経営経験を有しております。

 

【原則5-1】
当社では、代表取締役を中心としたIR体制を整備しており、経営企画室をIR担当部署としております。株主や投資家に対しては、決算説明会を半期に1回開催するとともに、逐次、スモールミーティングや国内外において個別ミーティングを実施しております。

 

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