(9416)株式会社ビジョン 四半期ベースでは回復傾向

2021/06/10

 

佐野 健一 社長

株式会社ビジョン(9416)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

情報・通信

代表者

佐野 健一

所在地

東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー

決算月

12月

HP

https://www.vision-net.co.jp/ir/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,107円

49,032,900株

54,279百万円

-12.1%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

0.00円

185.79

6.0倍

*株価は6/2終値。発行済株式数、DPS、EPSは21年12月期第1四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2017年12月(実)

17,554

1,788

1,795

1,208

24.76

2018年12月(実)

21,503

2,484

2,499

1,529

31.40

2019年12月(実)

27,318

3,325

3,358

2,226

46.05

2020年12月(実)

16,654

103

227

-1,183

2021年12月(予)

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。2019年10月、1株を3株に分割(EPSを遡及修正)。2021年12月期通期の業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大における事業活動の影響を現段階で合理的に算出することが困難であるため未定。

 

株式会社ビジョンの2021年12月期第1四半期決算概要などについてお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年12月期第1四半期決算概要
3.2021年12月期業績予想
4.ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた成長戦略
5.今後の注目点
<参考:ESG・SDGsにおける取り組み>
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 21年12月期第1四半期の売上高は前年同期比34.2%減の39億38百万円。モバイルWi-Fiルーターの各種利用ニーズを積極的に獲得したものの、前年同期の2020年1-2月はコロナウイルス感染症拡大前でありアウトバウンド・インバウンドの売上があったのに対し、2021年1-3月は海外渡航者がほぼゼロとなった。情報通信サービス事業は事業構成の変動及び自社サービス(月額制)の販売強化などにより減収。営業利益は同41.4%減の2億85百万円。売上高が減少する中、海外通信原価の大幅な減少のほか、リスティング費用等の広告費、業績連動賞与引当、荷造運送費、旅費交通費、消耗品費等、各種費用の見直し・圧縮により、販管費を大幅に圧縮したが、売上の減少をカバーできなかった。前年同期に減損損失を計上していたため、四半期純利益は大幅な増益となった。減収減益とはなったが、四半期ベースでは売上・利益とも回復傾向。グローバルWiFi事業も月次ベースに加え、四半期ベースでも黒字化し、営業利益率も上昇している。

     

  • 21年12月期業績予想の修正を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大における事業活動の影響を現段階で合理的に算出することが困難であるため、上半期予想のみの開示で、通期予想は未定とした。事業環境への影響や各種取り組みの状況等を精査し、合理的な算出が可能になり次第公表する。上半期に関しては上方修正。

     

  • 今後の業績に関しては、前回業績予想時(2月15日公表)の前提条件である「2021年12月期第4四半期より海外渡航者(アウトバウンド、インバウンド)が2019年同期間対比25%回復」の実現可能性が重要なポイントとなると会社側は考えている。持続的な成長を実現させるための収益モデルの変更やストック収益及び月額制自社サービスの強化に取り組んでいく。

     

  • 緊急事態宣言が再延長となったが、会社側は従前より「厳しく不透明な事業環境は今期も継続する」と認識しており、短期・中長期いずれの視点でも取り組みに大きな変化はないであろう。20年12月期には単月黒字に転じたグローバルWiFi事業は、四半期ベースでも黒字化した。第2四半期以降は対前年変化率という観点からはアウトバウンド需要が消失した状況下での比較となるため、増収・増益となる可能性も高い。ワクチン接種の進捗にもよるが、投資家の見方にも変化が生まれてくるのではないか。まずは四半期ごとの売上・利益推移を注目していきたい。

     

