GENEPA<3195> ウェブ販売のマーケティング支援でメーカーに寄り添うサービス企業

2015/03/17

ネット通販ウェブサイトであるリコメン堂を運営
ウェブ販売のマーケティング支援でメーカーに寄り添うサービス企業

業種:小売業
アナリスト:藤野敬太

1.会社の概要
・ジェネレーションパス(以下、同社)は、ネット通販サイトの「リコメン堂」を 運営する、小売業種の企業とされているが、本質はメーカーに寄り添っ てウェブでのマーケティング支援を行うサービス企業である。

2.財務面の分析
・14/12 期までの5 期間の売上高は年平均42.2%の成長となり、EC 市場 をはるかに上回るペースで拡大してきた。
・収益のほとんどが、リコメン堂でのドロップシッピング方式を中心とした商 品販売によるものであるため、採算性の低さはどうしても否めない。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、自らをEC 企業ではなく、EC マーケティング 企業であるというポジショニングを明確にしている事業モデルにあり、競 争力の源泉が販売データにあると経営陣が強く認識している。
・テスト販売の場としての「リコメン堂」、情報分析やローコストオペレーショ ンを支える一連の自社開発システム等、実際に商品が販売されるまで のプロセスの随所に価値創造のポイントが設けられている。

4.経営戦略の分析
・リコメン堂での商品販売とは別の収益源の構築に動き出している。具体 的には、手数料収入ベースのビジネスの模索であり、パートナー企業と の協同商品開発である。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターは、中期的にはEC 市場並の売上成長、その中 での二桁利益成長は十分に可能と考える。しかし、(1)決算期の変更で 業績の進捗が見えにくくなる、(2)低い収益性と在庫の急増で営業キャ ッシュフローが2 期連続で赤字である、(3)大手の顧客との契約終了で 足元の月次売上高が前年割れのトレンドにある、(4)14 年9 月の上場時 に公表した14/12 期計画に未達で終わったように業績の振れが大きい、 といった点には十分に留意する必要がある。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。