株式会社シダー:(2435)  介護サービス事業堅調で今期増収

2019/10/17

 

 

山崎 嘉忠

会長

 

座小田 孝安

社長

株式会社シダー(2435)

 

 

企業情報

市場

JASDAQ

業種

サービス業

会長

山崎 嘉忠

社長

座小田 孝安

所在地

福岡県北九州市小倉北区大畠 1-7-19

決算月

3月末日

HP

http://www.cedar-web.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

187円

11,475,863株

2,146百万円

1.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

2.00円

1.1%

4.07円

45.9倍

83.25円

2.2倍

*株価は8/30終値。発行済株式数は、直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除し株式分割を反映。
ROEは19年3月期実績、EPSは20年3月期予想。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2016年3月(実)

11,731

335

70

9

0.82

0.00

2017年3月(実)

12,733

145

-136

-137

0.00

2018年3月(実)

13,861

535

250

224

19.52

4.00

2019年3月(実)

14,258

494

218

16

1.43

2.00

2020年3月(予)

14,903

464

139

46

4.07

2.00

 

 

シダーの2020年3月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年3月期第1四半期決算
3.2020年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 20/3期1Qは3.0%増収、経常損失1億17百万円(前年同期は42百万円の利益)。デイサービス事業、施設サービス事業とも堅調に推移したものの、介護職員に係る人件費の増加により売上原価が増加、税務調査による消費税等の追加計上や業務拡大に伴う管理部門の強化等により販管費率が8.3%から11.3%に増加した。 
  • 通期予想に修正はなく、20/3期は4.5%増収、36.1%経常減益を見込む。ただし、税務調査による消費税等の追加計上に伴い、上期予想については経常損失を期初予想24百万円から92百万円に修正している。通期予想については未確定要素があるとして据え置いた。配当については、2.0円の期末配当を予定している。 
  • 増収ながら各利益は損失も、税務調査による消費税等の不足額の追加計上による影響が大きく、本業は着実に進捗しているといえそうだ。ただし、通期予想は2Qにある程度挽回が必要であろうが、もっとも、これも税務調査による消費税等の不足額の追加計上による影響による一時的な要因。中長期の事業展開に影響はなく、引き続きスケールメリットを活かした人材確保や社員のスキルアップにも期待したい。 

1.会社概要

デイサービス及び有料老人ホーム「ラ・ナシカ」を中心とした介護サービスを、本社のある福岡県を中心に全国展開。リハビリテーションに重点を置き、より人間らしく生きるための生活支援を行う事を経営方針とする。総勢600名近くに及ぶ職員資格者を有しており、介護サービス事業者の中では出色。

 

【沿革】

前身は医療機器の販売会社だった(株)福岡メディカル販売。2000年10月に社会医療法人池友会系列の医療機関でリハビリ業務に従事していた山崎嘉忠氏(現会長)等が中心となり(株)シダーに商号を変更し介護事業へ参入。01年1月にデイサービス施設4施設を開設した。デイサービス事業が順調に拡大し、05年3月にジャスダック証券取引所に上場、同年9月には有料老人ホーム事業(現在の、施設サービス事業)に参入した。
06/3期、07/3期と有料老人ホーム事業の先行投資(新施設の立ち上げ費用)が利益を圧迫したものの、08/3期以降は施設の累積効果(ストック効果による事業規模の拡大)で、新規開設負担を吸収して利益を増やせる体制が整った。11/3期は新卒40名の入社による人員の増加や新規開設施設の増加(3事業合計で10/3期:3施設→11/3期:5施設)、更には既存施設のリニューアルもあり利益が減少したものの、12/3期は既存施設の新規利用者獲得が順調に進んだ事に加え、施設オペレーションの効率化で増益に転じた。しかし、13/3期は12年に行われた介護保険法改定の影響を受けた。同社の場合は、デイサービス事業における介護報酬改定の影響が大きく減益となった。14/3期は、その影響を解消する1年であった。尚、16/3期、19/3期にも介護報酬改定の影響を受けている。