1.会社概要

「世の中の情報通信産業革命に貢献します」と言う経営理念の下、世界200以上の国と地域で利用可能な定額制Wi-Fiルーターのレンタルを行うグローバルWiFi事業と、情報通信関連のディストリビューターとして、固定通信、移動体通信、ブロードバンド等の事業活動に必要な通信インフラ環境やオフィス機器を扱う情報通信サービス事業を展開している。国内外の連結子会社18社とグループを形成しており、国内子会社は、請求業務の代行や固定電話サービスの加入取次ぎ等を行う(株)メンバーズネット、ブロードバンドサービスの加入取次ぎを手掛けるベストリンク(株)など6社。海外は、グローバルWiFi事業の海外拠点となる、韓国、ハワイ(米国)、香港、シンガポール、台湾、英国、上海(中国)、フランス、イタリア、カリフォルニア(米国)、ニューカレドニアの現地法人とシステム開発及びデータベース構築のオフショア拠点であるベトナムの現地法人の計12社。

 

【ビジョングループ経営理念- 世の中の情報通信革命に貢献します -】
私達は、世の中の情報通信産業革命を積極的に推進し個人のライフスタイル、そして企業のビジネススタイルをイノベーションし、クライアント企業様とエンドユーザー様を効率的、効果的につなぐディストリビューター企業として、永久にベンチャースピリットを忘れず従業員の無限なる向上心や夢・思いがステークホルダーに貢献できているか確認しあい妥協しない集団であり続け、人類と社会の進歩発展に貢献します。

 

1-1 事業内容

グローバルWiFi事業
海外の通信会社と提携して、海外への渡航者に現地のインターネットサービスを安価で利用できるWi-Fiルーターをレンタルする「グローバルWiFi」及び訪日外国人等へ日本国内で利用できるWi-Fiルーターをレンタルする「NINJA WiFi」といったサービスを提供しており、進出先(韓国、台湾、カリフォルニア)において、海外to海外の渡航者向けサービスにも取り組んでいる。
Wi-Fiルーターについては、クラウド上でSIMを管理する次世代型の通信技術(クラウドWiFi)を搭載したWi-Fiルーターの期末レンタル数がレンタルされている端末全体の90%以上を占めている(通信キャリアによっては対応できない国もあり90%程度が上限)。

 

(同社資料より)

 

強み ①割安な定額制、②最多エリア、③快適、④安心・安全、⑤サポート拠点、及び法人営業力 ⇒ No.1クラスの顧客数
「グローバルWiFi」及び「NINJA WiFi」のサービス上の強みは、①国内携帯会社の海外パケット定額プランとの比較で最大89.9%のコストメリット(渡航先によっては1日のレンタル料金が300円から)を有し、②カバレッジは業界最多クラスの200以上の国と地域。また、③世界中の通信事業者との提携による高速通信、④セキュア24時間365日世界47の拠点、⑤業界最多クラスの空港カウンター設置拠点数。また、事業としては、安定した需要が見込める法人の利用が約30%~40%を占めている事も強みであり、この結果、シェアナンバーワンクラスの利用者数を誇る。

 

店舗スマート化戦略(テンスマ)と超直前オンライン受注体制の整備
国内では有人カウンターの拡充に加え、①自動受渡しロッカー(Smart Pickup)、②多言語対応・決済機能のセルフレジKIOSK端末(Smart Entry)、更にはQRコード活用受付カウンターである③即時お客様識別カウンター(Smart Check)の設置による店舗スマート化戦略を進めている。レンタル件数(受渡件数)やオプションサービス(補償サービス、付帯品等)の増加への対応強化はもちろんだが、海外へ渡航する日本人・訪日外国人旅行客にとって、より便利に、より快適で、より安心して利用できる店舗への進化に向けた取り組みの一環でもある。

 

(同社資料より)
同社においては、店舗スマート化戦略により、ユーザータッチポイントの強化やユーザーに応じサービスレベルの最適化が可能になる(リピーター層等の説明が不要なユーザーの待ち時間をなくし、説明が必要なユーザーには空港スタッフが応対する)。空港カウンターの増設や拡張が難しい中、自動受渡しロッカー(Smart Pickup)の増設により人員を増やすことなく、限られたスペースを有効活用してスループットの向上とコスト削減につなげていく考え。

 

尚、店舗スマート化戦略、クラウドWiFi、及び顧客データベースを連携させる事で「“超”直前オンライン受注体制」が整備され、出発当日客へのサービス提供が可能になった(データベースと連携させる事で空港カウンター店舗目の前でのWEB申込への即時対応が可能になった)。

