SBSH<2384> インドの孫会社と不動産の開発事業が中期成長のドライバー役
物流事業をコアとする総合アウトソーシング会社、M&A により業界大手に成長
インドの孫会社と不動産の開発事業が中期成長のドライバー役
業種:陸運業
アナリスト:松尾 十作
◆ 独立系の総合アウトソーシング企業、物流事業がコア
・SBS ホールディングス(以下、同社)グループの事業は物流事業、物流 施設の賃貸や開発した物流施設の売却を含む不動産事業、その他事 業で構成されている。
◆ 14 年 12 月期は物流事業が足を引っ張って営業微減益
・14/12 期決算は、前期比 7.1%増収、0.4%営業減益であった。14 年 7 月 に修正された同社の予想に対する達成率は、売上高で 103.3%、営業利 益で 85.9%であった。
・売上高が同社予想を上回ったのは、主に連結対象となったインドの国際 物流会社(以下、インド孫会社)の貢献によるものである。利益が下回っ たのは、インド孫会社買収に際して予想外の費用が発生したこと、通関 事業及び CD・DVD 物流事業が不振に陥ったこと等により物流事業の営 業利益が同社予想を下回ったためである。
◆ 15 年 12 月期業績予想
・15/12 期について、同社は前期比 16.6%増収、33.4%営業増益を見込ん でいる。売上面では不動産事業の伸長、利益面では 物流及び不動産 事業の貢献を想定している。
・証券リサーチセンターも、同社と同水準の業績を予想する。前回(14 年 9 月)予想から物流及び不動産事業の予想売上高を増額修正する一方、 利益面は減額した。不動産事業、その他事業の予想営業利益を増額す る一方、インド孫会社の利益貢献見込みを大きく減額、傭車費や作業費 の上昇等のため物流事業の予想営業利益も減額した。
◆ 投資に際しての留意点
・軽油などの燃料価格は昨秋以降低下傾向にあるが、燃料費は、対売上 高比 1.8%に達しており(14/12 期)、売上高営業利益率 2.9%に比べてそ の比率は高い。燃料価格の変動は、業績に大きな影響を与える点に留 意しておきたい。