 

 

【事業戦略 -地域のリハビリセンターを目指して-】

同社はデイサービスセンターや有料老人ホームにおいて近隣の一般・健康な高齢者向け健康教室等を開催し、地域の病院、ケアマネージャー、老人会等とネットワークを構築すると共に地域に溶け込む事で、施設の稼働率や入居率の向上を図っていく考え。また、このネットワークを活用して訪問介護ステーションやリハビリステーション(在宅サービス事業)とのシナジーも高めていく。
その成功例ともいえるのが山梨県甲府市での取組み。09年5月にラ・ナシカ甲府を開設、10年には甲府デイサービスを開設した。好評を得て、13年には甲府南デイサービスを開設することとなった。
尚、06年度の介護保険の改定の際に、「訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健士又は看護師による訪問の回数を上回るような設定がなされることは適切ではない」との規制が盛り込まれたため、在宅リハビリには大きな逆風が吹いた。この影響で同社も在宅サービス事業の積極的な活動を控えたが、09年度の改定でこの規制が緩和されたため積極的に在宅リハビリのニーズに応える事が可能となった。
また、施設を集積させる事は3事業のシナジーを高めるだけでなく、理学士等の職員が地元で安定して働く事のできる環境作りにもつながる。

 

同社の介護事業の考え方
リハビリテーションを重視して、永く、元気でその人らしく、健康に暮らすためのお手伝いをしている。
同社におけるリハビリテーションとは、リハビリを頑張れば、将来元気になれる・・・だから頑張るというものではない。今日自分らしく、明日も自分らしく過ごしながら、来月、来年もっと自分自身の力で、自分らしく毎日を過ごす為の準備を行うということを目的としている。
社会参加などを重視しクラブ活動や外出イベントなどを積極的に行っている。

 

(同社ホームページより)

 

【事業セグメント】

事業は、同社の施設の来場者にサービスを提供するデイサービス事業、有料老人ホーム等の施設の入居者を対象にサービスを提供する施設サービス事業、及び利用者の自宅を訪問して日常生活訓練や機能訓練等を行うリハビリサービスや日常生活の手伝いを行うホームヘルパーサービス等の介護サービスを提供する在宅サービス事業に分かれる。19/3期の売上構成比は、それぞれ23.4%、67.4%、5.7%。また、16/3期よりその他事業として、要介護要支援認定者などに対し、福祉用具のレンタル及び販売を行っている(19/3期の売上構成比は3.5%)。
2019年3月31日現在、105拠点で展開している。

 

(同社資料より)

 

介護ニーズの高まりに応え、事業所数は伸び続けている。

 

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

デイサービス事業
デイサービス施設では60~80人規模の大型デイサービス中心に展開している。トレーニングルーム・カラオケ・シアター・大浴場・マッサージ・喫煙ルームなど各個人にあった活動を楽しめるゆとりある空間造りが可能となる。小規模施設では実現が難しい専門スタッフの配置や、充実した設備の施設を可能にしている。
デイサービスの施設基準は利用者1人当たり3平方メートル以上となっており、リハビリテーションに軸足を置いた施設運営が同社の特色。午前、午後にそれぞれ上級・中級・初心者にコース分けされた80分の個別リハビリテーションを行う。
専門スタッフによるリハビリテーション
同社のデイサービスでは、本格的なリハビリテーションを積極的に取り入れている。様々なトレーニングマシーンを使用し、日常生活では使うことの少ない筋肉を動かすことをはじめ、理学療法士や作業療法士など資格をもった専門家が、利用者ひとりひとりの体調に合わせたプログラムを作成し、様々な角度から元気な体づくりをサポートする。
選択できる多彩なサービス
豊かな毎日を過ごす為に様々なサービスを選べるのもシダーの特徴。カラオケ・シアター等に設備に加え、外出レクリエーションや各種イベントを随時開催している。施設内にある季節に合わせたディスプレイは、心地よく五感を刺激し、アクティブな時間を演出する。利用者が施設に来ることが楽しみになる環境づくりを行っている。