 

 

新型コロナウイルス感染症拡大によりインバウンド・アウトバウンドとも需要が消失した状況だが、増大するテレワーク需要の取り込みに向け、法人向け社内常備型「グローバルWiFi for Biz」の国内プランオプションを積極的に拡販している。
現時点では法人の海外渡航は滞っているが、渡航回復時の競争優位性を発揮するために、法人顧客とのリレーションを強化している。

 

情報通信サービス事業
新設法人、ベンチャー企業、及び外食チェーン等の多店舗展開企業を主要ターゲットとして、連結子会社ベストリンク(株)を中心に、全国12か所の営業所、及びパートナー企業との連携の下、ビジネスフォン、固定電話・加入電話・ヒカリ電話の取次ぎ、法人携帯、OA機器・セキュリティ製品(UTM)等の販売・保守、ホームページ制作、更には事業者向け新電力サービスの取次ぎ等のサービスを提供している。

 

主要ターゲットでもある新設法人(設立後6ヶ月以内の企業)の開拓に強みを有し、法務省のデータ(2020年全国法人登記件数118,999社)を基にすると、国内で新規設立される法人の約10社に1社と取り引きがある計算。独自のWebマーケティング(インターネットメディア戦略)で集客し、CRM(顧客関係・取引継続)戦略により、継続的収益の最大化(ストックビジネス化)、高生産性追加販売(アップセル・クロスセル)につなげている。

 

例えば、回線の取次であれば、サービスが解約されない限りキャリアから手数料を受け取る事ができ、複写機等であれば継続的に保守料を得る事ができる。そして、カスタマー・ロイヤリティ・チームが継続的にフォローしていく事で、顧客の成長と共に増加する回線や機器の需要取り込み、成長ステージに応じた最適なサービスの提供(アップセルやクロスセルによる生産性の高い追加販売)で収益が積み上がっていくストック型ビジネスモデルを確立している。ターゲット層を、成長予備軍から、成長過程の企業へも展開させつつ、ストック型ビジネスモデルを進化させていく。

 

 

2.2021年12月期第1四半期決算概要

2-1 連結業績

 

20/12期1Q

構成比

21/12期1Q

構成比

前年同期比

売上高

5,989

100.0%

3,938

100.0%

-34.2%

売上総利益

3,252

54.3%

2,176

55.3%

-33.1%

販管費

2,764

46.2%

1,890

48.0%

-31.6%

営業利益

488

8.1%

285

7.3%

-41.4%

経常利益

496

8.3%

313

8.0%

-36.8%

四半期純利益

116

1.9%

232

5.9%

+99.4%

* 単位:百万円。四半期純利益は親会社株主に帰属する四半期純利益。

 

減収減益も回復傾向強まる
売上高は前年同期比34.2%減の39億38百万円。
モバイルWi-Fiルーターの各種利用ニーズを積極的に獲得したものの、前年同期の2020年1-2月はコロナウイルス感染症拡大前でありアウトバウンド・インバウンドの売上があったのに対し、2021年1-3月は海外渡航者がほぼゼロとなった。
情報通信サービス事業は事業構成の変動及び自社サービス(月額制)の販売強化などにより減収。

 

営業利益は同41.4%減の2億85百万円。
売上が減少する中、海外通信原価の大幅な減少のほか、リスティング費用等の広告費、業績連動賞与引当、荷造運送費、旅費交通費、消耗品費等、各種費用の見直し・圧縮により、販管費を大幅に圧縮したが、売上の減少をカバーできなかった。

 

前年同期に減損損失を計上していたため、四半期純利益は大幅な増益となった。

 

四半期業績の推移

 

