日本ファルコム (3723 東証マザーズ)

2015/01/21

老舗のコンピュータゲームソフトメーカー、現在はソニー製ゲーム機向けに特化
自社開発 IP の活用やグローバル展開の強化で業績変動幅縮小を狙う

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂  茂樹

◆ 事業内容
・日本ファルコム(以下、同社)は、小規模ながら老舗のコンピュータゲーム メーカーである。かつて PC 向けゲームで一時代を築いたが、現在はプレ イステーション系列のゲーム機を主なプラットフォームとしている。
・小規模ゆえに寡作だが、代表作「軌跡」シリーズは、初期出荷 30 万本を 超える人気作である。他のプラットフォームへの移植や国外販売の権利 許諾等に伴うライセンス料は同社の大きな収益源になっている。

◆ 14 年 9 月期決算
・14/9 期決算は前期比 38.1%増収、83.2%営業増益で、2 期連続最高益を 更新した。期初計画に対する達成率は売上高 133.7%、営業利益 173.6%であった。
・シリーズ続編「閃の軌跡Ⅱ」のヒット、同作品及び前作の翻訳版が香港、 韓国等で好評であったことが最高益の主な要因であった。

◆ 15 年 9 月期予想
・15/9 期業績について同社は、前期比 21.3%減収、42.4%営業減益を予 想している。「イース」シリーズ続編 1 作品の発売、国内外での版権許諾 による収入を見込むが、不透明な要素が多く保守的な想定をしている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、同社の予想は保守的とみ ている。14 年末に完全新作 1 作品の 15 年中の発売が公表されたことか ら、当センターは 14/9 期に迫る業績を予想する。

◆ 投資に際しての留意点
・業績変動が大きいゲームメーカーであるため、同社は 1 株当たり年 5 円 の普通配当を基本に、好業績時には記念配で株主に利益還元を行って いる。13/9 期は記念配 2 円、14/9 期は同 5 円を実施している。
・同社の 15/9 期配当予想は普通配 5 円のみだが、当センターは同社予想 を上回る業績を前提に 14/9 期並みの配当性向となる記念配も予想する。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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