 

 

施設サービス事業
有料老人ホーム「ラ・ナシカ」は24時間・365日体制で介護スタッフが常駐している。近隣の医療機関との万全の連携・協力体制に加えて、看護師も8時30分から21時30分(一部施設では異なる場合あり)まで勤務しているため、緊急を要する場合でも安心して任せ預ける体制が整っている。
1階フロアではスタッフがデイサービスと同等のサービスやリハビリテーションを提供、居室では自宅に居るのと同様に訪問リハビリ、訪問看護・ヘルパーのサービスを提供する。
充実のリハビリテーション
「ラ・ナシカ」では全ての施設でリハビリテーションを積極的に取り入れている。充実の施設に加え、専門のリハビリスタッフが、ひとりひとりの体調に合わせた最適なトレーニングメニューをアドバイス。健康な体づくりをサポートする。
自分好みに部屋をコーディネート
「ラ・ナシカ」の居室は、全て個室。プライバシーを考慮し、マンションのような構造になっている。部屋のアレンジはもちろん自由。自分好みの快適な空間で毎日をくつろぐことができる。
仲間との楽しいひと時
フロアへ出て積極的に運動に参加したくなるような環境づくりを行っている。中でも、カラオケルーム・シアタールームは入居者が自由に利用できる大人気の施設。
美味しく栄養豊富な食事
看護師による健康チェック項目に基づいた食事を提供している。また、嗜好やアレルギー、好みのご飯の柔らかさまで個別にオーダーすることが可能。
季節の催し
季節の移ろいを楽しむことも忘れていない。四季を彩るディスプレイは、毎回スタッフの力作。その他にも入居者が楽しめるようたくさんのイベントを企画している。

 

施設サービス事業は同社の収益を支える屋台骨となっている。入居率は19年3月現在94.1%。前年比で低下したのは3月に有料老人ホーム「靏見の郷」を新規開設したことによるもの。

 

 

在宅サービス事業
「住み慣れた自宅が一番安心できる」そんな声に応える在宅サービス。介護や療養の必要な人が自宅で安心して生活できるよう、理学療法士や作業療法士をはじめとする国家資格者の指導の下、様々なサービスを提供している。
自宅療養を支える訪問看護・リハビリテーション
医師の指示のもと、看護師が自宅で療養している人の世話や診療補助などのケアサービスを行い、在宅療養を続けられるようサポート。ひとりひとりの身体の状態に合わせてリハビリテーション計画を作成。リハビリの専門スタッフが、日常生活訓練や身体機能訓練などを行う。
日常生活を支えるホームヘルプサービス
ホームヘルパーが身体介助サービスや生活援助サービスを提供し、日常生活をお手伝いする。また、全てのヘルパーステーションが訪問看護ステーションと併設されており、緊急時は看護師と連携して対応する。
最適なケアプラン作成
介護サービスを利用するのに必要不可欠となるのがケアプラン。同社では、専門知識はもちろん豊かな人間性を備えたケアマネージャーが、利用者やその家族の意向を伺いながら、最適なケアプランを作成する。

 

介護報酬改定の影響
18年4月より介護報酬が改定となった。同社ではデイサービス事業で影響を受けた。

 

通所サービス基本報酬のサービス提供時間区分の見直しについて

 

(同社資料より)

 

効率運営が行われているとして大規模型が大きく引き下げられた。同社のデイサービスでは大規模Ⅱが11事業所、大規模Ⅰが9事業所、通常規模が9事業所、認知症型が3事業所(19年3月31日現在)あり、大規模のデイサービスが過半を占めており、平均利用単価が減少する。今後は要介護の利用回数増加を図り、平均利用単価アップに注力する。