19/12-1Q

2Q

3Q

4Q

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

売上高

6,470

6,467

7,610

6,770

5,989

3,641

3,477

3,546

3,938

売上総利益

3,797

3,698

4,474

3,719

3,252

1,569

2,001

1,969

2,176

販管費

2,817

2,988

3,194

3,364

2,764

2,072

1,928

1,923

1,890

営業利益

980

710

1,280

354

488

-503

73

45

285

経常利益

980

692

1,338

346

496

-429

101

60

313

四半期純利益

669

406

911

239

116

-1,468

124

42

232

売上総利益率

58.7%

57.2%

58.8%

54.9%

54.3%

43.1%

57.6%

55.5%

55.3%

販管費率

43.6%

46.2%

42.0%

49.7%

46.2%

56.9%

55.4%

54.2%

48.0%

営業利益率

15.1%

11.0%

16.8%

5.2%

8.1%

-13.8%

2.1%

1.3%

7.3%

 

 

 

* 単位:百万円

 

四半期ベースでは売上・利益とも回復傾向。グローバルWiFi事業の黒字化に伴い営業利益率も上昇。

 

2-2 セグメント別動向

 

 

20/12期1Q

構成比・利益率

21/12期1Q

構成比・利益率

前年同期比

グローバルWiFi事業

3,347

55.9%

1,515

38.5%

-54.7%

情報通信サービス事業

2,514

42.0%

2,357

59.9%

-6.3%

その他

126

2.1%

65

1.7%

-47.4%

連結売上高

5,989

100.0%

3,938

100.0%

-34.2%

グローバルWiFi事業

326

9.8%

117

7.8%

-63.9%

情報通信サービス事業

517

20.6%

410

17.4%

-20.7%

その他

-91

-17

調整額

-264

-224

連結営業利益

488

8.1%

285

7.3%

-41.4%

* 単位:百万円。売上は外部顧客への売上高。

 

 

19/12-1Q

2Q

3Q

4Q

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

グローバルWiFi事業

4,075

4,109

5,084

4,462

3,347

1,286

1,272

1,371

1,515

情報通信サービス事業

2,302

2,206

2,330

2,115

2,514

2,003

2,145

2,133

2,357

その他

92

151

194

192

126

351

59

41

65

連結売上高

6,470

6,467

7,610

6,770

5,989

3,641

3,477

3,546

3,938

グローバルWiFi事業

871

724

1,274

430

326

-347

-27

-42

117

情報通信サービス事業

482

350

342

188

517

299

367

335

410

その他

-86

-70

-61

-47

-91

-214

-49

-36

-17

調整額

-286

-293

-275

-217

-264

-240

-217

-210

-224

連結営業利益

980

710

1,280

354

488

-503

73

45

285

* 単位:百万円。売上は外部顧客への売上高。

 

グローバル WiFi 事業
減収減益。
緊急事態宣言の再発出に伴い、法人向け社内常備型「グローバルWiFi for Biz」の販売は好調であり、テレワーク、オンライン授業・研修、GIGAスクール構想による自治体(教育委員会等)のニーズのほか、2010年より国内でのWi-Fiルーターレンタル事業を行っている実績・ノウハウを最大限に活用し各種利用ニーズ(引越時の代替、入院時、出張、自宅回線との併用、各種イベント等)を獲得した。
前年同期比では減収減益だが、前期比では増収、営業利益は20年12月以降単月黒字が続き、四半期ベースでも黒字転換した。

 

情報通信サービス事業
減収減益。
事業構成の変動及び自社サービス(月額制)の販売強化等により若干の減収となったが、収益基盤(継続収益)となるストック収益及び自社サービス(月額制)は増加した。
複数の事業(商品・サービス)及び販売チャネルを持つ強みを活かし、緊急事態宣言再発出等の外部環境の変化による影響を、最小限に抑えることができた。
電力小売価格の一時的な高騰に伴う業務受託手数料(取次手数料)単価減少に伴い、移動体通信事業等へ人員をシフトすることでリカバリーした。

 

 

2-3 財政状態とキャッシュ・フロー

◎財政状態

 

20年12月

21年3月

増減

 

20年12月

21年3月

増減

流動資産

8,872

9,163

+291

流動負債

2,507

2,520

+12

現預金

6,650

6,637

-12

買入債務

716

809

+92

売上債権

1,428

1,768

+340

賞与引当金

159

133

-25

固定資産

2,440

2,397

-43

固定負債

36

32

-3

有形固定資産

342

345

+2

負債合計

2,543

2,552

+8

無形固定資産

196

225

+28

純資産

8,769

9,008

+239

投資その他の資産

1,900

1,827

-73

利益剰余金

6,359

6,591

+232

資産合計

11,313

11,560

+247

負債・純資産合計

11,313

11,560

+247

* 単位:百万円

 

