フルテック<6546> ストックビジネスを強化しつつ、関東エリアでの事業拡充を目指す

2018/07/17

自動ドア開閉装置を販売・施工、保守サービスを提供
ストックビジネスを強化しつつ、関東エリアでの事業拡充を目指す

業種: サービス業
アナリスト: 難波 剛

1.会社概要
・フルテック(以下、同社)は、自動ドア開閉装置の販売、施工、保守や修理を行っている。加えて、サッシ、ドア等の建具製造・販売も行っている。

2.財務面の分析
・同社は、15/3期から連結決算を開始し、過去6期間の年平均増収率は3.6%と緩やかに伸びる一方で、経常利益は同期間に年平均11.9%増となっている。ただし、実態としては、15/3期にテクニカルな要因により大幅に利益が伸びた後は、横ばいが続いている。
・自社で組立工場を保有するものの、固定資産の比率はそれほど高くなく、また自己資本比率は高く、実質無借金経営であるため、財務面での懸念は小さい。

3.非財務面の分析
・独立系の販売会社として、複数企業からエンジンの購買を行うことで、コスト競争力を確保する一方で、設計から建具製造、保守まで社内で一貫した体制を確立しており、納期等柔軟で高品質なサービスを提供している。

4.経営戦略の分析
・同社は、東京五輪を控えて最大市場である関東圏で新規獲得によるシェアアップを図るとともに、既存の管理自動ドアのリニューアル需要の獲得に注力しており、今後の潜在成長力を高めるよう努力している。

5.アナリストの評価
・自動ドアの新規案件の収益性は低いため、関東圏のシェアアップに注力している現状では、同社の利益率は高まりにくい。将来的には、これらが保守、リニューアルとして収益貢献することが期待できるが、短期的には、関東圏での新規受注を伸ばすことに注力すると思われるため、リニューアルの伸びによる収益性改善効果を相殺してしまうであろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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