 

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

介護職員の人材確保
介護業界では現在においても人材不足に悩まされているが、今後はさらに深刻化する見通しである。

 

(同社資料より)

 

20年度末には約216万人、25年度末までに約245万人が必要。16年度の約190万人に加え、20年度までに約26万人、25年度末までに約55万人、年間6万人程度の介護人材を確保する必要がある。
同社では、人手不足への対応として以下を掲げている。
(1)介護業界の就労イメージの払拭
・賃金が低い ・仕事がきつい ・社会的評価が低い
(2)各介護施設における「専門職の業務」と「非専門職の業務」の仕分け
(3)IT、センサー等による記録入力業務、夜間業務等の省略化
(4)高齢者の就労拡大
(5)外国人の就労拡大
尚、(3)~(5)は一体的に対応していく考え。
介護事業者が答えた介護職員の採用が困難な主な理由として「賃金が低い」、「仕事がきつい(身体的、精神的)」、「社会的評価が低い」の回答が目立つ結果になっている。

 

介護職員賃金引上げ
同社ではこれまでにも介護職員処遇の改善を行ってきた。

 

介護職員処遇改善  

月額平均2.4万円の改善

  (09年度~)

月額平均0.6万円の改善

  (12年度~)

月額平均1.3万円の改善

  (15年度~)

月額平均1.4万円の改善

  (17年度~)

合計:月額平均5.7万円の改善

10月に実施予定の介護報酬改定時に、特定処遇改善加算を取得予定。介護職員等の賃金改善を実施し、人材確保・定着に注力する。
また、これまでの処遇改善は介護職員しか使えなかったが、他職種(介護助手・リハ職・ソーシャルワーカー・看護職等)にも支給できる様になる。

 

労働環境の改善(仕事がきつい)
□働き方改革関連法
・5日以上の有給取得と管理簿を作成し、3年間の保管を義務化
・残業時間の上限を設定。
□有給休暇取得を就業規則にて規定
□業務内容の見直し、及び効率化を図り残業時間を削減
□残業時間が一部従業員に偏っている状況の平準化を図る

 

社内人材の育成(社会的評価が低い)
組織を運営していける人材の育成を目的とした研修・試験を実施している。
役職取得に向けて、主任試験、副主任試験、リーダー試験、サブリーダー試験といった社内試験を実施し社内役職者の人数を強化している。役職者数は17年4月1日107名から19年4月1日には197名に、90名増加している。
また、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、介護福祉士試験対策講習、介護支援専門員試験対策講習、健康運動指導士といったスキルアップ研修も実施している。

 

 

一体的に業務の効率化を図る
□「専門職の業務」と「非専門職の業務」の仕分け
・就労支援A型事業所から清掃職員を施設に派遣
・各施設にて障害者雇用の促進
□IT、センサー等による記録入力業務、夜間業務等の省略化
・デイサービスにタブレット型記録システム導入
・居住見守りシステム・電子カルテを1施設にテスト導入
□高齢者の就労拡大
・60歳以上の従業員
17年3月末161名 ⇒ 19年3月末176名

 

外国人の就労拡大
入国管理法の改正(案)について
入国管理法の改正案では日本で就業できる種類について現行から下のように拡大される。現在、法案の改定を審議中。
現行(日本にて就業できる種類)
・留学生 ・技能実習生 ・在留資格のある外国人 ・高度専門知識を有する人材(大学教授・医師等)
改正(案)は現行プラス

 

*介護・農業・自動車整備等の14業種で想定

 

外国人技能実習生の受入れ
外国人技能実習生の受入れに積極的に取り組む。外国人労働者の実態として、失踪した実習生が年々増加し12年には2,005人だったものが、17年には7,089人まで増加した。失踪動機として低賃金の回答が大半を占めており、年々増加している。
同社では多くの外国人材の受け入れを可能にするためには、①社内規定や規則の見直し、②円滑に業務を遂行できるような職場環境、③職員の教育、④賃金の見直し、を重要項目としている。19年6月より「ラ・ナシカ こぶけ・たかしな・さくら」にて6名受入れ予定。