売上債権増などで資産合計は前期末比2億47百万円増加の115億60百万円。
負債合計はほぼ変わらず。利益剰余金の増加で純資産は同2億39百万円増加の90億8百万円。
自己資本比率は前期末から0.6pt上昇し77.9%。

 

2-4 トピックス

◎新規事業として「グランピング事業」を今上期に開始予定
21年5月、新規事業として「グランピング事業」を2022年上半期に事業開始すると発表した。

 

(グランピングとは?)
「魅力的な」を意味するグラマラス(glamorous)とキャンピング(camping)を組み合わせた造語。
キャンプ用品や食材・食事などがあらかじめ用意されているため、気軽に豪華なキャンプを楽しむことができる。

 

(グランピング事業概要)
後述するように、同社では成長戦略において、「ウィズコロナ、ニューノーマル順応」「販売チャネル・事業体制活用」「顧客基盤活用」「お客様の声を取り入れたサービス」「地方創生」をキーワードに新規事業や新サービスの構築を目指している。

 

グランピング事業では、情報通信分野に属するビジョングループならではの集客(WEBマーケティング、ターゲットマーケティング、旅行代理店等のパートナー、インバウンド旅行者向けに海外子会社及び空港カウンター等)、顧客基盤(旅行好きなグローバルWiFi事業の国内外のお客様及び情報通信サービス事業等の既存のお客様等)、空港カウンター等で行っているIoTを活用したニューノーマルに対応した最小接触、ローコストオペレーションなど、創業以来25年で構築した自社の強みであるビジネスモデルを展開することで高い満足度かつ高効率な事業運営が可能であり、同社の企業価値向上に繋がる第3の柱となる事業へ成長すると判断した。

 

同社のグランピング施設ではプライベート性を重視した独立型のドーム型テントでキャンプの魅力である自然との一体感を感じることができる。また、ウッドデッキBBQ設備、露天風呂等を設置した宿泊施設を予定している。

 

佐野社長個人のベースで既にグランピング施設運用の実績があるため、ノウハウも十分積上げているという。

 

(同社ウェブサイトより)

 

3.2021年12月期業績予想

3-1 業績予想について

業績予想の修正を発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大における事業活動の影響を現段階で合理的に算出することが困難であるため、上半期予想のみの開示で、通期予想は未定とした。事業環境への影響や各種取り組みの状況等を精査し、合理的な算出が可能になり次第公表する。
上半期に関しては上方修正。

 

 

20/12期 上期実績

構成比

21/12期 上期予想

構成比

前年同期比

修正率

1Q進捗率

売上高

9,630

100.0%

8,148

100.0%

-15.4%

+12.0%

48.3%

売上総利益

4,822

50.1%

4,445

54.6%

-7.8%

+8.7%

49.0%

販管費

4,837

50.2%

3,938

48.3%

-18.6%

-0.6%

48.0%

営業利益

-15

-0.2%

507

6.2%

+301.3%

56.4%

経常利益

66

0.7%

532

6.5%

+698.6%

+336.2%

59.0%

当期純利益

-1,352

376

4.6%

+429.0%

61.7%

* 単位:百万円

 

新型コロナウイルスの影響に関しては、前回業績予想時(2月15日公表)の前提条件である「2021年12月期第4四半期より海外渡航者(アウトバウンド、インバウンド)が2019年同期間対比25%回復」の実現可能性が重要なポイントとなる。
持続的な成長を実現させるための収益モデルの変更やストック収益及び月額制自社サービスの強化に取り組んでいく。
また、新型コロナウイルス感染症拡大に対応した新たなニーズを捉えたスアートアップ企業も登場し、顧客にも変化が生まれているという。顧客企業の成長に寄り添い続け、成長ステージに応じた最適なソリューションを提供するという同社のストック型ビジネスモデルが機能する余地が改めて広がっている。

 

3-2 セグメント別見通し

 

20/12期2Q

21/12期2Q

修正予想

前年同期比

21/12期2Q

期初予想

修正率

グローバルWiFi事業

4,634

3,381

-27.0%

2,506

+34.9%

情報通信サービス事業

4,520

4,607

+1.9%

4,592

+0.3%

その他

478

160

-66.5%

174

-7.9%

調整額

-2

-1

0

連結売上高

9,630

8,148

-15.4%

7,274

+12.0%

グローバルWiFi事業

-20

239

-108

情報通信サービス事業

817

775

-5.1%

767

+1.0%

その他

-306

-21

-11

調整額

-504

-486

-521

連結営業利益

-15

507

126

+301.3%

* 単位:百万円 

 

グローバルWiFi事業
国内事業で収益化を図り、顧客基盤(海外企業等と取引のある法人顧客、旅好きな個人顧客等)を最大限活用した新規事業及び新サービスを構築する。
海外需要の段階的な回復時において構築したローコストオペレーション体制の継続による収益性向上及び競争優位性を継続する。
次世代通信規格及び技術への対応(5G及びe-sim等)を進める。
また、各自治体への補助が終了する2021年3月末にあわせ『GIGAスクール構想』による獲得を予算化している。

 

情報通信サービス事業
投資を先行させる方針。
加入取次ぎ及び機器販売による収益(一時収益)を微増・維持しつつ月額制自社サービス等(継続収益)を中心に事業を成長させる。
新型コロナウイルス感染症の状況下においてオンライン商談の活用等を一段と進める。
複数事業(商材・サービス)及び販売チャネルを持つ強みを活かし外部環境の変化に柔軟に対応する。
月額制ホームページ制作サービス「Vision Crafts!(ビジョクラ)」を積極的に販売する。
店舗系の事業者を中心に電力(割引)サービスを積極的に獲得する。

 

4.ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた成長戦略

4-1 成長戦略

既存事業においてはオンライン・ニューノーマルに順応して生産性の向上に注力する。
キーワードとしては「顧客・時代のニーズにあった商材やサービスの提供」「オンラインによる営業体制の構築・強化」「オンライン商談を含めたアップセル・クロスセルの強化」「収益構造のブラッシュアップ」「自社サービスの強化・拡充」を挙げている。

 

一方、新規事業・サービス構築におけるキーワードは「ウィズコロナ、ニューノーマル順応」「販売チャネル・事業体制活用」「顧客基盤活用」「お客様の声を取り入れたサービス」「地方創生」。
スタートアップ成長過程の法人顧客・海外企業等と取引のある法人顧客・官公庁や自治体学校等・旅好きな個人顧客といった同社顧客基盤を活用した3つ目の柱となる事業の育成を目指す。

 

4-2 具体的な取り組み

主に以下のような取り組みを挙げている。

グローバルWiFi for Bizの積極拡販

法人向け社内常備型「グローバルWiFi for Biz」の国内プランオプションを積極的に拡販する。緊急事態宣言再発出に伴いテレワーク兼用としての需要が増加している。

現時点では法人の海外渡航は滞っているが、渡航回復時の競争優位性を発揮するために、法人顧客とのリレーションを強化する。

国内Wi-Fiの販売強化

テレワーク用Wi-Fiの拡販を強化するほか、教育機関や自治体向けWi-Fiの拡販にも注力する。1日単位でレンタルできる利便性から、引越時の代替、入院時等の利用も増加している。

マーケティング力、ブランド力(グローバルWiFi)、提供価格、ニーズに則した各種通信プラン、障害時等の遠隔サポート、顧客基盤などがアドバンテージとなっている。

オンライン学習「GIGAスクール構想」

Wi-Fiルーターのレンタル、端末販売&データ通信契約と選択肢を広げることで「GIGAスクール構想」におけるオンライン学習の促進に貢献する。

地方自治体がWi-Fi端末を購入し、通信環境を必要とする家庭に配布する。

Vision WiMAX

WiFiルーターレンタル後の顧客アンケートで回答の多い「Wi-Fiルーター購入前のお試し利用」というニーズに対応し、Wi-Fiルーター購入を検討している顧客向けの販売モデルのサービス。