 

認知症新大綱案について
認知症大綱案の主な内容
〇発症や発症後の進行を遅らせる予防の取り組みを推進
〇認知症になってからも自分らしく暮らせる社会の実現
〇当事者の視点に立った「認知症バリアフリー」を進める
移動手段の確保、消費者被害の防止、金融機関や小売へのアクセスなどの分野においてKPI(重要業績評価指標)の設定を含め取組を強化する。
予防に重点を置き認知症になる年齢を遅らせ、社会保障費抑制につなげるのが狙い

 

 

介護報酬改定について
19年10月実施予定の主な改定内容
〇特定処遇改善加算の創設
〇消費税引上げにあわせた介護報酬等に係る消費税の取扱い

消費税率が10%に引上げ予定でこれに伴い介護事業所・施設の「控除対象外消費税負担」も増加することから、負担増を補填するための特別の介護報酬プラス改定(消費税対応改定)が行われる。改定率は+0.39%が見込まれる。

 

 

2.2020年3月期第1四半期決算

(1)連結業績

19/3期 1Q

構成比

20/3期 1Q

構成比

前年同期比

売上高

3,525

100.0%

3,631

100.0%

3.0%

売上総利益

405

11.5%

372

10.2%

-8.1%

販管費

292

8.3%

411

11.3%

40.8%

営業利益

113

3.2%

-39

経常利益

42

1.2%

-117

親会社株主に帰属する四半期純利益

16

0.5%

-102

*単位:百万円
*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

 

前年同期比3.0%の増収、経常損失1億17百万円
売上高は前年同期比3.0%増の36億31百万円。既存施設において施設稼働率を上昇させるため、新規利用者の獲得とサービスの向上に努めた。また、デイサービス施設1施設及びケアプランセンター1施設を新規開設し、積極的な施設展開を図ってきた。営業損失は39百万円(前年同期は1億13百万円の利益)。費用面では、介護職員に係る人件費の増加により売上原価が増加、売上総利益は前年同期11.5%から10.2%に低下した。また、税務調査による消費税等の追加計上(注)や業務拡大に伴う管理部門の強化等により販管費率が8.3%から11.3%に増加した。営業外では支払利息の増加などがあり、経常損失は1億17百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億2百万円となった。
(注)福岡国税局管轄、小倉税務署による法人税、消費税等の税務調査の結果、主として有料老人ホームの食事代に係る消費税等の取扱いについて指摘を受けた。同社は当税務署の指摘を受入れ、消費税等の修正申告書を提出し、不足税額90 百万円、これに伴う附帯税11 百万円、合わせて1億1百万円を納付した。また、関連する損益として、販管費1億15 百万円、法人税等32百万円を1Qに概算計上した。
介護サービス業界では、引き続き超高齢化社会への移行に伴い、介護サービスの利用者数は増加し需要は更に高まっている。その一方で、様々な業種にて人材不足が叫ばれている中、介護サービス業界においても、海外の人材も含め人材確保に取り組むことは急務、有資格者の確保はとりわけ困難な状況となっている。それらを改善するために、業界では介護事業に従事することが社会において魅力があり、生きがいを持てる環境造りが求められている。

 

(2)セグメント別動向

セグメント別売上高・利益

19/3期 1Q

構成比

20/3期 1Q

構成比

前年同期比

デイサービス事業

857

23.7%

873

23.1%

+1.9%

施設サービス事業

2,443

67.6%

2,512

66.5%

+2.8%

在宅サービス事業

207

5.7%

226

6.0%

+9.2%

その他

105

2.9%

165

4.4%

+57.1%

全社・消去

-89

-146

連結売上高

3,525

100.0%

3,631

100.0%

+3.0%

デイサービス事業

84

22.6%

78

23.1%

-6.8%

施設サービス事業

295

79.3%

253

74.9%

-14.2%

在宅サービス事業

-21

-14

その他

14

3.8%

21

6.2%

+50.0%

連結調整

-258

-378

連結営業利益

113

-39

*単位:百万円

 