顧客はレンタル(特別限定割引あり)でお試し利用し、通信環境を確認した上でニーズにあったWi-Fiルーターを購入する。解約時には端末をVisionが下取りする。

「通訳吹替.com」

「言語の壁を越えてビジネスをもっとグローバルに。」を掲げ、オンライン・オフライン商談・会議通訳や動画の翻訳・吹替サービスを開始した。様々なビジネスシーンで活用できる通訳・翻訳・吹替サービスをリーズナブルな価格で提供する。

WEB会議・電話会議で海外企業や投資家との商談・会議の同時通訳・逐次通訳を提供したり、吹替動画を作成したりする。

自社サービスの強化

クラウドで必要な機能を必要な分だけ月額制で提供する「「VWSシリーズ」や、同じく月額制のームページ制作サービス「Vision Crafts!(ビジョクラ)」の販売が好調である。

 

このほか、渡航回復時の競争優位性を発揮するために、沖縄を除く全国のセブン-イレブンでWi-Fi端末が受取れる「コンビニ受取対応」や、「無人型店舗の展開」も進めている。
無人店舗は21年3月末時点では北九州空港、みやこ下地島空港の2空港に設置。今後も増設予定である。

 

5.今後の注目点

緊急事態宣言が再延長となったが、会社側は従前より「厳しく不透明な事業環境は今期も継続する」と認識しており、短期・中長期いずれの視点でも取り組みに大きな変化はないであろう。
20年12月期には単月黒字に転じたグローバルWiFi事業は、四半期ベースでも黒字化した。第2四半期以降は対前年変化率という観点からはアウトバウンド需要が消失した状況下での比較となるため、増収・増益となる可能性も高い。ワクチン接種の進捗にもよるが、投資家の見方にも変化が生まれてくるのではないか。
まずは四半期ごとの売上・利益推移を注目していきたい。

<参考:ESG・SDGsにおける取り組み>

「情報通信の未来を、すべての人たちの未来のために」という思いの下に、ESG(Environment = 環境、Social = 社会、Governance = ガバナンス)に配慮した経営と事業戦略を通して、継続的な成長と企業価値向上を目指している。また、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)に代表される社会課題の解決を通じて、持続可能な社会の発展に寄与すると共に、情報通信産業革命に貢献していく考え。尚、SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標。

 

Environmental

 

同社は、WEBサイトをカーボンオフセットする「グリーンサイトライセンス」、及び、WEBサイトのCO2削減活動として、「グリーン電力」による地球温暖化防止の環境認証を取得している。「一人でも多くの方が震災時に命を繋げる社会の実現」を目指し、情報発信、被災地での支援活動、各種活動への支援を行っている団体である特定非営利活動法人 震災リゲインの活動に賛同し、支援・協同している。この他、省電力に優れたLED照明格安レンタルや社内でペーパーレス化を進めている。また、必要最低限の有形固定資産による事業運営をおこなっており、2020年12月期末総資産に占める有形固定資産の割合は3%と様々な環境の変化に順応している。

 

Social

 

健康と福祉、働きがいと経済成長の両立、平等を念頭に、多様な採用チャネルの活用(公正採用、リファラル採用、女性採用(社員比率33%)、多国籍社員採用(同16.5%)、障がい者雇用)、時代環境に則した人事制度や独自の福利厚生制度の導入(時短勤務、シフト制、フレックスタイム制、水分補給手当て:夏季、インフルエンザ予防接種補助金等)、といった施策を進めている。また、従業員のライフイベントである出産・育児における、勤務ルールの柔軟化や休暇制度の拡充及び取得促進等に加え、子育てをサポートし、これまで以上に働きやすい環境を作る事を目的に、企業主導型保育事業「ビジョンキッズ保育園」の運営等でより仕事に集中できる環境の整備と育児世代で働く意欲のある人材の雇用に取り組んでいる(女性従業員が90%以上を占めるCLT敷地内に保育施設を設置)。上記に加え、「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に 国、地域、人種、政治、宗教、境遇を問わず、全てのひとが平等に医療を受ける事ができ、"生まれてきてよかった"と思える社会の実現を目指して活動しているジャパンハートの法人会員として、その活動を支援している。