デイサービス事業
売上高は前年同期比1.9%増の8億73百万円、セグメント利益は同6.8%減の78百万円。5月16日に熊本市東区に「あおぞらの里 西原デイサービスセンター」を新規施設した。既存デイサービス施設のサービスの質の向上により施設稼働率の向上に努めてきた。

 

施設サービス事業
売上高は前年同期比2.8%増の25億12百万円、セグメント利益は同14.2%減の2億53百万円。有料老人ホームの入居者獲得に注力し、入居率の向上に努めた。

 

在宅サービス事業
売上高は前年同期比9.2%増の2億26百万円、セグメント損失は14百万円(前年同期は21百万円の損失)。利益率の改善のため人員配置や業務手順の見直し等、効率的な運営に取り組むことに注力した。

 

その他事業は、売上高が1億65百万円、セグメント利益21百万円で増収増益となった。また、全社経費(表中の連結調整)が1億20百万円増加した。

 

(3)財政状態

 

19年3月

19年6月

 

19年3月

19年6月

現預金

811

1,431

仕入債務

208

231

売上債権

2,333

2,436

短期有利子負債

3,530

3,998

流動資産

3,355

4,088

長期有利子負債

10,666

10,682

有形固定資産

12,256

12,221

負債

17,235

18,125

無形固定資産

56

54

純資産

1,080

955

投資その他

2,648

2,715

負債・純資産合計

18,316

19,080

固定資産

14,961

14,991

有利子負債合計

14,196

14,680

*単位:百万円
*有利子負債=借入金+リース債務(長期のみ)

 

20/3期1Q末の流動資産は前期末比7億33百万円増加し40億88百万円となった。この主な要因は、現預金が6億19百万円、売掛金が1億3百万円増加したことによるもの。固定資産は前期末比30百万円増加し149億91百万円となった。この主な要因は、有料老人ホーム及びデイサービス施設の建物及び構築物が90百万円増加し、リース資産が61百万円減少したことによるもの。流動負債は前期末比8億22百万円増加し、60億49百万円となった。この主な要因は、仕入債務が23百万円、短期借入金が4億65百万円増加したことによるもの。固定負債は前期末比66百万円増加し、120億76百万円となった。この主な要因は、長期借入金が62百万円増加したことによるもの。純資産は前期末比1億25百万円減少し9億55百万円となった。この主な要因は、利益剰余金が1億25百万円減少したことによるもの。これらの結果、1Q末総資産は前期末比7億64百万円増加し、190億80百万円となった。
自己資本比率は5.0%(前期末5.9%)となった。

 

 

3.2020年3月期業績予想

(1)連結業績

 

19/3期 実績

構成比

20/3期 予想

構成比

前期比

売上高

14,258

100.0%

14,903

100.0%

+4.5%

営業利益

494

3.5%

464

3.1%

-6.1%

経常利益

218

1.5%

139

0.9%

-36.1%

親会社株主に帰属する

当期純利益

16

0.1%

46

0.3%

+184.6%

*単位:百万円

 

通期予想は修正なく、20/3期は売上高が前期比4.5%増の149億3百万円、経常利益は同36.1%減の1億39百万円を計画する。
尚、上期予想を以下の通り修正した。

 

(2)上期連結業績

 

19/3期上期

構成比

20/3期上期

期初予想

構成比

20/3期上期

今回予想

構成比

前年同期比

売上高

7,097

100.0%

7,327

100.0%

7,351

100.0%

+3.6%

営業利益

244

3.5%

138

1.9%

60

0.8%

-75.5%

経常利益

103

1.5%

-24

-92

親会社株主に帰属する四半期純利益

50

0.7%

-71

-106

*単位:百万円

 

売上高は、デイサービス事業、施設サービス事業とも堅調に推移する見通し。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益についても概ね計画通りに推移している。しかし、税務調査による消費税等の追加計上を行なうこととなり、期初の業績予想を修正した。通期予想については、現時点では未確定要素が多いため、期初予想を据え置いた。

 

配当については、2.0円の期末配当を予定している。

 

4.今後の注目点

増収ながら各利益は損失となった。しかし、これは税務調査による消費税等の不足額の追加計上による影響が大きい。この要因を除くと営業利益は80百万円程度、経常損益もトントン程度であったと推測される。人材の確保と人件費上昇といった課題を抱えつつも、本業は着実に進捗しているといえそうだ。ただし、通期予想については、「不確定要素が大きく据え置いた」としており、2Qにある程度の挽回が必要であろうが、もっとも、これも税務調査による消費税等の不足額の追加計上による影響による一時的な要因である。中長期的な事業展開に影響を与えるものではないだろう。引き続きスケールメリットを活かした人材確保や社員のスキルアップにも期待したい。

 

 

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態 監査役会設置会社
取締役 5名、うち社外1名
監査役 3名、うち社外2名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2019年6月28日

 

<基本的な考え方>
当社は、社会的ニーズである介護サービスを中心として、リハビリテーションを中心としたサービスを積極的に行い、より人間らしく生きるために積極的な生活支援を行うことにより、社会に貢献することであります。
当社は、これらの企業理念の実現のため、コーポレート・ガバナンスについて、当社の利害関係者と良好な関係を構築するに当たっての重要事項と考えております。当社の意思決定や行動が法令や市場のルールに反していないかという適法性を重視するだけでなく、社会に貢献しているか、社会の要請に反していないかという企業の社会性も重視しています。そして、コーポレート・ガバナンスが適確に機能するためには、徹底した透明性が必要であると考えております。法令等で義務付けられた範囲に限定することなく、株主や投資家をはじめ、従業員、地域社会や顧客に対して積極的に情報開示を行っていく考えです。当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は以下のとおりであります。
取締役会においては、取締役5名のうち社外取締役(非常勤)を1名選任しており、業務執行の迅速な意思決定や透明性を維持する組織を構築しております。
また、当社は、2019年6月27日現在、会社法第2条第6号に定める大会社には該当しておりませんが、コーポレート・ガバナンスの一層の強化を図ることを目的として、監査役会を設置しております。監査役会においては、監査役の独立性と客観性を確保するため、監査役3名のうち社外監査役(非常勤)を2名選任し、取締役会の業務執行の監督・監視機能を強化しております。
内部監査につきましては、社長の直轄組織として内部監査室(7名)を設置しており、当社各事業部門が関係法令や社内規程を順守し、適切な運営がなされているか監査・指摘・検証を行っております。

 

<実施しない主な原則とその理由>
「当社は、JASDAQ上場会社としてコーポレートガバナンス・コードの基本原則をすべて実施しております。」と記載している。

 

その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情

 

2019年3月18日をもって、損害保険ジャパン日本興亜株式会社及び高齢社会戦略1号投資事業有限責任組合は、当社との資本・業務提携契約を解消しており、併せて当社株式を同日付けで1,966,500株(17.1%)売却しました。それにより、損害保険ジャパン日本興亜株式会社及び高齢社会戦略1号投資事業有限責任組合は、当社の「その他の関係会社」から非該当となっております。

株式会社インベストメントブリッジ
ブリッジレポート   株式会社インベストメントブリッジ
個人投資家に注目企業の事業内容、ビジネスモデル、特徴や強み、今後の成長戦略、足元の業績動向などをわかりやすくお伝えするレポートです。
Copyright(C) 2011 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。 また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。 当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。