 

Governance

 

情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格である「ISO/IEC 27001」の認証を取得しており、情報セキュリティ上の脅威から適用範囲内の情報資産を保護するために、情報資産を正確かつ安全に取り扱い、運用、監視、見直し、維持及び継続的な改善に取り組んでいる。また、ステークホルダーから継続的な信頼を得る事が重要であるとの認識の下、ビジネス活動におけるリスクマネジメントを推進し、コンプライアンスを徹底する事により、ガバナンスの更なる強化に努めている他、経営の透明性及び健全性を図るべく、取締役6名中3名(うち女性1名)を企業経営者等からなる社外取締役とし、監査役4名中全員を公認会計士や弁護士等からなる社外監査役としている。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

6名、うち社外3名

監査役

4名、うち社外4名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2021年3月31日)
基本的な考え方
当社グループは、お客様の期待を感動に変えるため、常に自らを磨き、理想を実現させるため、ためらうことなく変革への挑戦を続け、常に多くの人々(ステークホルダー)に支えられていることに感謝し、謙虚な気持ちで事業活動を行っております。この行動規範に従って、法令、社内規則、方針を遵守し誠実に取り組み、最適なコーポレート・ガバナンスの構築に努めております。

 

<実施しない主な原則とその理由>
【原則4-1-3 取締役会の役割・責務(1)(最高経営責任者等の後継者の計画の監督)】
当社では、最高経営責任者等の選定においては、都度変化する経営環境の中、経営理念や経営戦略に沿った形で、候補者の人格、知識、実績等を勘案して相応と認められる者の中から取締役会で選定する等、十分に議論してまいります。後継者の計画の監督については今後の検討課題といたします。

 

<開示している主な原則>
【原則4-8 独立社外取締役の有効な活用】
当社では、取締役6名のうち3名が独立社外取締役であります。独立社外取締役3名は、それぞれWEBマーケティング、インバウンドビジネス、金融業界、グローバルビジネス等に関する豊富な経験及び企業経営者としての経験を活かし、経営を監視いただくとともに、当社の経営全般に助言を頂戴することによりコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただけるものと考えております。

 

【原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準及び資質】
会社法及び東京証券取引所が定める基準を参考に選任しております。また、豊富な経験と幅広い見識から、当社の経営全般に助言していただける方を選定しております。

 

【補充原則4-11-1 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件(取締役会の構成・選任に関する方針・手続き)】
当社の取締役会は、当社の事業・業務に精通した人材を内部登用した社内取締役と、豊富な経験と幅広い見識を有した人材を社外取締役とすることで、取締役会全体としての知識、経験、能力のバランスや多様性を確保しております。

 

【補充原則4-11-2 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件(取締役及び監査役の兼任状況)】
取締役及び監査役は、その役割・責務を適切に果たすために必要となる時間・労力を取締役及び監査役の業務に振り向けており、兼職については合理的範囲となっております。なお、兼職の状況については株主総会招集通知の参考書類、事業報告、有価証券報告書にて開示しております。
【補充原則4-11-3 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件(取締役会の実効性に関する分析及び評価)】
当社の取締役会は、社外取締役及び社外監査役を含めた発言や議論の状況等から、その実効性は保たれていると判断しております。また、各取締役を対象として自己評価のアンケートを実施し、その結果を社外監査役にて確認しており、更なる実効性、機能の向上に努めております。

 

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、株主等からの対話の申込みに対しては、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、合理的な範囲で前向きに対応することとしております。現在のところ、社長またはIR担当役員が出席する説明会を年に2回以上開催しているほか、随時国内外の機関投資家とのミーティングや、年に複数回の個人投資家向け説明会等も実施しております。それらの結果については、適宜、取締役会等で、得られた情報等の共有を図っております。なお、インサイダー情報の漏洩防止を徹底しております。

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